300万人のグーナーに聞いた「Keep or Sell」…アーセナルは誰を売るのか?売れるのか?
エメルソンをフリーにしてしまい、正確な浮き球がゴール前に上がると、低いボールに反応して難易度の高いヘディングを決めたのは、まさかの元同僚オリヴィエ・ジルー。立て直すならこのタイミングでしたが、ウナイ・エメリはなぜか動かず。メートランド=ナイルズがミスを連発して3点差となってからの2枚投入は、明らかに遅すぎました。
プレミアリーグでも消える時間が長かったオーバメヤンより、ラカゼットが何もできなかったのがショックでした。ピッチをさまようエジルを見ながら、彼がいればと唇をかみました。アーロン・ラムジーなら、ジョルジーニョを完封するというミッションとクロスの際にボックスに入るという仕事を難なく両立したでしょう。右サイドにベジェリンがいれば…直前に負傷者が続出したチェルシーに対して、準備万端と伝えられていたプレミアリーグ5位チームは、負傷者の穴が埋められなかったのは自分たちのほうだったと白状するような完敗で、チャンピオンズリーグ出場権獲得のチャンスを失いました。
現地メディアの多くが、3シーズン連続でヨーロッパリーグ出場となったことで、4000万ポンド(約55億円)といわれる補強予算は据え置きとなる見通しとレポート。移籍金の枠を増やしたければ、手持ちの選手を売らなければなりません。「スカイスポーツ」が300万人を超えるグーナーの声を集めた「Keep or Sell」で、「残すべき」が過半数となったのは、オーバメヤン&ラカゼット、レノ、ルーカス・トレイラ、ベジェリン、イオビ、コラシナツ、パパスタソプーロス、グエンドゥジ、メートランド=ナイルズなど。「売るべき」が80%を超えたのはリヒトシュタイナー、ムスタフィ、エジル、エルネニー、ジェンキンソンで、クラブの意向も同様なのではないかと思われます。
リヒトシュタイナーはチームを離れるのみで、ムスタフィとエルネニーもさほど移籍金を上げられないでしょう。やっかいなのはメスト・エジル。「急激にパフォーマンスが落ちた超高給取り」という職務経歴書はサラリーの減額や移籍金のダンピング必至で、すんなり転職に成功するとは思えません。「私たちの将来はポジティブ。ビッグクラブ、ビッグネームであり、多くのプレーヤーがここに来たがっている」といいながら、「クラブは機能している。改善余地があるプレーヤーが多く、若手もたくさんいるからね」と語ったエメリ監督は、限られたポジションにしか新戦力を加えられないと覚悟しているのでしょう。
「売るべき」が半数を超えたミキとジャカには、それなりの値段が付くものと思われますが、彼ら以上のクオリティの選手を安価で手に入れるのは至難の業です。エジルは好きな選手なのですが、まずまずの条件で買ってくれるクラブがあれば迷わず手を打ち、居場所が見出せないエルネニー、ジェンキンソン、チャンバース、ムスタフィをさばければ上出来でしょう。激痛のEL準優勝。アーセナルの損失は、3億ポンドを下らないのではないでしょうか。
外部調達はGKと最終ラインの強化に集中させ、ウィロック、マヴロパノス、エンケティア、サカなどの若い人材から次のイオビを育て上げるというのが現実的な未来図だと思われます。トランスファーマーケットにおけるクラブの立ち回りと、エメリ監督の2年めのチーム作りに注目しましょう。
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ガナーズは来年こそが試練の年になりそうですね。このままではジリ貧(4000万ポンドでジリ貧とは恐ろしい時代ですが…)で、大物確保は難しいでしょうから、若手育成でコストを抑えつつ成績は現状維持ぐらいしか思いつきません。エジル、好きなんですがねぇ
この夏は余剰戦力の売却と、CB、ウイング、CMFに隠れた逸材を見つけることに奔走するしかないですね。ここ数年はライバルたちにつられて、金銭感覚が麻痺していたところがありましたが、エミレーツに移転してからのヴェンゲル体制は隠れた逸材を見つけ、時間をかけて育成をしていました。強化の仕方も原点回帰したほうがいいと思います。
加えて、ネルソン、スミス=ロウ、ウィロック、マヴロパノス、エンケティア、サカら若手をヨーロッパリーグ・国内カップ戦で使って育成することも必要だと思います。かつてスパーズがやっていたように、準レギュラーと若手だけでカップ戦を戦い、成長した戦力をプレミアリーグに送り込むという循環を続けていくといいのではないでしょうか。
リバプールやトッテナムも5年ほどかかって今の位置にいるので、アーセナルも長期的なプランで強くなっていくしかないですね。