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「来季は3バックで始める」…アーセン・ヴェンゲル監督に求めたいのは「明確な変化」

Arsenal will start next season with three-man defence, confirms Arsene Wenger(来季のアーセナルは3バックでスタートするだろうとヴェンゲル監督が語った)」。イギリスメディア「テレグラフ」が、14年ぶりのプレミアリーグ制覇をめざすクラブのスカッドと戦術について分析しています。クリスタル・パレスに3-0で完敗した後、導入した3バックは思いのほか機能し、プレミアリーグの終盤戦とFAカップで9勝1敗の快進撃。年明け以降、4-2-3-1では7試合を落としていたチームは、アイデンティティともいうべき布陣から3-4-2-1に華麗にシフトし、FAカップ制覇と次のシーズンへの希望を手に入れました。ヴェンゲル監督は、いつも通り継続性を重視するようです。クリエイティブな選手を減らし、後ろを増やすことによってアーロン・ラムジーがセントラルMFの負担から解放されると記事は主張しています。

「指揮官が選手に届けようとしているメッセージは、フレキシブルに戦うということ。4-2-3-1に戻ることもあり、効果的にディフェンダーとアタッカーを増減させるフォーメーションをめざしている」。最前線には9番を付けたアレクサンドル・ラカゼット。ウェルベック、エジル、ウォルコット、イオビなど2列めに7人を抱えるチームは、モナコのトマ・レマルを獲ろうとしており、「アンリのようになれる」と指揮官自らキリアン・ムパッペを口説いたとも報じられています。「テレグラフ」は、トマ・レマルが決まれば退団濃厚のルーカス・ぺレスに加えてジルーも去る可能性があると伝えていますが、売り先さえ見つかればウォルコットもクラブに別れを告げることになるかもしれません。ジェレミー・ウィルソン記者が「アレクシス・サンチェスを他のプレミアリーグのクラブに売ることはない」といい切ったのは、ボスが明言したからでしょう。

「昨季の終わりに話したことは変わっていない。(アレクシス・サンチェスの残留は)私たちが取り組むべきことだ。選手たちが契約を尊重することを期待している。シーズンが始まったタイミングでもその途中でも契約は延長できるので、アレクシス・サンチェスが最後のシーズンになるかどうかは誰にもわからないね」(アーセン・ヴェンゲル)

エヴァートン、ウェストハム、マルセイユにほしがられているジルーについても、「昨シーズンに契約を延長したばかりで、われわれの決断は明らかだ。彼はチームに大きな価値をもたらしてくれる」と語っていますが、プレミアリーグ5年めで最少の出場時間に終わったストライカーの退団の意志が強ければ、無理に引き留めたりはしないでしょう。

WBは、右がベジェリンとチェンバレン、左がコラシナツとモンレアル。3バックにはムスタフィ、ホールディング、コシールニー、メルテザッカー、ガブリエウ。中盤はジャカを中心に、ラムジー、コクラン、エルネニーとウィルシャー、カソルラ。こうして並べてみると、やはり最重要ミッションは「テレグラフ」が「main contract rebels(主力の契約反乱軍)」と形容したエジル、アレクシス・サンチェス、チェンバレンを留めることです。しかし、仮に首尾よく3人の契約延長に成功したとしても、もうひとつ気になることがあります。

サポーターが求める明確な変化はあるのか?

ラカゼットは前線の決定力を向上させる極上のカードですが、これだけでは足りないのではないでしょうか。ほしいのは、攻めのオプションと守備の安定感。例えば前者はアダマ・トラオレやザハのような圧倒的なサイドを崩す力であり、後者はファン・ダイクやアルデルヴァイレルトに代表される最終ラインの統率力です。彼らの勝ちパターンは、先にゴールを奪ってオープンな展開になったところで追加点を決めて逃げ切る形ですが、終盤までもつれた試合を確実にものにするためには、相手の守り方を変えさせて混乱を引き起こすような飛び道具がほしいところ。若い頃から期待されながら満足なシーズンが少ないウォルコットに「変化」は起こらないでしょう。コシールニーがいなくなった後、守備が崩壊した昨季CLのバイエルン戦を思い出せば、読みに長けたCBの後継者に指名できるようなレベルのCBが必要だと思います。

