2021.03.18 チャンピオンズリーグ2020-21チャンピオンズリーグ
これぞエンゴロ・カンテ!アトレティコ・マドリードを完封したチェルシーが7年ぶりの8強進出!
トゥヘル監督が指揮を執るようになってから、プレミアリーグ12戦8勝4分けで13ゴール2失点。3バックをベースに堅守のチームに生まれ変わったチェルシーは、アトレティコ・マドリードとのチャンピオンズリーグの初戦も0‐1で制しています。スタンフォード・ブリッジで行われるセカンドレグで、ラ・リーガ首位を完封すれば8強進出ですが、新指揮官がキックオフからピッチに送り出したかったキーマン3人を欠いています。
トゥヘル体制のプレミアリーグで3ゴールをゲットし、チームのトップスコアラーとなっているメイソン・マウント&ジョルジーニョ。中盤の主軸に加えて、試合開始直前にクリステンセンが体調不良でリタイアとなり、3バックのセンターにはズマが入っています。GKメンディ、CBアスピリクエタ、ズマ、リュディガー、WBにリース・ジェームズとマルコス・アロンソ。セントラルMFはコヴァチッチとカンテ、前線はツィエク、カイ・ハヴェルツ、ヴェルナー。キックオフからの波状攻撃をしのいだブルーズは、ヴェルナーが右からカウンターを仕掛けますが、ゴールライン際のドリブルが外に出ていたようです。
カンテ、ツィエク、リース・ジェームズとつながった5分のサイドアタックは、WBがニアに入れたグラウンダーが味方に通らず。2度めのクロスも中央に2人しかおらず、アトレティコ・マドリードの強固な守備を崩せる構えではありません。8分、敵陣でコケのフィードをインターセプトしたカンテは、右にまわり込みながらシュートコースを探しますが、打つ前に足を出されてしまいました。サイドを執拗に攻めるホームチームは、相変わらず中が薄く、クロスはことごとくクリアされています。
18分にドリブルで中央突破を図ったジョアン・フェリックスは、カンテが戻ってカット。直後にリース・ジェームズのグラウンダーがヴェルナーの足元に入るも、反転して放った左足シュートはうまく当たりません。25分、スアレスが中央に送った短いスルーパスを読み切ったアスピリクエタは、メンディへのバックパスが弱くなってしまい、狙ったカラスコに後ろから手をかけてしまいます。PKを主張する紅白のストライプ、しかしレフェリーのジャッジはプレイに影響なし。30分を過ぎても、ブルーズにオンターゲットはありません。
34分、鮮やかなカウンターを決めたのはチェルシー。カイ・ハヴェルツが左サイドをスプリントするヴェルナーに縦パスを通し、ボックスに入った11番が逆サイドにラストパスを転がすと、走り込んだツィエクのダイレクトショットがGKオブラクの手を弾いてネットに届きました。今季のニューフェイス3人が絡んだ待望の1発。2点が必要になったアウェイチームは、ミドルレンジから積極的に打ってきますが、メンディが冷静に対応しています。
45分の右からのアタックは、カンテが中央に流したボールをコヴァチッチが直接叩きますが、惜しくも左にアウト。0‐1で折り返したシメオネ監督は、ロディをエルモーソに代えて3バックにシフトしています。後半最初の見せ場は、48分のチェルシー。ツィエクのスルーパスで右から抜け出したヴェルナーは、ボックスに持ち込んで放った右足の一撃をオブラクにセーブされました。プレミアリーグのクラブが追加点を奪えば、スペインは一気に苦しくなります。
51分、ゴール前でヴェルナーが競ってこぼれたボールがツィエクへ。左足のシュートがDFに阻まれると、リバウンドを拾ったリュディガーが強烈なミドルを放ちますが、ボールは左のポストの外を抜けていきました。56分、アスピリクエタのパスを右サイドで受けたリース・ジェームズは、縦にいくと見せかけてボックス手前のツィエクにパス。左足のコントロールショットは。オブラクが上に弾き出しました。
