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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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残り10分からの3発!猛攻を実らせたマンチェスター・シティが堂々のトップ通過!

弱くなったといわれるプレミアリーグ勢は、欧州で優勝できるクラブこそ見当たらないものの、普通に戦えば、バイエルンとドルトムント以外のブンデスリーガのクラブには勝てるのだとずっと思っていました。駆け引き上手のイタリアやスペインよりも、正面から当たってくれるドイツのほうが与しやすいのは間違いないでしょう。とはいえ、先日のプレミアリーグでストークに敗れ、負傷者の多発を指揮官が嘆いていたマンチェスター・シティには不安を感じていました。セビージャががんばってくれればグループDの首位通過もある状況にもかかわらず、調子がよくないことを理由に2位で満足してしまい、ときどき見られるローテンションでボルシアMG戦に入るのではないか、と。…すみませんでした。先制しながらひっくり返されたところまではマンチェスター・ユナイテッドと一緒でしたが、ラスト10分の猛攻が見事でした。「トップ通過ならびに2ゴールを決めたスターリングの誕生日、おめでとうございます」と、声を大にしていいたいと思います。

シティ・オブ・マンチェスターの声援を背に受けるホームチームは高い位置でボールを奪おうという意識が高く、何もできなかったプレミアリーグのストーク戦とは別のチーム。14分には前線に張っていたスターリングがミスパスを拾って右から突破し、ダヴィド・シルヴァに合わせる惜しいシーンを創ります。今日は、フェルナンジーニョにアグレッシブなプレイが戻ってきています。16分の先制ゴールは彼のお手柄でした。スターリングがDFを背負ってキープしたとき、25番がすかさず裏に走ったためにマークが気を取られ、すぐ後ろから縦に走ったダヴィド・シルヴァが完全に空きました。スターリングの落としで左を抜けたダヴィド・シルヴァは、角度がないときのお手本のようなGKの肩口への強烈なシュート。マンチェスター・シティに、ようやくワールドクラスのコントロールタワーが帰ってきました。

幸先いいスタートを切ったマン・シティは、しかし3分後、フォルクスワーゲン・アレーナで戦う赤いライバル同様に追いつかれてしまいます。中盤でオタメンディがファビアン・ヨンソンに抜かれると、一気にゴール前まで持っていかれ、ファーサイドでフリーだったコルプに右足の一撃をクロスに決められました。ここからは、互角の攻め合い。28分にジョー・ハートのキック一発でデブライネが右を上がったチャンスは、ラストパスがスターリングに通らず。デブライネとスターリングがゼロトップ気味に交互に前に出てくるマン・シティの攻撃は迫力がありましたが、ラストパスの精度が足りません。43分、ボルシアMGがここで勝ち越します。中央からのシュートの跳ね返りを左サイドで拾ったのはフェント。グラウンダーをヨンソンが巧みにコースを変えると、前のラファエルがダイレクトでジョー・ハートの脇を抜きます。前半は1-2でしたが、今日のマンチェスター・シティが1点で終わることはなさそうです。

49分に敵陣深くまで追いかけたフェルナンジーニョがボールを奪ったように、マン・シティはアグレッシブに戦い、後半もゲームを支配します。58分、デルフの浮き球を胸でGKに渡そうとしたエルヴァディはスターリングにさらわれますが、GKゾマーが体を張って防ぎます。ホームチームは、中盤の組み立ては申し分なし。問題はラストパスだけです。65分、ペジェグリーニ監督は、デブライネとデルフを下げてボニーとヘスス・ナバス。デブライネとスターリングが中でチャンスを創る体制から、より直線的な攻撃にスイッチして活路を見出そうとします。67分、ヤヤ・トゥレのシュートがDFに当たって跳ねたところをスターリングが渾身のボレーで右隅を狙いますが、ゾマーのビッグセーブが同点を許しません。

瓶に詰まっていたケチャップが動いたのは、残り10分でした。ヘスス・ナバスの縦パスでクリシーがゴールラインまでえぐり、グラウンダーにボニーがつぶれると、後ろからスターリングが冷静な左足ボレーでバースデーゴール!2分後の逆転ゴールは、中盤のダヴィド・シルヴァがヘッドで競ったボールをボニーが持ち込んだところで勝負ありでした。左で呼んでいるのはスターリング。フリーで狙った右足のシュートは、きれいなカーブでゾマーの指先を越えていきます。とどめは、今日はよかったボニーでした。スターリングとのワンツーでコラロフが抜け出し、左からのグラウンダー。ボニーの一発めはノルトヴェルトに当たりましたが、足元に戻ってきたリバウンドを力強く叩き込んで4-2です。90分に、シュートがDFに当たってコースが変わり、ジョー・ハートが弾いたボールをフリーでラファエルに持たれるピンチがありましたが、ラストパスをカットして2点差は動かず。ヨーロッパリーグを連覇中のセビージャがユーヴェを破り、狙ったかのように3位に滑り込んだため、マンチェスター・シティのトップ通過が決まりました。

後半は、完璧でした。とにかくスターリング。外を主戦場としながら、逆サイドでチャンスを創るとシュートを打てるスペースを見つけて入ってくるプレイのセンスは、リヴァプール時代から一段磨きがかかったのではないでしょうか。ダヴィド・シルヴァ、スターリング、デブライネが揃うと、何が起こるかわからない期待感が高まります。決勝トーナメントでは、アグエロが合流したベストメンバーで、彼らがどんな勝ち方をしてくれるのかに注目したいと思います。補強に成功したこのチームは、やはりプレミアリーグの優勝候補筆頭であり、欧州における最大の希望なのだなとあらためて思いました。いや、素晴らしい!

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“残り10分からの3発!猛攻を実らせたマンチェスター・シティが堂々のトップ通過!” への1件のコメント

  1. makoto より:

    シティは初めての首位通過ですね
    相変わらず失点してますが諦めずに攻めて結果が出ました
    ベスト16の壁を超えて欲しいですね

    —–
    これでPSG引くのがシティなんですよねぇ
    ハートすら自虐しちゃってますもん
    いやぁ楽な相手になって欲しいものです
    でもシティは実力で上回る相手には気を抜きがちなので あまり弱い相手もダメかなw
    リーグポイントが大変なことになりそうなのでどうにか夢のベスト8進出お願いしますシティ!

    —–
    初めまして
    更新ありがとうございます。
    今週はため息つくスタートでしたが、今日は朝からとても気持ちがよい日でした。
    首位通過本当に良かったーこれでバルサと当たらないと思ったのも束の間PSGが2位通過、先のコメントの方同様、嫌な予感しかしません。
    乗りそうで乗りきれない印象のスターリングには是非とも覚醒&爆発して欲しいです。

    —–
    シティふぁんさん>
    今までは、よそ行き風味だったCLでも、プレミアリーグでの強さを発揮できるようになりましたね。16を超えて、ベスト4を期待してます(もちらん、達成したら1つ上、2つ上を…)。

    シティズンさん>
    近場で手頃なPSVかゲントを引いてくれ!と祈ってます。

    横浜Cityzenさん>
    スターリングも、デブライネ同様によく貢献してくれているのではないでしょうか。オタメンディは、コンパニと組めばもっとやれると思います。次のゲント戦(願望)で、デルフを含めた新戦力の活躍に期待します。

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