2021.05.30 チャンピオンズリーグ2020-21チャンピオンズリーグ
メイソン・マウントの超絶スルーパス、圧巻カンテ!堅守チェルシーが9年ぶりのCL制覇!
決戦の地は、ポルトのエスタディオ・ドゥ・ドラゴン。チャンピオンズリーグファイナルを戦う22人がピッチに揃っています。マンチェスター・シティVSチェルシーのプレミアリーグ対決。ペップはアグエロ、ロドリ、フェルナンジーニョをベンチに置き、トゥヘルは予想通りのベストメンバーを送り出しています。さっそく、マン・シティからスターティングラインナップを紹介しましょう。GKエデルソン、DFカイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、ルベン・ディアス、ジンチェンコ、MFフォーデン、ギュンドアン、ベルナルド・シウヴァ、FWマフレズ、デブライネ、スターリング。キックオフから、押しているのは水色のシャツです。
今季のプレミアリーグとFAカップで2勝1敗。ペップのチームに勝ち越しているチェルシーは、先制ゴールを決めて逃げ切る展開に持ち込みたいでしょう。GKメンディ、3バックはリース・ジェームズ、チアゴ・シウヴァ、リュディガー、WBはアスピリクエタとチルウェル。中盤センターにカンテとジョルジーニョが入り、前線にメイソン・マウント、カイ・ハヴェルツ、ヴェルナーという布陣です。4分にヴェルナーが右から突破を図り、ニアでグラウンダーを受けたカイ・ハヴァルツが縦に持って再度折り返すと、ルベン・ディアスが足に当ててエデルソンがキャッチしました。
エデルソンのロングパントでスターリングが裏に抜けたのは8分。リース・ジェームズに体を入れられた後、奪い返してメンディをかわした7番のフィニッシュは、必死に腕を伸ばしたGKのグローブに当たりました。10分にカイ・ハヴェルツがボックス左で縦に仕掛け、ニアでフリーのヴェルナーにラストパスを通しますが、左足のボレーは明らかにミスキック。14分に左で短いパスがつながり、ボックス左に侵入したメイソン・マウントが決定的な形を創りますが、中央のヴェルナーへのラストパスは足元に入ってしまい、窮屈なボレーはエデルソンの正面です。
17分にチルウェルのクロスがファーに上がると、カンテのヘッドは右にアウト。20分までの展開は、チェルシー優勢といっていいでしょう。28分、左から上がったジンチェンコの速いグラウンダーをニアのフォーデンがトラップすると、右足のアウトにかけたシュートはリュディガーがスライディングでブロックしました。空中戦の着地で足の付け根を痛めたチアゴ・シウヴァは、目に涙を浮かべながら38分にリタイア。3バックの中央に入ったのはクリステンセンです。
42分、メンディが左サイドのチルウェルにフィードすると、ダイレクトパスを受けたメイソン・マウントがラインの裏にスプリントしたカイ・ハヴェルツに長いキラーパス!ボックスの外に飛び出したエデルソンをかわしたアタッカーは、無人のゴールを見て冷静に流し込みました。パサーとフィニッシャーの素晴らしいプレイだけでなく、ルベン・ディアスを左サイドに連れ出したヴェルナーの走りも称えたいゴールシーンでした。前半は0-1。5-3-2の守備網を崩せなかったマンチェスター・シティは、何かを変えなければなりません。
後半頭からのマン・シティのラッシュに対して、チェルシーの5バック+2センターは冷静に対応しています。最終ラインで奪うと、カンテが起点となってカウンター。55分にデブライネとリュディガーが正面衝突し、顔を強打して倒れ込んだプレーメイカーは涙を流しながらピッチを去りました。ガブリエウ・ジェズスが入った直後、リース・ジェームズのシュートブロックはハンドではないというジャッジです。64分、ベルナルド・シウヴァが下がってフェルナンジーニョ。プレミアリーグ13ゴールのギュンドアンを前に上げて戦うのでしょう。
66分、ヴェルナーが下がってプリシッチ。68分に右から抜けたフォーデンが外のマフレズに流すと、決定的なグラウンダーはアスピリクエタが戻りながらクリアしました。残り20分、シュート数は5対5。72分にカンテの奪取からカイ・ハヴェルツがドリブルでカウンターを仕掛けると、短いスルーパスでエデルソンと1対1になったプリシッチは体勢を崩して左に外してしまいました。76分、スターリングに代わってアグエロが登場。トゥヘル監督の3枚めは、80分にメイソン・マウントをコヴァチッチです。