カラスコをムサ・デンベレに代えていたシメオネ監督は、何もできなかったスアレスを59分に見切りました。代役はコレア。ベンチに深く座り、動く気配がないトゥヘル監督は、主導権を握っているチームに手応えを感じているのでしょう。69分のトリッピアーをトマ・レマルは、リスクをとって攻めろというメッセージです。残り20分のスタッツは、シュート数13対5、オンターゲット3対2。エンゴロ・カンテは信じられない運動量で、ピッチの右半分をカバーし続けています。
76分、右かめんどぇらドリブルで勝負したジョアン・フェリックスのシュートは角度がなく、警戒していたメンディがセーブ。トゥヘル監督の最初のカードは、77分にツィエクをプリシッチです。80分、左にいたコレアの折り返しを叩いたジョアン・フェリックスのボレーは、青い壁に当たって右ポストの外。CKでリュディガーのボディを右肘で小突いたサヴィッチは、1発レッドという重いジャッジを下されました。83分、ヴェルナーに代わってハドソン=オドイ。カンテが2人を抜いてボックスに迫った88分のカウンターは、ラストパスをもらったハドソン=オドイがフィニッシュをブロックされました。
92分、切り返しから右足を振り抜いたジョアン・フェリックスの決定的な一撃は、右に飛んだメンディがビッグセーブ。94分にプリシッチが仕掛けたカウンターでとどめを刺したのは、カイ・ハヴェルツと代わったばかりのエメルソンでした。ボックス左からクロスに打ったシュートは完璧。2試合通算3-0としたチェルシーがプレミアリーグで3チームめのベスト8進出を決めました。
「アトレティコ・マドリードに勝つ方法」という難しい課題に対して、パーフェクトな解答を提出できたのではないでしょうか。MVPは、即答でエンゴロ・カンテ!オフザボールのポジショニングが秀逸だったセントラルMFが、縦のパスコースを切り続けてくれたからこそ、3バックは冷静さを失わずに90分を戦い抜けたのだと思います。守備のスペシャリストは、何度も攻撃の起点にもなっており、エメルソンが決めた最後のカウンターで右からスプリントしているのを見て絶句しました。どんだけ走るねん!パスミスが目立ったカイ・ハヴェルツがここぞというシーンでアシストを決めてくれていれば、7番の走行距離をもう少し短くしてあげられたはずです。
公式戦6試合連続クリーンシートのチェルシーは、7年ぶりのベスト8。昨季のパリをファイナルに導いた指揮官の新チームが、バイエルンを封じるゲームを見てみたいと思います。素晴らしい!(ハキム・ツィエク 写真著作者/Дмитрий Пукалик)
トゥヘル体制のプレミアリーグで3ゴールをゲットし、チームのトップスコアラーとなっているメイソン・マウント&ジョルジーニョ。中盤の主軸に加えて、試合開始直前にクリステンセンが体調不良でリタイアとなり、3バックのセンターにはズマが入っています。GKメンディ、CBアスピリクエタ、ズマ、リュディガー、WBにリース・ジェームズとマルコス・アロンソ。セントラルMFはコヴァチッチとカンテ、前線はツィエク、カイ・ハヴェルツ、ヴェルナー。キックオフからの波状攻撃をしのいだブルーズは、ヴェルナーが右からカウンターを仕掛けますが、ゴールライン際のドリブルが外に出ていたようです。
カンテ、ツィエク、リース・ジェームズとつながった5分のサイドアタックは、WBがニアに入れたグラウンダーが味方に通らず。2度めのクロスも中央に2人しかおらず、アトレティコ・マドリードの強固な守備を崩せる構えではありません。8分、敵陣でコケのフィードをインターセプトしたカンテは、右にまわり込みながらシュートコースを探しますが、打つ前に足を出されてしまいました。サイドを執拗に攻めるホームチームは、相変わらず中が薄く、クロスはことごとくクリアされています。
18分にドリブルで中央突破を図ったジョアン・フェリックスは、カンテが戻ってカット。直後にリース・ジェームズのグラウンダーがヴェルナーの足元に入るも、反転して放った左足シュートはうまく当たりません。25分、スアレスが中央に送った短いスルーパスを読み切ったアスピリクエタは、メンディへのバックパスが弱くなってしまい、狙ったカラスコに後ろから手をかけてしまいます。PKを主張する紅白のストライプ、しかしレフェリーのジャッジはプレイに影響なし。30分を過ぎても、ブルーズにオンターゲットはありません。
