2025.12.27 アーセナルの話題
クリスマスの首位は吉か、凶か?過去と今季のアーセナルに関する驚くべき数字を集めてみました!
1992年のプレミアリーグ創設以降、クリスマスで首位に立った33チームのうち、17チームが優勝しています。逆転負けの経験がないのは、モウリーニョ、アンチェロッティ、コンテが逃げ切ってトロフィー4回のチェルシー、マンチーニとペップが3勝のマンチェスター・シティ、ラニエリのレスター、シアラー&サットンのブラックバーンの4チームです。
最も多くのトロフィーを獲得したのは、サー・アレックス・ファーガソンのマンチェスター・ユナイテッドで5勝2敗。ユルゲン・クロップが来るまで、4回も捲られていたリヴァプールは2勝5敗です。さて、アーセナルはどんな戦績を残しているのでしょうか。実はクリスマスで首位に立つと0勝4敗で、アーセン・ヴェンゲルの3度のトロフィーはすべて後半戦で逆転しています。
1997-98シーズンは、クリスマスでマンチェスター・ユナイテッドに13ポイント差をつけられながら、最後は1ポイント差でリーグ制覇。これは今でも、クリスマスから逆転に成功した最大ポイント差のレコードです。2001-02シーズンは、12月23日のリヴァプール戦を制してから、18勝3分という驚異のロングスパートで優勝に漕ぎ着けています。
あまり知られていないのですが、2003-04シーズンに唯一の無敗優勝を遂げた「ザ・インヴィンシブルズ」も、クリスマスはマン・ユナイテッドに1ポイント差の2位でした。年明けからの9連勝で、2位に9ポイント差を付けて悠々とフィニッシュ。アンリ、ピレス、ベルカンプ、リュングベリ、ヴィエラのイメージが強いチームですが、無敗の決め手は3失点以上がゼロの堅守でしょう。
つまり、過去のデータ(あるいはジンクス)を重視するなら、アーセナルはエヴァートン戦をゴールレスで終えて、2位に下がれば優勝の確率は高まるということに…いや、ちょっと待ってください。マンチェスター・シティはクリスマスに首位だと全勝でしたね。もとい、オブライエンのハンドは「あり」にしましょう。あらためて、クリスマスの首位、おめでとうございます!
データの話になったので、今季のアーセナルに関する興味深い数字を並べてみます。公式戦トータルで21勝3分2敗。プレミアリーグとチャンピオンズリーグは順位テーブルのTOPに立っており、カラバオカップも4強進出と順調です。26試合で12失点、2失点以上は2試合のみ。プレミアリーグにおける90分あたりの0.59失点は、アルテタ就任以来の最少です。
ここからは、驚くべきスタッツを3つ紹介します。先制した20試合は全勝!逆にいえば、ポイントを落とした5試合はすべてリードされる展開です。となると、こうなります。「欧州でも国内でも最強なのに、逆転勝ちはわすか1回!」。指揮官の交代策が堅実すぎて、同点ゴールの後に怒涛の猛攻という展開がないからでしょう。戦力が格段に充実したのに、もったいないお話です。
最も驚くべき事実は、コレです。「プレミアリーグの17試合のうち、8試合は1ゴール以下!」。首位とは思えない戦績です。ビッグ6との5試合を見ると、ノースロンドンダービーをのぞく4試合はトータル3発。「貧攻」「ザコ専」のイメージがないのは、CLのおかげでしょう。あちらでは、全試合2ゴール以上。アトレティコ・マドリード戦は4-0、バイエルン戦は3-1の快勝でした。
こうして見ると、アーセナルはプレミアリーグのトロフィーより、ビッグイヤーのほうが近いのではないかと思えてきますが、いかがでしょうか。前線を2つのユニットに分けて戦うのも、おもしろそうです。戦い方を研究されており、当たりが強いプレミアリーグは、高さとデュエル重視でサカ、カイ・ハヴェルツ、ミケル・メリノ、エゼ、トロサールを主軸とします。
片やチャンピオンズリーグは、スピードがあるマルティネッリ&ノニ・マドゥエケと、ラインブレイカーのギョケレスを活かして速攻連発。スルーパスを駆使するウーデゴーアをトップ下に配した4-2-3-1は、自陣に引きまくるチームが多いプレミアリーグより機能するでしょう。クリスマスの首位と、CLのリーグフェーズの頂点は吉か凶か。何はともあれ、喫緊の課題は得点力です。
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