残り5分、幾度となくサポーターを煽るトゥヘル。90分に左から仕掛けたマン・シティのアタックは、混戦から放ったフォーデンのシュートをクリステンセンがブロックしました。追加タイムは7分。カイル・ウォーカーの再三のロングスローは実らず、96分にクリアを叩いたマフレズのボレーは、バーをかすめて裏に消えていきました。アグエロは何もできず。2020-21シーズンのチャンピオンズリーグは、ラスト3試合で完璧なパフォーマンスを見せたエンゴロ・カンテの大会として記憶されるべきでしょう。
ペップ、完敗。オンターゲットは、開始早々のスターリングの1本のみ。左右のウイングはリース・ジェームズとリュディガーに封じられ、決定的なパスコースを探すMFたちはカンテのチェックに悩まされました。最後にメダルを首にかけたアスピリクエタがビッグイヤーを受け取り、チームメイトに合流して高々と掲げると、クールなカンテにようやく笑みがこぼれました。表彰式が終わっても、泣き崩れるジンチェンコ。涙を浮かべるアグエロ。たった1発で決まった勝者と敗者のコントラストは、いつも残酷です。
ディ・マッテオ、ベニテスに続く3人めとなるシーズン途中に就任した指揮官による欧州制覇、9年ぶりのビッグイヤー。持てる戦力を活かし切り、本気のマン・シティに何もさせない堅守を構築したトーマス・トゥヘルに惜しみなく称賛を捧げたいと思います。一方、ペップには聞いてみたいことがあります。ロドリとジョアン・カンセロを使わなかったのはなぜなのか。スターリングを、なぜあそこまで引っ張ったのか。今季のペップのスタイルにおけるキーマンだったSBとアンカーを起用し、プレイの幅が広いフォーデンを前線で勝負させていれば、違う展開に持ち込めたのではないでしょうか。戦術選択も適材適所の起用も、チェルシーの指揮官が上回っていた一戦でした。
最後に、3つほど。ブルーズの選手、スタッフ、サポーターのみなさん、おめでとうございます。そしてありがとう、セルヒオ・アグエロ。あなたの眩しい背中を見上げ続けた10年だったように感じています。この試合をもって、2020-21シーズンの全日程が終了しました。本ブログを読み続けてくださったみなさま、とりわけ勇気と元気が湧いてくるコメントを残してくださった方々に、感謝の言葉を記したいと思います。本当に、ありがとうございました。これからも、よろしくお願い申し上げます。
今季のプレミアリーグとFAカップで2勝1敗。ペップのチームに勝ち越しているチェルシーは、先制ゴールを決めて逃げ切る展開に持ち込みたいでしょう。GKメンディ、3バックはリース・ジェームズ、チアゴ・シウヴァ、リュディガー、WBはアスピリクエタとチルウェル。中盤センターにカンテとジョルジーニョが入り、前線にメイソン・マウント、カイ・ハヴェルツ、ヴェルナーという布陣です。4分にヴェルナーが右から突破を図り、ニアでグラウンダーを受けたカイ・ハヴァルツが縦に持って再度折り返すと、ルベン・ディアスが足に当ててエデルソンがキャッチしました。
エデルソンのロングパントでスターリングが裏に抜けたのは8分。リース・ジェームズに体を入れられた後、奪い返してメンディをかわした7番のフィニッシュは、必死に腕を伸ばしたGKのグローブに当たりました。10分にカイ・ハヴェルツがボックス左で縦に仕掛け、ニアでフリーのヴェルナーにラストパスを通しますが、左足のボレーは明らかにミスキック。14分に左で短いパスがつながり、ボックス左に侵入したメイソン・マウントが決定的な形を創りますが、中央のヴェルナーへのラストパスは足元に入ってしまい、窮屈なボレーはエデルソンの正面です。
17分にチルウェルのクロスがファーに上がると、カンテのヘッドは右にアウト。20分までの展開は、チェルシー優勢といっていいでしょう。28分、左から上がったジンチェンコの速いグラウンダーをニアのフォーデンがトラップすると、右足のアウトにかけたシュートはリュディガーがスライディングでブロックしました。空中戦の着地で足の付け根を痛めたチアゴ・シウヴァは、目に涙を浮かべながら38分にリタイア。3バックの中央に入ったのはクリステンセンです。
