欧州激闘レポート~CL&ELのプレミアリーグ勢ベスト11を選んでみました!
モウリーニョ監督は、「2位通過のすべてのチームが、チェルシーと対戦したがっていると思う。われわれのような苦境にあるチームは、もちろんチャンピオンズリーグの優勝候補ではない」と謙虚に語りつつ、「ポルトで優勝したときも、インテルでチャンピオンになったときも、優勝候補ではなかった。結果がどうなるかは誰にもわからない」と、色気はたっぷりです。レアル・マドリード時代に確執があったGKカシージャスのポルトを3位に転落させたことに触れて、「私は自らの仕事をやり遂げた。カシージャスもそうだ。彼は、まだ勝ち取っていない唯一のタイトルを手に入れることができるね。 ヨーロッパリーグだ」と舌も滑らかです。
一方、ヴェンゲル監督が、こんなに興奮するのはなかなか見られないでしょう。0-3勝利の後、「私たちにとって、チャンピオンズリーグにおけるラッキーイヤーなのかもしれないね。チームをとても誇らしく思っている。メンタルも戦術も、正しい状態にあることが必要だった。完璧な試合をしたね」と、手離しの喜びようでした。幸運なのかどうかを判断するのは、月曜日に行われるラウンド16の抽選で、バルサやアトレティコ・マドリードを引かなかったことを確認してからでもいいでしょう。今季のレアル・マドリードには付け入る隙がありそうですが、年明けに負傷者が続々復帰するガナーズといえども、スペイン勢には相当苦戦を強いられそうです。
そんなこんなで、結局全部観てしまいました。プレミアリーグ勢のチャンピオンズリーグとヨーロッパリーグ。イスラエルやアゼルバイジャンはスルーしようかと思っていたのですが、トッテナムには興味津々、チェルシーは心配で放っておけませんでした。せっかくひととおり観たので、グループステージにおけるプレミアリーグ勢のベスト11を選んでみたのですが、いかがでしょうか。
【CL&ELグループステージ・プレミアリーグ所属選手のベスト11】
GK/チェフ(アーセナル)
DF/サニャ(マンチェスター・シティ)、ズマ(チェルシー)、
アルデルヴァイレルト(トッテナム)、アルベルト・モレノ(リヴァプール)
MF/エリック・ダイアー(トッテナム)、フェルナンジーニョ(マンチェスター・シティ)、
エジル(アーセナル)、スターリング(マンチェスター・シティ)、
ウィリアン(チェルシー)
FW/ジルー(アーセナル)
次点/デ・ヘア、スモーリング(マンチェスター・ユナイテッド)、
ナサニエル・クライン(リヴァプール)、ラメラ(トッテナム)、
アレクシス・サンチェス(アーセナル)、ハリー・ケイン(トッテナム)
オスピナに最初の2試合を譲ったチェフは、クリーンシートで勝った3つのゲームの輝きが凄すぎました。2-0のバイエルン戦のビッグセーブ連発がなければ、アーセナルは2試合を残して敗退が決まっていたでしょう。オリンピアコス戦でも、GKがハイクロスのパンチをあれだけ遠くに飛ばしてくれれば、CBがもうひとり増えたようなものだと思いました。同じくチームのピンチを何度も救っていたデ・ヘアは、決勝トーナメント進出となっていれば選びたい活躍でしたが、スモーリングともども敗退したチームということで次点に下げました。
DFは、まずは堅実に右サイドを締めていたサニャ。マン・シティの失点は圧倒的に中と左からが多く、サバレタの不在を埋めたSBは安定していたと思います。プレミアリーグでは不調のチェルシーも、チャンピオンズリーグでは守備の崩壊はほとんどなく、闘志を前面に出してプレイしていたケーヒルと迷いつつも、SBとCBでベテランをフォローした全試合出場のズマを選ばせていただきました。もうひとりのCBは、トッテナムの最終ラインを落ち着かせ、フィードの質も高いアルデルヴァイレルト。左SBはコラロフ、アルベルト・モレノ、モンレアル、アスピリクエタ、ベン・デイヴィス、ロホと粒ぞろいですが、アグレッシブに左から攻め続けたアルベルト・モレノを、ユーヴェ戦で敗戦の原因を作ってしまったコラロフより上としました。
