補強、布陣、スタメン…苦しげなアーセナルを見ていて気になるいくつかの謎!
プレミアリーグは勝てば官軍、掌がめまぐるしく返される是々非々の世界。交代策が当たっていた頃は、「正しいタイミングで正しい代役を入れるゲームチェンジャー」とエメリ采配をもてはやしていたメディアや評論家も、最近は疑問を呈するようになりました。「BBC」のイアン・ライト氏は「アーセナルにはエジルを排除する余裕はない」とコメント。「スカイスポーツ」のジェイミー・レドナップ氏は「TOP4フィニッシュをめざすには戦力不足」といい切り、システムが機能していないとも主張しています。レッズ戦に敗れた後、控えにまわされたルーカス・トレイラやゴールを決めても重用されないラムジー、エジルの状態、フォーメーション変更の意図、マーケットにおける消極的な姿勢など、気になるポイントが増えているのは間違いありません。
リヴァプールよりも税引き後利益が多いクラブが、補強にお金が使えない理由はわかりませんが、2季連続でELにまわったために後半戦の収入が見込めないことに加えて、「売却下手で損をし続けた」のも祟っているのではないかと思います。年間売上で劣るレッズは、「スアレスやコウチーニョなどのトップクラスを売る際は金額で譲らない」「レギュラーではない選手は、足元を見られないタイミングで移籍金が稼げるプレミアリーグ下位クラブへ」と売却方針が明確です。ベンテケ、ジョーダン・アイブ、ジョー・アレン、ソランケ、ウォードなど値崩れしそうな選手をすべて1000万ポンド以上で売り抜け、コウチーニョ資金をファン・ダイクとアリソンに投じて強化に成功しています。
対するアーセナルは、過去3年でそれなりのお値段で売れたのはチェンバレンとジルーぐらいです。アレクシス・サンチェスは高額サラリー問題があったとはいえ、ムヒタリアンとのスワップは不平等条約。ウィルシャーとラムジーのフリーは言語道断、ウォルコットの2000万ポンドも20代のイングランド人としては格安でしょう。海外に売ったコクラン、ガブリエウ、シュチェスニーも1000万ポンド程度で、レッズのGKウォードの1250万ポンドやソランケの1900万ポンドを見ると言葉に詰まります。「お値段以上、エメリ」状態からの脱却は、刷新された経営ボードの最重要テーマといっても過言ではないのではないでしょうか。
選手起用で気になるのは、ラムジー、ルーカス・トレイラ、エジルですが、ユーヴェ移籍が噂されているウェールズ代表はボスのお気に召さず、イタリアから来たウルグアイ代表はパフォーマンスが落ちているという理由でしょうか。最も気になるエジルについては、「精神的な病や難病でなければいいけれど…」と心配になります。エメリ監督のように試合中に布陣を変えるタイプが、「戦術的な理由で使わない」ならベンチスタートとするのが普通でしょう。ワールドクラスをベンチに置かず、SBが3人もいるのを見ると、深刻な確執か、あるいは何かを隠しながらかばっているのかと邪推してしまいます。
負傷者続出でも補強費が使えず、従来の主力を何らかの理由で外しているエメリ監督は、直近のプレミアリーグを13人で戦っています。それでもアーセナルは、ビッグ6で唯一「ベストメンバーがわからないチーム」です。苦しいながらもめざすフットボールに近づいているのか、もはや手詰まりなのか。戦績が上がらないために予算が減り、大型補強を繰り返すライバルに引き離される悪循環に陥っているように見える名門クラブが、どう巻き返そうとしているのかが大いに気になる今日この頃であります。
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更新ありがとうございます。
お値段以上〜、ウマイです笑笑
ユナイテッドに続いてアーセナルの復活に期待ですね。
エジルは給料高いので、パワハラアタックで放出作戦では
アーセナルがお金を使えない理由は、どうやら「選手給与が前年より一定額を超えてはならない」というプレミアリーグ独自のSTCC(Short Term Cost Control)というレギュレーションによるみたいです。
ELに落ちたこともそうですが、オーバやエジルの新契約等、アーセナルの選手も給与がインフレする直前にこのレギュレーションが導入されて、先週給与の基準が低い年を参照されているのが厳しいですね。
管理人さんがおっしゃるように、ただ「勝てない」ことより「監督のやりたいこと」が見えてこないことが問題だと思います。エジル、ラムジー、トレイラをスタメンから外すからにはファンに理解出来るようなものを示さなければならないのです。もちろんチームの顔と呼ばれるような選手を聖域とするのは問題かもしれませんが、その表明のためだけにその選手を外し結果だけでなく内容もお粗末になっているのは言語道断です。
ファンには試合の結果と中身しか知ることは出来ません。例えば監督がどういうスカウティングをして戦術を立てたか、チームとしてどのような練習をしてきたか、は試合を観て想像するしかありません。そのような中でファンが掌を返すのは当たり前だと思います。掌返しはよく悪いことのように話されますが、今のアーセナルもといエメリのように少し前に良かったからという理由だけで、現状を楽観視することのほうが大変大きな問題ではないでしょうか。
アーセナルのフロントはプレゼンの印象でエメリに決めましたが、アーセナルには合わない監督だと何故気付かなかったのでしょうか?エメリの過去の試合、ニュースを確認すれば合わないのは分かるはずです。エメリに決めたフロントに責任があります。エメリはPSGでは常にネイマールやカバーニらスター選手との確執があり、エジルと今の最悪な事態になるのは容易に想像出来ました。エメリはエジルの技術や創造性を全く評価してません。それ以上にエジルの影響力に脅威を感じています。エジルはシーズン前半のリヴァプール戦後に「生涯アーセナル」宣言をしました。その後の代表戦明けから、エメリはエジルを冷遇し始めました。エメリは一刻も早く自分のカラーを出したチームを作りたいので、エジルの存在自体が邪魔になったのでしょう。スターのいるビッグクラブには相応しくない監督です。
それにアーセナルの攻撃的なパスサッカーを実現する為に集められた選手には、エメリの理想の創造性を排除するハードワークありきのフィジカルこそ最重要なサッカーの適性はありませんし、ヨーロッパの大会に出場するプレミアのチームには、心身共に負担が余りにも大き過ぎます。確かにプレミアのスパーズ戦はエメリにとって大成功でしたが、その試合を境に怪我人が続出していきました。それに、昨シーズンにヴェンゲルのやり方でスパーズには勝っています。エメリのサッカーにわざわざ変える必要がないのです。アーセナルはヴェンゲルの哲学を受け継いでいくべきです。見て楽しいパスサッカーを続けていくべきです。エジルはアーセナルに残るべきです。今一番辛い時期ですが、家族と友人に支えてもらい、トレーニングに励んで準備して欲しいと思います。近い将来、必ず試合に出場の機会はあるはずです。メディアの言う通り、アーセナルにはエジルを排除する余裕など微塵もないからです。チャンスメイカーが必要なのは試合を見れば明らかですし、チームメイトがエメリの采配に疑問と言っています。チャンスが余りにも少ないから苦戦している事を。チャンスメイカーのエジルが必要な事を。
選手はエメリよりもアーセナルを良くする方法を分かっているのです。
アーセナルは守備力に長けたトレイラを獲得したのに、昨シーズンよりも失点数が増えています。エメリには守備の改善が求められましたが、良くなるどころか、むしろ悪化して酷くなっています。DFに怪我人が一時期増加しましたが、それでも酷い有様です。エメリは守備の改善も出来てません。