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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

アナリストが提言!「得点力を高めるなら、マルティネッリが偽9番の4-3-3が最適」

3つの大会にまたがっているので目立たないのですが、アーセナルは現在、4試合連続でノーゴールです。ノッティンガム・フォレストに1-0で敗れたFAカップ3回戦は、オンターゲットゼロ。リヴァプールとホーム&アウェイで戦ったカラバオカップ準決勝は、2戦とも退場者を出してしまい、0-0、0-2で完敗。枠内に収まったシュートは、180分で3本のみでした。

プレミアリーグ23節のバーンリー戦は、本拠地エミレーツでスコアレスドロー。サカ、スミス・ロウ、ラカゼットのシュートは、ベン・ミー&タルコフスキーのCBコンビとGKポープにことごとくはね返されました。得点力に課題を抱えているなかで、トランスファーマーケットのデッドラインデーにオーバメヤンが移籍。後釜となる若いストライカーの獲得は不調に終わっています。

本命だったフィオレンティーナのヴラホヴィッチはユーヴェに奪われ、レアル・ソシエダのアレクサンデル・イサクは7540万ポンド(約117億円)のバイアウト条項を見て手を引きました。最前線を本職とするのは、ラカゼットとエンケティアのみ。30歳のベテランストライカーは、今季プレミアリーグで3ゴールに留まっており、エンケティアの5ゴールはすべてカラバオカップ(4発はウィンブルドン戦とサンダーランド戦)です。

「スカイスポーツ」のアナリスト、ジャヤント・ガンジュさんによると、今シーズンのプレミアリーグで750分以上プレーしたFWのうち、ラカゼットよりシュートが少ないのはジェイドン・サンチョ、ファン・ヒチャン、アデモラ・ルックマンだけだそうです。入団初年度の2017-18シーズンに90分あたり2.8本だったラカゼットは、1.7本という最低のシーズンを過ごしています。

プレミアリーグにおけるアーセナルのトップスコアラーは、8ゴール2アシストのスミス・ロウ。続いて6ゴールのブカヨ・サカ、4ゴールのウーデゴーア&マルティネッリと、ヤングスターたちが勝利を決めるゴールを積み重ねています。スタッツをチェックしたガンジュさんは、「アルテタ監督がラカゼットを先発させたがるため、ガナーズは大半の試合で4人の若手から3人を選ばなければならない」と指摘しています。

「スカイスポーツ」のレポートのテーマは、「アルテタは偽9番(フォルス・ナイン)を導入するのか」。アナリストが示すフォーメーションは、フロントスリーにサカ、マルティネッリ、スミス・ロウ、中盤にウーデゴーア、トーマス・パーティー、ジャカが並ぶ4-3-3です。フィルミーノをコンバートしたクロップ、フォーデンやデブライネ、ベルナルド・シウヴァを最前線に配するペップと同様の布陣。マン・シティの元コーチの引き出しに入っているシステムです。

ガナーズのデータを解析したガンジュさんが、マルティネッリの偽9番を推す理由を聞いてみましょう。「今シーズンのプレミアリーグで750分以上プレイした選手のなかで、ブラジル人は90分あたりのxG(ゴール期待値)が7番めに高い。この数字は、彼が常に素晴らしいシュートポジションに入っていることと、CFに必要な戦術的センスを持っていることを示している」。アナリストは、ペップとアルテタのチームを比較して、戦術的な共通項があると主張しています。

「ケヴィン・デブライネが先発したときのマンチェスター・シティの平均ポジションを見ると、彼は右ウイングの近くでプレイし、逆サイドのMFはフルバックの近くにいることがわかる。アーセナルは、グラニト・ジャカがしばしば左SBのキーラン・ティアニーの代役を務めている。であれば、マン・シティの戦術をテンプレートとして使うことができるだろう」

「ウーデゴーアは、マンチェスター・シティのデブライネと同じ役割を果たせる。デブライネはいつも右の中盤から上がってくるが、ノルウェー人はその役割に慣れているようだ」

「アーセナルを見ている人は、マルティネッリはラカゼットのようにゴールに背を向けてボールを受ける能力がないのではないかと指摘するかもしれない。しかし、ペップのシステムで偽9番として配置されている選手たち、フィル・フォーデン、ジャック・グリーリッシュ、ラヒム・スターリング、ベルナルド・シルヴァ、そしてデブライネについても同じことがいえる」

なるほど。ガブリエウマニアとして、ガンジュさんの提言を支持したいと思います。国内カップを失ったガナーズは、プレミアリーグに集中できる状況で、4ヵ月17試合ならレギュラー固定で走り切れるでしょう。マルティネッリのブレイクを期待して、偽9番として使い続けるというプランは魅力的に映りますが、いかがでしょうか。オーバメヤンを手離した指揮官が、マン・シティの次に失点が少ない堅守ウルヴスに対して、どんな策を講じるのかに注目しています。


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