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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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スペインの敏腕SDか、プレミアリーグで抜擢か、クラブOBか?エドゥSDの後任候補をリストアップ!

エドゥ・ガスパールSDの退任が衝撃的だったのは、彼がクラブOBで、盟友アルテタが悪戦苦闘している最中の発表だったからでしょう。アーセナルとしても、可能であれば広報のタイミングを遅らせたかったのではないでしょうか。しかし、次がほぼ決まっているとなればガーデニング休暇とするしかなく、不在の理由をスタッフに隠し通すことはできません。

ノースロンドンからステートメントが配信されたのは、11月4日。経営ボードのメンバーは、インターナショナルブレイクの間にアメリカに渡り、オーナーを交えて来季以降のプランを話し合うと伝えられていました。議論のアジェンダには、エドゥの後任に関する話も入っており、最初に語られるテーマは「今後のSDの役割」となるようです。

エドゥSDは、男子のトップチームだけでなく、アカデミーと女子チームも統括していました。新任のディレクターに、これほど広範囲のマネジメントを任せるのはリスキーです。おそらく、与えられるミッションは男子チームの強化で、リクルーティングとスカウティング、現場のチーム作りのサポートに特化するのではないかと思われます。

当面は、エドゥの腹心だったジェイソン・アイトが仕事を引き継ぐことになっています。将来のSDと見込まれ、5年に渡ってノウハウを学んできた優秀な人材ですが、アシスタントSDとして1年半で、いきなり後任は荷が重そうです。「アスレティック」のジェームズ・マクニコラス記者は、自前のネットワークだけでなく、人材紹介会社を活用する可能性が高いといっています。

情熱的なグーナーやプレミアリーグマニアの最大の興味は、やはり人選でしょう。「アスレティック」の記者は、「Arsenal’s search for an Edu replacement(エドゥの後任探し)」と題したレポートのなかで、クラブ内外の候補者をリストアップしています。最初に挙がった名前は、レアル・ソシエダを今季限りで離れると発表されたばかりのロベルト・オラベです。

彼とアルグアシル監督のコンビで、バスクのクラブはTOP6に定着し、2022-23シーズンはCL出場権を獲得しています。アーセナル関連のトピックスを並べると、「イサクを見出したSD」「ミケル・メリノやティアニーの交渉の相手」「夏にスビメンディ残留に尽力」。近年は補強の失敗が増えていたようですが、アルテタ監督が求める選手とコンタクトを取れるのは強みといえるでしょう。

プレミアリーグに関する知見を重視するなら、データ分析に定評があるブレントフォードのフィル・ジャイルズ。ボーンマスからリヴァプールに行ったリチャード・ヒューズや、ニューカッスルからマンチェスター・ユナイテッドのダン・アシュワースに続いて、ビッグクラブから声がかかると噂されていたディレクターです。

このほか、アーセナルがアプローチする可能性がある人物として、アトレティコ・マドリードのアンドレア・ベルタ、オサスナの変革を推進したブラウリオ・バスケス、レヴァークーゼンでシャビ・アロンソとタッグを組むサイモン・ロルフェス、フランクフルトを強化したマルクス・クロシェを挙げています。

内部調達なら、経営ボードの信頼が厚いペア・メルテザッカー。最もテンションが上がるのは、スパルタ・プラハのSDとして7年めを迎えようとしているトマシュ・ロシツキーです。母国チェコの古巣では、2022-2023シーズンからの国内リーグ連覇と19年ぶりのCL本大会出場に貢献しており、クラブ愛の深さはアルテタやメルテザッカーにも引けを取らないでしょう。

アルテタ、ロシツキ、メルテザッカーでチーム強化というストーリーは、アーセン・ヴェンゲルの頃からのグーナーが盛り上がりそうです。欧州主要リーグのクラブとのネットワークは、しばらくはエドゥのレガシー頼みとなるかもしれませんが、ワールドクラスのタレントを口説けるSDとして活躍してくれればと期待してしまいます。

選手の目利きの力か、交渉のスペシャリストか、テクニカル志向か、組織づくりやマネジメントのプロか。アルテタ監督とパートナーシップを結ぶなら、スペイン語と英語を話せる人物がいいでしょう。アーセナルは、「早く」より「しっかり」選ぼうとするはずです。引き続き、次なるニュースを待ちましょう。


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