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手数では勝ったマンチェスター・シティ、絶望の0-2!試合巧者バルサのキラーパス2発に沈む

2月18日、チャンピオンズリーズ再開。決勝トーナメント1回戦、プレミアリーグ勢のトップバッターとして登場するのはマンチェスター・シティ。舞台は、今季チェルシーとバイエルン・ミュンヘンにしか負けていない本拠地エティハドです。

昨日、最近おしゃべりなモウリーニョ氏に「近年で最悪の出来」と評されたバルセロナですが、大接戦ながらもリーガ・エスパニョーラで首位を走る彼らが、マンチェスター・シティになす術なく敗れるなどということはあるのでしょうか。マンチェスター・シティはアグエロ欠場、ナスリはベンチ。フェルナンジーニョが間に合ったのは心強い限りです。そして注目は、SBクリシー、MFコラロフというはじめてのフォーメーション。ペジェグリーニ監督の「メッシを何としても抑えたい」という意志を感じます。対するバルサは、ネイマール、ペドロ、ソングがベンチスタートで、ほぼベストメンバー。セスク、イニエスタ、シャビにメッシやアレクシス・サンチェスが絡み、ポゼッションをとりにくるでしょう。

開始早々、圧倒的なボールポゼッションでマンチェスター・シティのDFラインを下げさせたバルセロナでしたが、ペースを握っていたのはマン・シティのほうでした。緩急も工夫もなく、パスをまわすだけでシュートが打てないアウェイチームに対し、マンチェスター・シティはデミチェリスやヤヤ・トゥレが時折いい出足のインターセプトを見せ、ネグレドのキープ力を活かした手数の少ない攻撃で対抗します。

14分、18分とネグレドが絡んだチャンスがあり、GK不在のゴール前にクロスが上がるシーンがありましたが、攻撃に人数をかけていないマン・シティは、ここというところでフィニッシュする選手がいません。24分には、FKからのハイボールを、GKヴィクトル・バルデスより先に触ったコンパニがゴール前に落とし混戦となりますが、これも決めきれず。マンチェスター・シティが次々とチャンスを創る一方で、バルセロナの初シュートは何と30分。それまで完全に消えていたメッシの弱い右足ミドルでした。

前半ラスト10分で、クリシーやヘスス・ナバスからのクロスをネグレドが合わせるシーンがあり、いずれもDFを完全に抑えてシュートに持ち込んでいたものの、これが枠に飛ばず。結局0-0で45分を終え、6割はバルサのポゼッションでしたが、ペジェグリーニ監督は手ごたえ充分だったでしょう。勝負は「どちらが先に獲るか」です。

後半に入り、両者互角の展開で試合は進み、事件が起こったのは54分でした。マンチェスター・シティが一瞬のスキを突かれ、左サイドからのイニエスタのスルーパスにメッシが抜け出します。これは推測ですが、後ろからスライディングしたデミチェリスは「最悪、ファールを取られてもラインの外、PKではなくFK」という確信のもと、ぎりぎり外でアタックしたのではないでしょうか。しかし、ジャッジはホームチームにとって最悪の「レッドカード&PK」。メッシがこれをど真ん中に決め、バルセロナが先制です。

10人になってからも、マンチェスター・シティは数的不利を感じさせず、よくやっていたと思います。1-0とされた直後は波状攻撃を浴びましたが、体を張ってこれをしのぐと、途中出場のナスリがネグレドとのコンビから惜しいシュートを放ちます。後半も、よりチャンスを創っているのは間違いなくホームチーム。75分の攻撃は圧巻でした。右サイドにいたヤヤ・トゥレが、逆サイドのサバレタに絶妙のサイドチェンジ。サバレタはこれをダイレクトで中央に落とし、走り込んだダヴィド・シルヴァが素早いトラップからきれいにボレーで合わせます。たった4タッチ、一瞬にして世界を変えた最高のプレイは、残念ながらヴィクトル・バルデスの好セーブで同点ならず。数々のプレミアリーグ強豪クラブのサポーターを沈黙させた魔のエティハドは、ホームサポーターのため息に包まれます。