セントラルMFは、相手のミドルシュートのチャンスを減らしつつ、攻撃への貢献度も高いエリック・ダイアーと、セビージャをつぶしたフェルナンジーニョ。いちばん悩ましいのは2列めですが、エジル、ウィリアンに異論をはさむ方はいないでしょう。UEFAは、毎節終了後に「チーム・オブ・ザ・ウィーク」としてCLとELのベスト11を発表しているのですが、プレミアリーグの選手で2回以上選ばれたのはウィリアンだけです。6試合5ゴールと出色の数字を残したブラジル人MFの運動量とプレースキックがなければ、カシージャスではなくモウリーニョ監督が、初めてとなるヨーロッパリーグ優勝をめざしていたに違いありません。
さあ、中盤はあとひとり。セビージャ戦とボルシアMG戦で素晴らしかったスターリング、ダヴィド・シルヴァの不在を感じさせなかったデブライネ、5戦5ゴールのラメラで迷いますが、やはりここはアウェイのセビージャ戦勝利という試合の重みと、死のグループでCL首位通過という結果の素晴らしさを取りましょう。ラヒム・スターリングは、レッズ時代よりも決定力が上がり、プレイの幅も広がっています。ぜひ、アンリのような選手になっていただき、スペインといわずにプレミアリーグでファンを湧かせ続けてもらえればと思います。トップは、5試合5ゴールのジルーで決まりでしょう。バイエルン相手に2戦連発、最重要のオリンピアコス戦のハットトリックと、大事な試合であれだけ決めてくれたので、ザグレブ戦のレッドカードは忘れてあげてもいいのではないでしょうか。
長くなりました。このなかからMVPをひとり選ぶとすれば…断然メスト・エジルです。バイエルン戦でジルーに合わせた右からのクロス、1勝3敗と沈んでいたチームを「いける!」という気持ちにさせたザグレブ戦の先制ヘディングシュート、完全アウェイの空気を一発で変えたオリンピアコス戦のラムジーへのスルーパス。このパスは、DFのチェックから後ろに逃げながら振り抜いた瞬間の高速パスで、ラムジーのポジションと走り出しをいつ見ていたのだろうと背筋がしびれました。ワールドクラスの司令塔が最後まで元気であれば、プレミアリーグとFAカップのダブルや、チャンピオンズリーグのベスト4は充分射程圏内でしょう。
抽選の結果を見るまでは何ともいえませんが、プレミアリーグ勢が昨季の惨敗を繰り返すことはないだろうと期待しています。初めてグループステージ首位通過となったマン・シティは、やっかいなパリ以外はすべて勝てそうで、これもまた初となるベスト8はいけるのではないでしょうか。まずは、14日に明らかになる次のラウンドのドローに注目しましょう。
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管理人様は生粋のユナイテッドサポーターと認識してますが、エジル大好きですね!グーナーとして嬉しい限りです!
エジル、凄いですね。
ベルカンプ以来、久しくなかったのですが、チームではなく、個人に夢中です。
エジルがこの調子を維持したまま、CL優勝仮にすればバロンドールに届きますか?
If you love to watch football, you love to watch Ozil.
という今シーズンのヴェンゲル監督の言葉を日に増して感じます。
個人的にモンレアルがとてつもないパフォーマンスと思うのはグーナーだからでしょうか(笑)
あとはメンバーを見ると、無事これ名馬ですね。
本来で入るであろう人はいますがやはり試合に出ないとね。
モンレアルは地味だけど今シーズンはかなりいいですね。プレミアの15節までのベストイレブンが発表されましたが、左サイドバックはコラロフよりモンレアルの方がよかったと思います。
くまさん>
いやー、すごいですからね。レアル・マドリードは、ワールドクラスをなぜ放出したのかと思います。
プレミアリーグ大好き!さん>
アーセナルのゴールの過半はエジル絡みですよね。お金を払って現地で観たい選手です。
ちくちくさん>
決まりでしょう!
gooner.deさん>
そうですね。ヴェンゲルさんの言葉はかっこいいですね。
ぐんさん>
モンレアルも、入れようかどうしようか悩みました。おっしゃるとおり、出場時間の多さ、コンスタントな貢献度を重視して選んでいます。
シンさん>
私も、プレミアリーグではモンレアルのほうが上だと思います。