新戦力がフィットしたマンチェスター・シティ。ルーマニアの名門を5発粉砕でCLにリーチ!
キックオフからわずか7分、スターリングがスレイに引っ掛けられ、いきなりPK。しかしアグエロのキックはGKニツァに止められ、フォローしたノリートもバーにぶつけてしまいます。それでも13分、マンチェスター・シティがあっさり先制。アグエロに上がったロングボールはCBタマシュに簡単に処理され、ヘディングのパスをもらったアリン・トスカが前につないで終わるはずでした。ところが、このパスに猛然とダッシュしたスターリングがインターセプトに成功し、大きな切り返しからファーサイドにラストパス。ワントラップしたダヴィド・シルヴァが冷静にGKとDFの間を抜き、0-1としました。20分には、追加点のチャンス。左からペナルティエリアに侵入したコラロフが、足を払われて転倒。ホームチームのファンでも笛を吹いてしまいそうな、明らかなPKです。キッカーは名手アグエロ。今度は軽く決めると思いきや、珍しく強いキックを打ち上げてしまい、前半だけで2つめのPK失敗となりました。
コラロフやデブライネにミドルはあるものの、うまく崩せないアウェイチーム。可能性が感じられるのは、ノリートがドリブルで突っかけたときだけです。28分には、カウンターから4対3の形を創られ、スタンチウのラストパスでハムランがGKと1対1。シュートに工夫がなく、カバジェロが足に当てて同点を防ぎますが、選手間の距離があり、相手のパスコースを限定させられないマン・シティの弱点を突かれた決定機でした。
38分、ダヴィド・シルヴァのCKにニアで合わせたコラロフのボレーは、クロスバーに当たって惜しくもアウト。直後にゴール前でフリーになったスターリングは、GKニツァのビッグセーブに阻まれます。攻勢のマン・シティにようやく2点めが入ったのは、41分でした。左サイドを支配していたノリートからクロスが中に入ると、スターリングが右足で丁寧に落とし、走り込んだのはアグエロ。2年連続でプレミアリーグ20ゴール以上の絶対的エースは、今度は冷静でした。コントロールショットが右のサイドネットに吸い込まれ、0-2。この後ステアウアが反撃に出ますが、カバジェロが落ち着いて対応し、スコアは変わらないままハーフタイムに入ります。時間が経つにつれて、前線のコンビネーションはよくなってきました。次の45分で、ステアウアが本大会出場を諦めるぐらいまでゴールを積み上げたいところです。
後半開始直後の49分、マン・シティはたった2人の攻撃で3点めをゲットします。左サイドから中にドリブルで侵入したのはノリート。デブライネに預けて最終ラインの裏に走った9番は、最高のスルーパスで一瞬にしてGKニツァと1対1になりました。GKをかわして無人のゴールに流し込んだノリートは、移籍後初ゴールです。これでもう、勝負は問われません。目的が完勝であれば、アウェイチームは安全重視で戦うでしょう。あるいは今後につながるゲームにするなら、デルフやイヘアナチョを試すはずです。
50分を過ぎてからは、マン・シティに3つの変化がありました。最終ラインとトップの距離がよりコンパクトになり、相手のラインが整備されているときには攻撃を急がなくなりました。ただし、ステアウアの最終ラインの裏にスペースがあれば、迷わず縦パスを入れて速攻を仕掛けます。ダヴィド・シルヴァのスルーパスからノリートが左足シュート。自陣からのロングパスを足元に収めたアグエロが、右からニアポストめがけて強烈なシュート。72分には中央の崩しからダヴィド・シルヴァが裏に抜け出しかけますが、打ちきれずに追いついたDFに体を入れられます。
ペップがサニャとクリシーを投入したのは、ことさらに何かを試したかったわけではなく、ベテランの体力を考慮しただけでしょう。アグエロやダヴィド・シルヴァのきわどいシュートがバーやポストすれすれを襲うなど、一方的に攻めていたマン・シティの4点めは、78分でした。デブライネが中に入ったノリートに縦パスを通すと、9番と10番がワンツーを2回仕掛けてマークを完全に外し、最後はアグエロ。左ポストの脇に刺さった完璧な一撃に、ニツァはまったく動けませんでした。アグエロは、88分にもフェルナンジーニョのパスをもらってニツァと向き合い、右のポストの内側に当てる文句なしの一発でハットトリック。マンチェスター・シティがルーマニアの名門を0-5で粉砕し、チャンピオンズリーグ本大会へのチケットをほぼ手中にしました。
収穫は、ノリートが完全にチームになじんだことと、ジョン・ストーンズが素晴らしい統率力を発揮したことでしょう。スペインからやってきた9番は、アグエロやデブライネ、ダヴィド・シルヴァと息の合うところを披露し、スペースがなくても正確なプレイができることを証明しました。ジョン・ストーンズは、読みのよさとビルドアップのうまさが光っており、周囲との連携のクオリティが高まれば、コンパニが復帰しても最終ラインの軸となれるでしょう。まだまだ課題は多いながらも、一歩前進しました。週末のストーク戦では、今季プレミアリーグで初めてとなる流れるようなファインゴールと、クリーンシートを期待したいと思います。(セルヒオ・”クン”・アグエロ 写真著作者/joshjdss)
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最後まで得点を狙うところはペップらしいです
ストーンズは合流してまだそんなに時間が経ってないですが落ち着きがありパスも上手いですね
ノリートは自分の持ち味を出せたでしょう
点差がついたのでセカンドレグはアンジェリーノとか若手が見たいです
シティふぁんさん>
この試合のストーンズは、いいところが出てましたね。確かに、若手見たいです。