それでも、このまま終われば1点を追う形で第2戦を迎えられ、何とか希望をつなげられたのですが、ゲームは3冠を狙うプレミアリーグ優勝候補にとって最悪のフィナーレで着地します。90分、鋭い縦パスに右サイドから飛び出したダニエウ・アウベスに、クリシーの軽いスライディングは届かず簡単に振り切られ、一発でGKハートと1対1。アウベスは迷うことなく、右足でクロスに強烈なシュート!メッシ、セスクら中央はブロックしたものの、イニエスタとアウベスの危険なパスやドリブルをサイドの選手が抑えきれず、絶望的な0-2。第2戦、敵地カンプ・ノウで3点奪って勝利するのは至難の業です。マンチェスター・シティのチャレンジは、3年連続でベスト8すらみることなく終わりそうです。

マンチェスター・シティは悪くはなかったのですが、勝負を分けたのは「前線のチェックも含めた守備力」だったと思います。バルセロナは、決定的なシーンは創らせても決定的なシュートは打たせず。対するマンチェスター・シティは、圧倒的にボールを支配されている時間帯はよく守りましたが、味方が攻撃した直後、手薄になったDFラインの裏を狙われてしまいました。さすが、試合巧者です。「プレミアリーグ勢全チームベスト8進出!」を実現してほしいと思っていたのですが、のっけから厳しい現実を突きつけられましたね…。今夜はがんばってくださいね、ヴェンゲル監督!

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“手数では勝ったマンチェスター・シティ、絶望の0-2!試合巧者バルサのキラーパス2発に沈む” への9件のフィードバック

  1. チェルシー より:

    更新お疲れさまです

    この展開ならチェルシーにお任せをと言いたい試合でしたね(笑)

    シティは慣れない布陣で無理にバランスを取るよりはコラロフの所に最初からナスリを入れて攻めてた方が良かったかもしれないですね

    1点目はPKかどうかは置いといても完全に裏をとられたのでデミチェリスも致し方なしでしょう

    それにしてもバルサは相変わらず足元の技術が高いですね(^^;

  2. だしまる より:

    いつも楽しませていただいてます。なかなかCLの試合を視れない自分としては、臨場感たっぷりの記事をいち早いアップにワクワクします。スコアだけでは分からないゲームの流れや両チームの勢いや狙い楽しみにしています

  3. ウィルシェア より:

    更新お疲れさまです

    バルサのベンチメンバーの豪華さ……笑

    それよりも打倒バイエルン!ジルーは出さないかもしれませんね……

  4. ちくちく より:

    勢いのあるシティも「帝王バルセロナ」にはまだ及ばずですかね。。ペップ時代の無双っぷりは影を潜めても、それでもやはりバルサはバルサという事でしょうか。

  5. makoto より:

    チェルシーさん>
    ナスリを出すなり、ネグレドとジェコを並べて先制にこだわるなり、いずれにしてもホームは攻めに回ったほうがいい結果がでたかもしれません。バルサは、攻撃にはさほど迫力がなかったものの、一発のパスの精度とボールカット技術は相変わらずすごいですね。

  6. makoto より:

    だしまるさん>
    ありがとうございます!これからもぜひ、読んでやってください。よろしくお願いします。

  7. makoto より:

    ウィルシェアさん>
    私の予想はトップにポドルスキ、MFはエジル、チェンバレン、カソルラ、アルテタ、フラミニです。

  8. makoto より:

    ちくちくさん>
    バルサは、以前よりはやはり落ちていると思います。マンチェスター・シティが、いつもなら中に切れ込んでくるサイドのMFやDFを外に張らせて、守備も含めたマッチアップ重視の戦い方をするなど、「よそ行きのサッカー」をしたのも結果に影響したかもしれません。

  9. リバポふぁん より:

    いやーせめて1-0にしておくべきでしたね
    少し残念ですが緊張感があって面白い試合でしたね
    リバプールもCL権獲得してこの舞台に参加してほしいと改めて思いました

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