前線のサイドと最後方の強度を高めることができれば、ヴェンゲル監督が語る「クラブにとって大事なのはバリューであり、それがトロフィーをもたらす。プレミアリーグで勝ちたい」という言葉が現実味を帯びてくるのではないかと思われます。アーセナルの夏の強化は、未だ3割。誰もが認めるプラスアルファの価値を創出し、チームに明確な変化を及ぼすニューフェイスの獲得を期待します。

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“「来季は3バックで始める」…アーセン・ヴェンゲル監督に求めたいのは「明確な変化」” への3件のフィードバック

  1. シャーザー より:

    更新ご苦労様です。

    私が今夏に望むのはタイトルを獲るという強い意志です。もっと踏み込んで言うのなら目先の金を捨てる覚悟です。仮にサンチェスが来夏にフリーで移籍するとしても今夏は移籍を認めないくらいの姿勢が必要ではないでしょうか?
    チェンバレンも同じ対応をすべきです。残すべき選手は何があっても放出しないという姿勢も示すことが最初の明確な変化だと思います。

    逆に放出すべき選手には冷淡な対応を求めます。ジルーはウォルコットとルイスも含め放出でしょう。レマルを獲得するならウィルシャーも放出です。登録できる選手に枠がある以上切り捨てるべき選手にははっきりその事を告げるべきです。私がベンゲルならカソルラでさえ戦力しての計算はしません。彼の存在はあくまでボーナスですからね。従ってセントラルMFにも多額の投資を伴った補強が絶対に必要です。

    CBも本来は補強すべきです。ラガセットを超える移籍金を払い補強を行えばそれこそアーセナルの戦力は名実ともにプレミア必至になります。ただしその際はガブリエウに新天地を探してもらうことになりますが・・・それも仕方ないでしょう。

    理想を言えば補強は残り3名。放出は片手では足りないはずです。特に経済的に大きなリスクを抱えるでしょう。それでも・・・そのリスクを引き受ける覚悟こそベンゲルとアーセナルがサポーターに示すべき最も明確な変化だと私は思っています。

    —–
    ウォルコットはオファーがあるなら放出すべきだとは思いますが給料も高いですしほしがるところはないでしょう
    むしろWBで1番手になるチェンバレンが出ていく可能性が高いのが困りものです
    ウォルコットより若くて主力のチェンバレンのほうがでていきそうというのは・・・

    サンチェスに関しては今年売らなくても来年フリーで出ていくくらいなら例えプレミアのチーム相手でも売ったほうがいい気がしますけどどうなんでしょう
    仮に今年残留しても契約延長する可能性はほぼなさそうなので

    補強に関してはサンチェスとチェンバレンが出ていくならレマルのような2列目のプレーヤーは少なくとも一人は獲得するべきだと思います

  2. むん より:

    皆さんいろんな意見があって面白いなと思います。私としては、カソルラとウィルシャーは足して+1です。彼らを残すことこそがアーセナルであってほしい。

    ですが、それと引き換えにCBの補強は必須だと思ってます。レマルやマフレズはサンチェス次第だとして、もし売りに出ているならファンダイクにこそ資金を投入すべきだと思ってます。
    ムバッペは…さすがに幻でしょう。

  3. makoto より:

    tomoさん>
    ヴェンゲルさんは、来季ではなく今季勝負ですね。主力残留を決めて、変化を起こせる選手を2名ぐらい獲ってほしいなと思います。

    シャーザーさん>
    ウォルコットは、買い取りオプションつきレンタルという手はありますね。サラリーの何割かを面倒見てあげて。

    むんさん>
    ファン・ダイクを獲れたらベストですね。ラカゼットを確保した今、優先すべきは中盤から後ろだと思います。

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