【CL準決勝・前篇】ボールを支配し、勝負に敗れたバイエルン。先勝したのはレアル・マドリード!
ファーストレグが行われたのは、レアル・マドリードの本拠地、サンチャゴ・ベルナベウ。今季チャンピオンズリーグでバイエルン・ミュンヘンとバルセロナに敗れたアーセナル、マンチェスター・ユナイテッド、マンチェスター・シティのプレミアリーグ勢は、すべてホームの緒戦でアウェイゴールを奪われ、勝利を得られずに敵地に向かったことが敗退への第一歩となっています。今回のゲームを観戦するにあたっての、私のテーマはこちらです。
レアル・マドリードが、プレミアリーグ勢が惨敗したバイエルン・ミュンヘン相手にホームでの第1戦で優位に立てるか。また、優位に立てたとしたら、それはなぜか。
…バイエルン・ミュンヘンを物差しとして、アーセナルやマンチェスター・ユナイテッドとレアル・マドリードを比較してみることが、最近欧州で苦戦が続いているプレミアリーグ勢と、好調のスペイン、ドイツ勢との差を把握するひとつのテキストになるのではないか。そんな興味で、決勝戦のカードでもおかしくない欧州トップクラブ同士の対決を観ることにしたのでした。
日本時間3時45分、キックオフ。予備知識がないままゲームを観たら、赤のユニフォームがホームチームだと思うでしょう。試合開始から、押しているのはバイエルン・ミュンヘン。SBコエントランと相対する右サイドをロッベンが制圧し、きわどいクロスが何度も逆サイドに入ります。6分にはCKからの波状攻撃でトニ・クロースがミドルシュート。14分のロッベンの左足はわずかに左。このCKを、今度はシュバインシュタイガーがヘッドと、バイエルンは早い時間のアウェイゴールを狙います。GKカシージャスが大忙しのレアル・マドリードは、クロスの落下点に先に入ることと、ミドルシュートレンジをカバーするだけでせいいっぱい。プレミアリーグ勢同様、守勢一方です。
18分、バイエルン・ミュンヘンに絶好のチャンス。右からの大きなクロスをファーサイドでマンジュキッチが落とすと、そこに飛び込んで強烈なボレーを放ったのはトニ・クロース!これをCBペペが体を張ってブロックしたところから、ホームチームのカウンターによる先制点が入ります。起点は、自陣からのつなぎを受けたクリスティアーノ・ロナウド。左からオーバーラップしたコエントランに背番号7から絶妙のスルーパスが入り、DFふたりを引きつけながら縦に突破したコエントランは、中を並走していたフリーのベンゼマにラストパス。優しいグラウンダー、目の前には体勢を崩したGKノイアーだけというチャンスを、フランス代表のストライカーが外すわけがありません。レアル・マドリード、最初のシュートがこのゲームの初ゴール!ゲームを支配していたバイエルン・ミュンヘンにとっては、信じられない失点です。
1-0となった20分過ぎから、レアル・マドリードのカウンターが冴えわたります。23分には3対3のシーンから右でもらったベンゼマが逆サイドのディ・マリアに送り、ディ・マリアが左足シュート。直後の24分にもモドリッチのパスから左サイドに張ったベンゼマがアーリークロス。中にいたのはこれもフリーのクリスティアーノ・ロナウド!先制点のベンゼマとほぼ同じ位置からのシュートでしたが、こちらは浮き球。シュートを打ち上げたCR7が、いつものオーバーアクションで悔しがります。この後も、ボールポゼッションが70%を超えるバイエルン・ミュンヘンが一方的に攻撃。ロッベンが再三、遠めから狙いますが、動きのいいコエントラン、ポジショニングを間違えないセルヒオ・ラモスとペペが冷静にブロックします。
すると40分には、レアル・マドリードが3度めのフリー。左サイドのワンツーから上がったイスコがハイクロスを上げると、ダンテとボアテングがふたりともクリスティアーノ・ロナウドに寄ってしまい、ファーにいたディ・マリアがガラ空きです。追加点かと思われた決定機に、ディ・マリアは力んでシュートをふかしてしまい、スコアは動かず前半は1-0で終了。リードしているのは、ボールポゼッション27%、パス成功本数が1/4のレアル・マドリードです。
長くなりました。後半のレポートと、レアル・マドリードVSプレミアリーグ勢の比較分析は、「【CL準決勝・後篇】プレミアリーグ勢が屈したバイエルンに、レアル・マドリードが勝利した理由」に続きます。
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