34分、鮮やかなカウンターを決めたのはチェルシー。カイ・ハヴェルツが左サイドをスプリントするヴェルナーに縦パスを通し、ボックスに入った11番が逆サイドにラストパスを転がすと、走り込んだツィエクのダイレクトショットがGKオブラクの手を弾いてネットに届きました。今季のニューフェイス3人が絡んだ待望の1発。2点が必要になったアウェイチームは、ミドルレンジから積極的に打ってきますが、メンディが冷静に対応しています。
45分の右からのアタックは、カンテが中央に流したボールをコヴァチッチが直接叩きますが、惜しくも左にアウト。0‐1で折り返したシメオネ監督は、ロディをエルモーソに代えて3バックにシフトしています。後半最初の見せ場は、48分のチェルシー。ツィエクのスルーパスで右から抜け出したヴェルナーは、ボックスに持ち込んで放った右足の一撃をオブラクにセーブされました。プレミアリーグのクラブが追加点を奪えば、スペインは一気に苦しくなります。
51分、ゴール前でヴェルナーが競ってこぼれたボールがツィエクへ。左足のシュートがDFに阻まれると、リバウンドを拾ったリュディガーが強烈なミドルを放ちますが、ボールは左のポストの外を抜けていきました。56分、アスピリクエタのパスを右サイドで受けたリース・ジェームズは、縦にいくと見せかけてボックス手前のツィエクにパス。左足のコントロールショットは。オブラクが上に弾き出しました。
カラスコをムサ・デンベレに代えていたシメオネ監督は、何もできなかったスアレスを59分に見切りました。代役はコレア。ベンチに深く座り、動く気配がないトゥヘル監督は、主導権を握っているチームに手応えを感じているのでしょう。69分のトリッピアーをトマ・レマルは、リスクをとって攻めろというメッセージです。残り20分のスタッツは、シュート数13対5、オンターゲット3対2。エンゴロ・カンテは信じられない運動量で、ピッチの右半分をカバーし続けています。
76分、右かめんどぇらドリブルで勝負したジョアン・フェリックスのシュートは角度がなく、警戒していたメンディがセーブ。トゥヘル監督の最初のカードは、77分にツィエクをプリシッチです。80分、左にいたコレアの折り返しを叩いたジョアン・フェリックスのボレーは、青い壁に当たって右ポストの外。CKでリュディガーのボディを右肘で小突いたサヴィッチは、1発レッドという重いジャッジを下されました。83分、ヴェルナーに代わってハドソン=オドイ。カンテが2人を抜いてボックスに迫った88分のカウンターは、ラストパスをもらったハドソン=オドイがフィニッシュをブロックされました。
92分、切り返しから右足を振り抜いたジョアン・フェリックスの決定的な一撃は、右に飛んだメンディがビッグセーブ。94分にプリシッチが仕掛けたカウンターでとどめを刺したのは、カイ・ハヴェルツと代わったばかりのエメルソンでした。ボックス左からクロスに打ったシュートは完璧。2試合通算3-0としたチェルシーがプレミアリーグで3チームめのベスト8進出を決めました。
「アトレティコ・マドリードに勝つ方法」という難しい課題に対して、パーフェクトな解答を提出できたのではないでしょうか。MVPは、即答でエンゴロ・カンテ!オフザボールのポジショニングが秀逸だったセントラルMFが、縦のパスコースを切り続けてくれたからこそ、3バックは冷静さを失わずに90分を戦い抜けたのだと思います。守備のスペシャリストは、何度も攻撃の起点にもなっており、エメルソンが決めた最後のカウンターで右からスプリントしているのを見て絶句しました。どんだけ走るねん!パスミスが目立ったカイ・ハヴェルツがここぞというシーンでアシストを決めてくれていれば、7番の走行距離をもう少し短くしてあげられたはずです。
公式戦6試合連続クリーンシートのチェルシーは、7年ぶりのベスト8。昨季のパリをファイナルに導いた指揮官の新チームが、バイエルンを封じるゲームを見てみたいと思います。素晴らしい!(ハキム・ツィエク 写真著作者/Дмитрий Пукалик)
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