デフォー移籍!監督解任!? プレミアリーグ大敗に揺れるトッテナム、EL勝利でほっと一息
「私はクラブ幹部や選手の信頼を得ている。数日前に幹部と話したが、彼らと認識は同じだった。現状は、あらゆることが悪い方向に向かっており、われわれはそれを解決しなければならないと確認した」
うーん。危険な香りがしますね。というのは、ヴィラス・ボアス監督がチェルシーを解任されたときも、「オーナーとの信頼関係は揺らいでいない」と、アブラモヴィッチ氏が自分をクビにはしないであろうという観測をしきりにマスコミに発信しており、トーンが似ているからです。しかも間の悪いことに、27日にはイギリス紙「デイリー・ミラー」がFWジャーメイン・デフォーの移籍合意を報道。行き先はアメリカのMLS(メジャーリーグサッカー)に所属するトロントで、彼は3月を前にチームを離れることになります。
ヴィラス・ボアス監督が獲得を熱望し、本人もトッテナムへの移籍を匂わせたと伝えられているセビージャMFディエゴ・ペロッティは、比較的に層が厚く、タウンゼントやレノン、シグルズソンが機能しているサイドアタッカー。一方で、ダニー・ローズのケガでコンバートされたフェルトンゲンがうまくいかず、アスエコトがチームを離れてから明らかに穴となっている左SBについては、監督自身が「獲得は考えていない」とコメント。課題の多いCFやDFに関して改善の可能性を感じさせる打ち手がなく、ベイルを売却した資金であれだけ数多くの選手を獲った中盤の補強を考えているとなれば、サポーターのストレスも早々に限界に達するのではないかと心配になります。
そんななかで、2時間前に終わったヨーロッパリーグでは、ケガから復帰したCBキリケシュがセットプレーから相手のオウンゴールを誘うシュートを放って先制。前節のプレミアリーグでは0-5からの交代出場と、モチベーションが心配になるような使われ方をされたベルギー代表のデンベレがダメ押しの左足シュートを決め、ノルウェーのトロムセに0-2と完勝。既にグループリーグ勝ち抜けを決めているヨーロッパリーグではこれで5連勝です。格下相手に負けたりドローに終わったりすれば、ネガティブな話が急速に進みかねない緊張感の高いゲームでしたが、守備の不安を払拭するクリーンシートでアウェイ戦を切り抜け、何とかここは一息つきました。
とはいえ、試練は続きます。次節のプレミアリーグの対戦相手は、昨日のチャンピオンズリーグでアウェイのレヴァークーゼン戦を0-5と大勝しているマンチェスター・ユナイテッド。本拠地ホワイト・ハート・レーンで、ドイツの中堅クラブ同様に大敗しようものなら、翌週のイギリスのタブロイド紙が黙っていないでしょう。最大の問題は、ブービーのクリスタル・パレスと最下位サンダーランドの次に少ない得点数なので、ここは悪くとも「1-1、2-2など点を獲ってのドロー」には着地させたいところ。CFをどうするのか、キリケシュ以外のDFの起用法、ホルトビー、ラメラを使うのか等々、ヴィラス・ボアス監督の打ち手に注目ですね。前向きにいえば、プレミアリーグの4位までは勝ち点2しか差がないので、ここで立て直せば来季のCL出場権は充分狙えるのです。ヴィラス・ボアス監督がクラブ幹部とサポーターの信頼を維持できるのか、運命をのせたゲームは日本時間の12月1日21時キックオフです。
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