42分、メンディが左サイドのチルウェルにフィードすると、ダイレクトパスを受けたメイソン・マウントがラインの裏にスプリントしたカイ・ハヴェルツに長いキラーパス!ボックスの外に飛び出したエデルソンをかわしたアタッカーは、無人のゴールを見て冷静に流し込みました。パサーとフィニッシャーの素晴らしいプレイだけでなく、ルベン・ディアスを左サイドに連れ出したヴェルナーの走りも称えたいゴールシーンでした。前半は0-1。5-3-2の守備網を崩せなかったマンチェスター・シティは、何かを変えなければなりません。
後半頭からのマン・シティのラッシュに対して、チェルシーの5バック+2センターは冷静に対応しています。最終ラインで奪うと、カンテが起点となってカウンター。55分にデブライネとリュディガーが正面衝突し、顔を強打して倒れ込んだプレーメイカーは涙を流しながらピッチを去りました。ガブリエウ・ジェズスが入った直後、リース・ジェームズのシュートブロックはハンドではないというジャッジです。64分、ベルナルド・シウヴァが下がってフェルナンジーニョ。プレミアリーグ13ゴールのギュンドアンを前に上げて戦うのでしょう。
66分、ヴェルナーが下がってプリシッチ。68分に右から抜けたフォーデンが外のマフレズに流すと、決定的なグラウンダーはアスピリクエタが戻りながらクリアしました。残り20分、シュート数は5対5。72分にカンテの奪取からカイ・ハヴェルツがドリブルでカウンターを仕掛けると、短いスルーパスでエデルソンと1対1になったプリシッチは体勢を崩して左に外してしまいました。76分、スターリングに代わってアグエロが登場。トゥヘル監督の3枚めは、80分にメイソン・マウントをコヴァチッチです。
残り5分、幾度となくサポーターを煽るトゥヘル。90分に左から仕掛けたマン・シティのアタックは、混戦から放ったフォーデンのシュートをクリステンセンがブロックしました。追加タイムは7分。カイル・ウォーカーの再三のロングスローは実らず、96分にクリアを叩いたマフレズのボレーは、バーをかすめて裏に消えていきました。アグエロは何もできず。2020-21シーズンのチャンピオンズリーグは、ラスト3試合で完璧なパフォーマンスを見せたエンゴロ・カンテの大会として記憶されるべきでしょう。
ペップ、完敗。オンターゲットは、開始早々のスターリングの1本のみ。左右のウイングはリース・ジェームズとリュディガーに封じられ、決定的なパスコースを探すMFたちはカンテのチェックに悩まされました。最後にメダルを首にかけたアスピリクエタがビッグイヤーを受け取り、チームメイトに合流して高々と掲げると、クールなカンテにようやく笑みがこぼれました。表彰式が終わっても、泣き崩れるジンチェンコ。涙を浮かべるアグエロ。たった1発で決まった勝者と敗者のコントラストは、いつも残酷です。
ディ・マッテオ、ベニテスに続く3人めとなるシーズン途中に就任した指揮官による欧州制覇、9年ぶりのビッグイヤー。持てる戦力を活かし切り、本気のマン・シティに何もさせない堅守を構築したトーマス・トゥヘルに惜しみなく称賛を捧げたいと思います。一方、ペップには聞いてみたいことがあります。ロドリとジョアン・カンセロを使わなかったのはなぜなのか。スターリングを、なぜあそこまで引っ張ったのか。今季のペップのスタイルにおけるキーマンだったSBとアンカーを起用し、プレイの幅が広いフォーデンを前線で勝負させていれば、違う展開に持ち込めたのではないでしょうか。戦術選択も適材適所の起用も、チェルシーの指揮官が上回っていた一戦でした。
最後に、3つほど。ブルーズの選手、スタッフ、サポーターのみなさん、おめでとうございます。そしてありがとう、セルヒオ・アグエロ。あなたの眩しい背中を見上げ続けた10年だったように感じています。この試合をもって、2020-21シーズンの全日程が終了しました。本ブログを読み続けてくださったみなさま、とりわけ勇気と元気が湧いてくるコメントを残してくださった方々に、感謝の言葉を記したいと思います。本当に、ありがとうございました。これからも、よろしくお願い申し上げます。
おもしろいと思っていただけた方は、お時間あれば、下のブログランキングバナーをクリックしていただけると大変うれしいです。所要時間は5秒です。何とぞよろしくお願いいたします!
