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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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「結局ブカヨ・サカ」「左サイドが死んでいる」…得点力ダウンのアーセナルの気になるポイント!

不振とまではいわずとも「減速」という表現なら、はまるでしょう。首位を走るアーセナルの攻撃力が落ちています。エゼのハットトリックでノースロンドンダービーを制した後、直近の5試合は3勝1分1敗で8ゴール。絶好調のマンチェスター・シティの半分以下という数字自体もさることながら、その中身が大いに気になります。

チェルシーとのロンドンダービーで、サカの素晴らしいクロスをミケル・メリノが頭でプッシュしたのは58分。アウェイで1-1のドローは悪くない結果に見えますが、カイセドをレッドカードで失ったホームチームは、50分以上を10人で戦っています。後半のシュートは6対6で、オンターゲットは3対2。途中出場のウーデゴーアとギョケレスはチャンスを創れませんでした。

ブレントフォード戦の先制ゴールは11分。ノニ・マドゥエケのヒールパスを受けたベン・ホワイトが右サイドを突破し、ニアに入ったミケル・メリノに完璧なクロスを送りました。GKの足元に叩きつけるヘッダーもパーフェクト。サンダーランド戦から、4試合連続でゴール&アシストのミケル・メリノは、サカに決めさせたロングスルーパスも秀逸でした。

「2-0で完勝」ではあるものの、サカのゴールは91分という遅い時間です。12試合ぶりの敗戦となったアストン・ヴィラ戦は、52分に同点ゴール。ウーデゴーアのパスでボックス右に出たサカのグラウンダーが、コンサに当たって外に流れ、詰めていたトロサールが押し込みました。この試合も、後半から入った3人のアタッカーがチャンスクリエイトゼロで終わっています。

続くウルヴス戦はゴールラッシュかと思いきや、オウンゴール2発という薄氷の勝利。直接狙ったかのようなサカのCKがファーポストを叩き、サム・ジョンストンに当たってネットを揺らしたのは残り20分になってからです。アロコダレの同点ゴールは90分。ホームで最下位にドローという最悪の事態を回避したのは94分で、サカのクロスを頭で決めたモスケラは、ウルヴスのCBです。

先週末のエヴァートン戦は、左からのCKでオブライエンがハンドを取られ、ギョケレスがPKを決めて先制。オンターゲット1対2の塩試合は、ポストに弾かれたトロサールとズビメンディのシュートが決まっていれば、すっきりしていたでしょう。直近の8ゴールの内訳は、ミケル・メリノのヘッダーが2発、オウンゴール2発、速攻からサカが1発、トロサールが1発、PK1発となります。

この状況をふまえて、アーセナルの気になるポイントを並べてみましょう。「5試合連続で、90分では1ゴールのみ」「8ゴール中5ゴールにサカが関与」「途中出場の選手はノーゴール」。最大の問題は、「左サイドが死んでいる」。ゴールを生んだのは、右サイドからのクロス&スルーパスと左右からのCK2本で、左サイドを攻略して決めたシーンはゼロです。

トロサールやカラフィオーリが不振というわけではありません。ただし左からのアタックは、彼らとデクラン・ライスがカットインしてシュートを打つシーンが多く、ボックス脇を崩すための連携がうまく機能していないように見えます。夏の補強のメインテーマは、「ストライカーと左サイドの強化」だったはずですが、最近は獲得した選手を活かしていません。

「ウーデゴーアが復帰してからの5試合」というと、キャプテンが元凶のように聞こえますが、逆サイドのデクラン・ライスがアンカーのポジションまで下がるシーンが増えたのも、右サイド偏重につながっているのではないでしょうか。このチームが本来、左サイドが弱いわけではないことは、バイエルン戦の後半のデクラン・ライス、エゼ、カラフィオーリが証明しています。

いま一度、攻撃のバリエーションを増やすために、目に見える変化を起こす必要がありそうです。サカ、ウーデゴーア、エゼを並べる4-2-3-1か。サカの逆サイドにノニ・マドゥエケか。ギョケレスやジェズスが左に流れるシーンを増やすのか。アルテタ監督の策に注目しましょう。とはいえ、今夜のクリスタル・パレス戦は、お疲れ気味の主力はお休みでいいと思います!


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