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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

痛かったレッドカード、最後の猛攻及ばず…惜敗ウェストハム、素晴らしい旅の終焉。

素晴らしい旅が続いています。ヨーロッパリーグで準決勝に進出したウェストハム。プレミアリーグで7位のチームは、あと2つ勝てば、来季のチャンピオンズリーグに出場することができます。ロンドンスタジアムで開催されたフランクフルトとのファーストレグは、1-2の敗戦。旅を続けるためには、敵地ドイチェバンク・アレナでのゴール、そして勝利が必要です。

最前線にマイケル・アントニオ、2列めにランシーニ、フォルナルス、ボーウェン、中盤センターにはデクラン・ライスとソーチェク。アレオラの前には、ツォウファル、ドーソン、ズマ、クレスウェルが並んでいます。ほぼベストといっていい4-2-3-1。開始2分にクレスウェルがCKを蹴ろうとすると、大音量のブーイングが鳴り響いています。

3バックの真ん中を担うヒンテレッガーは、いきなりハムストリングを痛めたようで、ベンチに交代を要求するサインを送っています。7分にピッチに入ったのはトゥレ。プレミアリーグのチームはプレスを嫌がり、ラフなロングボールを奪われ続けていますが、ブンデスリーガは丁寧につなぎ、サイドアタックを仕掛けています。

15分を過ぎても、クレスウェルやツォウファルのフィードは、ボーウェン、フォルナルス、マイケル・アントニオにつながりません。17分、鎌田大地のロングフィードで抜け出しかけたハウゲをクレスウェルが倒してしまい、黄色いカードはVARを経て赤に変わりました。ハマーズ、ピンチ!コスティッチのFKは右のポストをかすめ、外に流れていきました。

22分、ランシーニに代わってベン・ジョンソン。中盤でのせめぎ合いが続き、両者ともにオープンプレーからのシュートはありません。均衡が崩れたのは26分。縦パスで右から上がったクナウフのグラウンダーは、パーフェクトでした。ノーマークだったボレのダイレクトショットが左隅に決まり、フランクフルトのアドバンテージは2点となりました。

30分、ロングスローのクリアをキープしたデクラン・ライスのミドルはDFがブロック。左からのクロスに競り勝ったソーチェクのヘッドは、バーを越えていきます。右サイドで何度もボールをもらっているボーウェンは、マイケル・アントニオにパスを通せず、つぶされるシーンが目立ちます。

44分の右からのFKは、こぼれ球がズマに当たって枠に向かいますが、ゴールライン上にいたヌディカが掻き出しました。前半は1-0、ハマーズはオンターゲットゼロ。ローマで戦っているレスターも、シュートを枠に入れられず、1点ビハインドで後半を迎えるようです。前半は4-4-1で失点を回避していたハマーズは、4-3-2にシフトして2点差を詰めようとしています。

49分のボレのミドルは、アレオラがキャッチ。数的優位のフランクフルトがサイドアタックを仕掛ける時間が続き、トップに当ててこぼれ球を狙うハマーズはシュートチャンスがありません。56分にフォルナルスがドリブルで上がった速攻は、右サイドのボーウェンの折り返しをブロックされて終わりました。

60分に左サイドのマイケル・アントニオがクロスを上げると、前線に残っていたドーソンのヘッドはGKトラップの正面。勝利を意識し始めたのか、フランクフルトのペースはスローになっています。69分、クロスのクリアを拾った鎌田大地の左足ミドルは、右のポストの外。72分に右に流れたマイケル・アントニオの鋭いグラウンダーは、トラップがボーウェンの前でカットしました。

72分、フォルナルスに代わってベンラーマ。76分のFKから、こぼれ球を叩いたベンラーマのシュートは、ゴール前の黒い壁に阻まれました。直後、激昂してボールを蹴ったモイーズ監督にレッドカード。83分に鎌田大地のパスでコスティッチが上がり、ニアに入ったクロスをパシエンシアが左足で叩くと、ボールはニアポストの脇を抜けていきました。

ハマーズの大会最後のカードは、87分にツォウファルをヤルモレンコ。2分後、サイドチェンジに左から走り込んだマイケル・アントニオの一撃は、トラップの守備範囲です。90分、CKを叩いたソーチェクのヘッドは、惜しくも左にアウト。最後の猛攻も、シュートをブロックされ続けました。10人のチームは、よく戦ったのですが、ゴールを決められずにタイムアップとなりました。

ホームで1-2、アウェイは1-0。鎌田大地と長谷部誠が所属するクラブが、ファイナル進出にふさわしかったということでしょう。ローマではレスターが1-0で敗れ、トータル2-1で大会を終えています。プレミアリーグ勢で、CL・EL・ECLのファイナルに駒を進めたのは、リヴァプールだけでした。

素晴らしい旅が終わりました。10人になりながらも、最後まで自分たちのフットボールを貫いたモイーズ監督のチームに拍手を送りたいと思います。彼らの2021-22シーズンは、残り3試合。プレミアリーグ3連勝で、来季ELの出場権を獲得するのがミッションです。


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