更新ご苦労様です。チェルシー優勝おめでとうございます!素晴らしいゲームでしたね。やはりサポーターがいるゲームはいつ観ても最高です。トゥヘルの見事な采配でしたね。カンテ
すいません、書きかけで送ってしまいました。
カンテが凄かったですね。この後のユーロも楽しみです。
チェルシーサポの皆さんおめでとうございます。先発メンバーにロドリもフェルナンジーニョもいなかったのが意外で、やはり考えすぎたのか?でもペップの深謀は凡人の及ぶところではないし・・・それにしても、クリスマスに解雇という人生最大の屈辱から5ヶ月でビッグイヤーを勝ち取るとは、心からこのドイツ人監督を祝福したいと思います。
更新ありがとうございます。
1年以上サポーターなきスタジアムを観てきたので、感極まるものがあり、、90分の決着が初めてだったので、終了のホイッスルもちょっと現実感がありませんでした。フットボールにはこんな瞬間があるんですね。
やむなくなのか意表をついたのか、ペップの采配に疑問はありつつも、シーズン途中の就任から貫いたトゥヘルブルーが今日は輝きました。FA杯、リーグ2戦目とシティの良さを消し、特に両サイドで譲らずにカウンター発動する守備体制に長所があったと思います。相手のスライドする守備連携の強さを逆手にスペースを揺さぶり続け、ワンチャンスが活きました。
そしておっしゃる通りのカンテ無双、ユーロ次第とは思いますが、これは是非バロンドールにも選ばれて欲しいです。
ストライカーとしてのヴェルナーはこの舞台でも安定して外しましたが、裏にチャレンジし続けた結果がハヴァーツの得点ですし、別の意味での偽9番というような狙いがはまりましたね。来季はオフサイドルールの改訂がありそうなので、残るのであれば活躍の機会が増えるのではないでしょうか。
ジルーはOUTが決まった報道ありましたが、エイブラハムも厳しそうですし、タレントと出場機会のバランスから考えればオドイやツィエクなど人数のいる前線の入れ替えはありそうです。ともあれ今季の締めくくり、チェルシーとしては最高の着地になりました。
続くオフシーズン、来季もこのサイトを楽しみにしています。
ただただ応援するクラブのCL優勝が見られて嬉しいです。最初は今シーズンどうなることかと思いましたけど、それがこういう結果になって本当によかったです。
そして今シーズンもお世話になりました。こちらこそこれからもよろしくお願いします
チェルシー関係者の皆さん、おめでとうございます。
不思議なもので、リーグのライバルチームでもカップを掲げるシーンは感動しますね。
(もちろん対戦相手が推しのチームでなければですが…)
あと、トゥヘルのリヴェンジは最高にカッコ良いですね。
レオナルドがどんな顔してるか見てみたいもんです。
EUROのレポートはやらないのかな?
イングランド戦だけでも記事が読めるとうれしいです。
今シーズンもお世話になりました。
来シーズンもよろしく。
今年も毎日楽しませていただき、ありがとうございました!来シーズンもよろしくお願いいたします!!
(すみません。本日のもう一本の記事の方に、その趣旨と異なる試合感想をコメントしてしまいました)