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途中出場の選手が7ゴール5アシスト!ウナイ・エメリの交代策的中シーンをプレーバック!

タイトルが、カッコイイですね。「What happened next? Eight Unai Emery substitutions that made an impact for Arsenal(その後、何が起こった?アーセナルにインパクトをもたらしたウナイ・エメリの切り札8人)」。若干、意訳ですが、日本語のほうも勇ましくしてみました。現地メディア「Squawka」の記事ですが、グーナーのみなさんは、これを読むとテンションが上がるのではないでしょうか。後半から登場する選手たちの活躍は、今季プレミアリーグにおける新生ガナーズの大きな変化のひとつです。「エメリについて、すぐに明らかになったのは、物事が計画通りにいかなければ変化を恐れないということである」。歴史小説のような表現で一気に本題に踏み込むレポートは、プレミアリーグの勝負どころで、のべ8人の交代選手たちが記録した7ゴール5アシストをプレーバックしています。

最初の1発はプレミアリーグ3節のウェストハム戦、92分のダニー・ウェルベック。アルナウトヴィッチに先制されたエメリ監督のチームは、モンレアルの同点弾とオウンゴールで逆転すると、75分に俊足の23番が登場。ベジェリンのグラウンダーをワントラップで蹴り込み、クラブの今季初勝利を決めました。2つめのゴールシーンは、4節のカーディフとのアウェイゲームです。開幕当初はフィットしていなかったルーカス・トレイラが、グエンドゥジに代わって70分にピッチに入ると、81分にラカゼットに速い縦パスを通して決勝ゴールを演出。多くのグーナーが待ち焦がれた本物のアンカーが、守備だけの選手ではないことを証明した瞬間でした。

8節のフラム戦は、エメリ監督の交代策が大ブレイクした一戦です。敵地クレイブン・コテージで1‐2とリードすると、とどめを刺したいスペイン人監督は、62分にオーバメヤン、67分にラムジーを投入。代わった直後に右サイドからカウンターを仕掛けたウェールズ代表MFは、オーバメヤンのラストパスをおしゃれなヒールキックでゴールに転がしました。79分にベジェリンのクロスを受けたオーバメヤンは、ル・マルシャンのチェックをものともせず反転して左足でフィニッシュ。90分にはラムジーのスルーパスでオーバメヤンが抜け出し、左隅に完璧なシュートを叩き込みます。ラムジーは1ゴール1アシスト、オーバメヤンは2ゴール1アシストの荒稼ぎ。「Squawka」は、ラムジーについて「今季のメインの役割は、サブの選手の力をマッチさせることではないか」と表現し、周囲に対する影響力をリスペクトしています。

フラム戦の後半から登場して2ゴールを決めたオーバメヤンは、次のレスター戦でも途中出場で2発をゲットしています。61分に登場したストライカーは、入って2分後にエジルの鋭いスルーパスで抜け出したベジェリンの折り返しを受け、ノーマークで最初のゴール。さらに3分後には、背筋がぞくぞくするエジルの筋書きで創られた決定機に、GKを釣り出した10番の横に入り込んで無人のゴールに流し込みました。「正しいタイミングで正しい代役を入れるゲームチェンジャー」。メディアが絶賛しているのは、交代策を的中させた指揮官のほうです。

リヴァプールとのシックスポインターでも、エメリ采配が貴重な同点ゴールを生み出しました。残り8分、ボックス左に流れたラカゼットに縦パスを通したのは、14分前にムヒタリアンと代わったイオビでした。コラシナツをウェルベックにスイッチし、イオビをSBに配するスクランブルで戦った指揮官の攻めの姿勢は、若いナイジェリア代表MFに伝わっていました。ユルゲン・クロップを「ストライカーを全員出してきた。ベルカンプやファン・ペルシも出てくるかと思った」と唸らせた超攻撃的仕様には、ヴェンゲル時代には味わえなかった爽快感がありました。

最後のゴール&アシストは、4日前のプレミアリーグ12節。エミレーツでウルヴスに0-1と敗戦寸前に追い込まれていた指揮官は、75分にエジルとコラシナツを下げ、ミキとラムジーで勝負しました。ラスト4分、ジャカのショートコーナーをラムジーがミキにつなぐと、右足でカーブをかけたクロスがゴール前を横切り、ファーサイドのネットに突き刺さりました。いや、素晴らしい。オールバックにポマードというインテリヤクザ風のいでたちは、見かけ倒しではありません。こういう試合が続くと、選手もサポーターも諦めなくなるんですよね。サー・アレックス・ファーガソンの攻めダルマの系譜を継ぐのは、ウナイ・エメリなのではないかという気がする今日この頃であります。交代選手のゴール&アシストでもぎ取った勝ち点は6。これらがなければ、アーセナルは勝ち点18でプレミアリーグ9位です。凄い…!

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“途中出場の選手が7ゴール5アシスト!ウナイ・エメリの交代策的中シーンをプレーバック!” への4件のフィードバック

  1. 田仲 より:

    いつも楽しく拝見しています。おっしゃる通り、交代策的中はお見事なのですが、それだけに前半の出来の改善が今後の課題に思えます。
    先制されて自分たちでゲームを難しくしているように見えます。

  2. エミリー より:

    懐かしの、貴乃浪の相撲みたいなチームです(笑)
    記事の最後の数行ですが、策がはまらなかった場合のポジションは身震いしてしまいました。
    後半だらしなくなるチームよりは好きですけど、折角のタレントが顔を揃えてモヤモヤするプレーを繰り返す前半は、不安で不安で、いよいよ3敗目か?とビビってしまいます。
    攻めダルマというには、ビルドアップもイメージの共有がまだまだし、とにかくもっと時間がかかりそうですね。
    でも、何とかしようとするのが感じれるのは、ヴェンゲルさんとの違いで、応援しがいがありますよね。
    エメリ監督を信じて、待ちます。

  3. プレミアリーグ大好き! より:

    毎試合見ているわけではないけど、ほんとに交代した選手がよく活躍している。
    もはや交代策に関していえば、世界一の監督かもしれない。

  4. 4 より:

    トレイラ君を大切にするために、うまくいってた、前半セクシーパスグエンドウ、後半トレイラ君のパターン復活して欲しい。後半スタートに出来たで~俺!!って、トレイラ君にやって欲しい。

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