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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

主力が負傷、終盤は大荒れ…事件だらけのゲームをドローに持ち込んだマン・シティが4強進出!

マンチェスターのファーストレグは1-0。自陣にこもる5-5-0で徹底的に守ったアトレティコ・マドリードは、70分にデブライネに決勝ゴールを許したため、セカンドレグは攻めなければなりません。対するペップは、クリーンシートなら勝ち抜け決定。初戦のようにポゼッションをとってセーフティーリードを得るのか、守備重視の布陣で戦うのか。プレミアリーグ最強チームを築き上げた名将の戦略に興味が湧くゲームです。

マンチェスター・シティに悲願のトロフィーをもたらすというミッションを託されたペップは、近年のチャンピオンズリーグで、策を弄して敗れるという結末を繰り返してきました。チェルシーと戦った昨季のファイナルは、ロドリもフェルナンジーニョもベンチという奇策に打って出て、0-1の敗戦。今回はどうするのかと、おそるおそるリストを見てみると…なるほど、プレミアリーグでもよく見かける適材適所の11人。これなら、落ち着いてプレイに集中できそうです。

GKエデルソン、DFカイル・ウオーカー、ジョン・ストーンズ、ラポルテ、ジョアン・カンセロ、MFロドリ、ギュンドアン、デブライネ、FWマフレズ、フォーデン、ベルナルド・シウヴァ。対するシメオネの布陣は、ジョアン・フェリックスを前線に配する5-4-1でしょうか。5分のホームチームの速攻は4対3。ファーで呼んでいたロディに早くボールが出れば、決定機になっていたはずです。遅かったクロスは、中央をカバーしたカイル・ウォーカーがクリアしました。

マンチェスター・シティの最初のチャンスは、左サイドで奪い返した8分のアタック。ギュンドアンのミドルは、コンドグビアの頭に当たって右に逸れていきます。10分のCKは、ニアで競り勝ったジョン・ストーンズのヘッドがクロスバー越え。序盤から激しいコンタクトが目立ち、フィル・フォーデンは頭に包帯を巻いてプレイすることになりました。

両者ともにサイドの守備が堅く、単純なロングフィードは攻撃の糸口になりえません。26分のマン・シティのアタックは、左からのパスを受けたフォーデンのシュートがブロックされ、浮いたボールをダイレクトで捉えたデブライネの一撃も、マンダーヴァが足元に飛び込んで外に弾き出しました。

30分、マン・シティに決定機到来。マフレズが縦に出したスルーパスで、カイル・ウォーカーがボックス右を突破。ファーでグラウンダーを受けたフォーデンのトラップが大きくなり、打てないと判断してギュンドアンに預けると、左足のシュートはポストを叩きました。混戦に参加したギュンドアンとデブライネは枠に飛ばせず。コースを切ったホームチームの守備陣は冷静でした。

36分のコンドグビアの左足ミドルは、ギュンドアンの足に触れてエデルソンがキャッチ。45分に縦のロングフィードを追ったグリーズマンは、ラポルテのプレッシャーを受けてフィニッシュを右に外しました。前半は0-0。アトレティコ・マドリードのアタックに、ゴールの匂いは感じられませんでした。

後半に入ると、1点ビハインドのホームチームがギアチェンジ。ラインを下げるべく、裏にロングボールを放り込むシーンが増えています。53分、ボックスから飛び出したエデルソンが右にクリアすると、ロディのアーリークロスにジョアン・フェリックスの足は届かず。57分には楔を受けたジョアン・フェリックスが右に落とし、グリーズマンがダイレクトショットを放つも、エデルソンの手の先を抜けたボールはファーポストの外に切れていきました。

残り30分を切ると、ペップにとって激痛のアクシデントが続きます。デブライネが負傷リタイアで、65分にスターリングにチェンジ。直後、ロディとの競り合いで足を痛めたカイル・ウォーカーは、73分になってからナタン・アケに後を譲りました。右から攻め続けるアトレティコ・マドリードは、シュートが枠にいきません。

残り5分まで、イエロー2枚だったゲームは、その後の時間と長い追加タイムでレッド1枚、イエロー7枚と大荒れになりました。フェリペが退場となった後の96分、カウンターからオブラクの前に飛び出したギュンドアンのフィニッシュは、守護神がブロック。98分にカラスコが蹴った左からの鋭いFKは、エデルソンがセーブしました。

102分に味方のシュートを足で止めたコレアは、右に持ち出してフリーになりますが、右足のシュートはGKの正面。ゴールを許さなかったマン・シティが準決勝進出を決めました。クラブにとって3回めのベスト4は喜ばしい限りですが、デブライネとカイル・ウォーカーの状態が心配です。

ターンオーバーで決戦に備えたリヴァプールに対して、全力を尽くしたうえにキーマンがダメージを受けたマン・シティ。CL4強の2チームは、週末のFAカップをどんなメンバーで戦うのでしょうか。おそらく、クロップ監督はいつものメンバー。注目すべきは、スペインの強豪を2戦連続で封じたペップの采配です。


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