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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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セットピースVSミドルシュート!アストン・ヴィラとアーセナルの決戦に関する注目のスタッツ!

「アスレティック」のオリヴァー・ケイは2-1、「スカイスポーツ」のルイス・ジョーンズは1-1、「BBC」のクリス・サットンは0-1。ランチタイムキックオフのアストン・ヴィラVSアーセナルは、スコアを予想する記者や解説者を悩ませたようで、共通項は「ロースコアの接戦」の1点です。今やヴィラ・パークは、欧州で最もやっかいな難攻不落の要塞と化しています。

2023-24シーズンからの2年半で記録したヴィラ・パークでの54勝は、欧州におけるホームの最多勝。昨年シーズンの開幕戦以降で、バーミンガムに乗り込んで3ポイントをゲットしたのはアーセナルとクリスタル・パレスだけです。ウナイ・エメリが就任してからの両者の対戦は2勝1分2敗で、スタッツを見る限りは、ヴィラが不利となる要素はないといい切っていいでしょう。

ホームで最強のヴィラに対して、アーセナルはアウェイで負けないチームです。プレミアリーグの過去1年の敗戦は、アンフィールドのリヴァプール戦のみ。10勝8分1敗で、ゴールを決めた試合は無敗です。首位と3位のシックスポインターの注目ポイントを聞かれたら、最初に頭に浮かぶのは、アーセナルのセットピースとヴィラのミドルシュートです。

今季プレミアリーグのガナーズは、セットピースからの10ゴールがリーグTOP。ヴィラの8ゴールはリーグ3位で、CK、FK、ロングスローの攻防が勝負を決めるかもしれません。アルテタ監督のチームがリーグのアウェイゲームで決めた9ゴールのうち、6ゴールはヘディングで、ミケル・メリノ、ティンバー、カラフィオーリを見失うと重い代償を支払うことになります。

一方、ヴィラの今季の20ゴールのうち9ゴールは、ボックスの外から打ったシュートです。こちらも今季プレミアリーグでNo.1。ミドルレンジからのショットコンバージョン15%は脅威です。アマドゥ・オナナにフリーで持たせたり、ブエンディアとモーガン・ロジャースの得意のアングルでFKを献上したりすると、ホームチームが優位に立つ可能性が高まります。

アーセナルとしては、夏が終わる前に済ませておきたかったゲームです。昨シーズンの最終節でマンチェスター・ユナイテッドに敗れ、チャンピオンズリーグの出場権を逃したヴィラは、9月の終わりまで眠っていました。開幕から4試合ノーゴールの後、サンダーランドと1-1のドローで3分2敗のスロースタート。要因はプアな補強と主力の準備不足でしょう。

ヨーロッパリーグにまわったクラブは、PSR違反を回避するために補強予算を大幅に削減。即戦力といえるのは、リールから獲得したゲサンだけで、ローン移籍のサンチョとエリオットはエメリのメインターゲットではないでしょう。9月になってから、モンチSDが退団した理由のひとつは、以前は蜜月だった指揮官との関係が微妙になったからといわれています。

開幕直後のヴィラが運動量を欠いていたのは、複数の選手が目いっぱい戦える状態ではなかったからでしょう。ティーレマンスは明らかに状態が悪く、モーガン・ロジャースは振るわず、パウ・トーレスは出遅れてしまいました。昨季のプレミアリーグで38試合16ゴールのオリー・ワトキンスは、最初の5試合はノーゴールです。

エメリ監督の立て直し策は、ビデオを用いた個別面談と守備の立て直しでした。パウ・トーレスとコンサのコンビが復活し、ブバカル・カマラが中盤の底で力を発揮できるようになると、公式戦14試合で12勝2敗の快進撃。5節以降の20ゴールは17ゴールのアーセナルを上回っており、14失点は1年前より9つも減っています

せめてオリー・ワトキンスが眠ったままでいてくれれば、アーセナルは戦いやすかったのですが、前節のブライトンで2ゴールをゲットしてしまいました。エメリ監督の懸念は、エミリアーノ・マルティネスの不在ぐらいで、アルテタ監督がサリバとガブリエウを両方欠くことになれば、厳しい展開になりそうです。

ヴィラパークで戦えるホームチームが有利に見える一戦は、どんな結末を迎えるのでしょうか。メディアの記者たちの予想に参加するなら、1-0と記したフリップを提示します。最後に両チームのキーマンを挙げて、この稿を締めることとしましょう。アストン・ヴィラは、アーセナル戦で10試合6ゴールのオリー・ワトキンスと、ミドルレンジから2発のモーガン・ロジャースです。

アーセナルは、直近のヴィラとの6戦で2ゴール2アシストのブカヨ・サカ。2発はいずれもヴィラ・パークでした。もうひとりは、11月以降の公式戦7試合で4ゴール3アシストと絶好調のミケル・メリノ。ゴールに向かうボールを空中でコントロールする技術は、リーグ屈指といえるでしょう。ガナーズは、スタメン次第ですね。あの2人をSBで起用できればいいのですが…。


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