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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

「アーセナルとの話し合いはポジティブに進んでいる」メスト・エジルの代理人の言葉に安堵…!

アーセナル入団以来、公式戦166試合32ゴール57アシスト。プレミアリーグに限れば、121試合出場23ゴール42アシスト。名門の浮沈のカギを握るワールドクラスのプレーメイカー、メスト・エジルが残留に向かっていると報じられました。トルコメディア「ファナティック」によると、エジルの代理人エルクト・ソグト氏が、アーセナルとの話し合いはポジティブな方向に進んでいると語ったとのこと。トルコ系の移民のエジルが、ベシクタシュに移籍する可能性はないのかと問われた代理人は、「彼らが興味を持ってくれているのはわかっているけど、話が具体的になることはなかったね。正式なオファーを受けたとしても、難しいだろう。エジルはもう2~3年はプレミアリーグでやりたがっているからね」と可能性を否定しています。

契約延長決定のニュースが届くまでは「安心」という言葉はとっておかなければなりませんが、交渉の状況を最も知っている人物のコメントは朗報です。ほっとしました。私は、エジルにはアーセナルに残ってほしいのです。理由を述べよといわれれば、まさに「偏愛」という言葉がぴったりなのですが、彼こそがアーセナルというクラブの美しさやインテリジェンスを体現するプレーヤーだと思っているからです。マンチェスター・ユナイテッドにおけるギグスやスコールズ、ルーニー、リヴァプールのスティーブン・ジェラード、チェルシーならフランク・ランパードやジョン・テリー。今までにも、数々の栄冠をもたらしたクラブでスパイクを脱いでほしいと願う選手が何人かいました。スコールズの最後の年には、オールド・トラフォードに足を運びました。ハイバリー最後の年には、デニス・ベルカンプの勇姿をひと目見たいと思ってノースロンドンの古いスタジアムに乗り込みました。

アーセナルでは、ティエリ・アンリやパトリック・ヴィエラもそんな選手のひとりでした。実積は見劣りしますが、物語としてのトマシュ・ロシツキも外せません。マンチェスター・ユナイテッドにおいて、私が最も切実な気持ちでオールド・トラフォードでの引退を祈ったのは、クラブにチャンピオンズリーグをもたらしてくれたファン・デル・サールでした。強くなってから歴史が浅いマンチェスター・シティでは、7年めのセルヒオ・アグエロと8年めのダヴィド・シルヴァです(プレイを見ると、ヤヤも入れてあげたくなるのですが…)。そんな選手たちのひとりとして、メスト・エジルは当たり前のように存在するのです。プレミアリーグの前半戦だけで18アシストを決めたあのシーズン、優勝候補筆頭と目されていたモウリーニョ監督のチェルシーが自ら崩れた年に、アーセナルにはプレミアリーグを制覇してほしかったと今でも思います。

「すべての可能性を想定している。彼は残留を望んでいると理解しており、状況が好転する可能性も充分にあるが、今は何かを発表できる段階ではない」

昨日の会見でエジルとアレクシス・サンチェスについて問われたヴェンゲル監督は、当然のように慎重な姿勢を崩しておりませんが、国外のクラブが交渉できるようになる前にエジルとの契約をまとめるつもりでしょう。マンチェスター・ユナイテッド、インテルなどに移籍するのではないかと騒がれていた司令塔の周辺が落ち着き、プレミアリーグに素晴らしいプレイが戻ってくるのを心待ちにしています。今季はここまで5試合出場でゴールもアシストもゼロですが、まだ30試合以上残っています。彼が10発15アシストを決めてくれれば、アーセナルのCL復帰は間違いないでしょう。優勝となると何ともいえませんが…。

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