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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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実力差は歴然!「木曜日のアーセナル」が後半の3発でケルンに逆転勝利!

チャンピオンズリーグに出場しているプレミアリーグ勢は4勝1分と、リヴァプール以外は好発進。アーセナルとエヴァートンのヨーロッパリーグ組は、これに続くことができるでしょうか。エミレーツのゲームは、ケルンのサポーターが起こしたトラブルにより1時間キックオフが遅れました。日曜日のプレミアリーグでチェルシーと戦うヴェンゲル監督が、どこまで主力を入れてくるかに注目です。GKオスピナ、CBホールディング、メルテザッカー、モンレアル。ベジェリン、エルネニー、メートランド=ナイルズ、イオビが中盤に入り、前線はウォルコット、ジルー、アレクシス・サンチェスといった布陣です。ムスタフィ、ジャカ、ラムジー、エジルがいないチームは、9分にいきなり先制される苦しい展開を強いられました。

ボックスのコーナーに飛び出したオスピナのクリアは、ビッテンコートに渡ってしまいました。このボールを受けたコルドバが、GKの頭を越せと祈るように放ったノールックのロングシュートは、狙い通りにオスピナが触れないコースに飛んでゴール左に吸い込まれます。すかさず反撃するアーセナル。右からのボールをエルネニーがスルーし、ジルーの落としをもらってダイレクトで左のメートランド=ナイルズに渡したチャンスはきれいでした。ニアに入ったジルーのボレーはハインツがカットし、直後のCKはモンレアルのヘッドがGKホルンの正面。ボールを支配するアーセナルはすぐにでも追いつけそうではあるものの、ツォラーに入ったロングボールへの3バックの対応は危なっかしく、先に失点してしまうかもしれません。

20分、ベジェリンが高く浮かしたクロスに競り勝ったジルーのヘッドは、強くヒットすることができず。22分にイオビがDFの頭越しに通したラストパスは、一瞬フリーになったウォルコットがうまくミートできずに左に外します。ラウシュのアーリークロスにツォラーが飛び込んだ30分のシーンは、ヒヤリとさせられました。オフサイドの旗が上がった後、オスピナと交錯したヘクターは、足を痛めてヨイッチとの交代を余儀なくされます。39分にアレクシス・サンチェスが素晴らしいクロスを入れますが、ジルーのヘディングは当たりが薄く右にアウト。プレミアリーグには、これだけ中盤でプレッシャーをかけずに持たせてくれるチームはありません。アレクシス・サンチェスはプレミアリーグのボーンマス戦よりはよくなっているものの、パスの強さを間違えるシーンが目立ち、本調子ではないでしょう。前半は0-1。アーセナルペースではありますが、守備にまわった際にもたつく3バックは安心とはいえません。

ハーフタイムにヴェンゲル監督はホールディングを諦め、コラシナツ投入。0-1の劣勢ゆえ、CBを減らしてより攻撃的に戦いたいということでしょう。48分、この交代がさっそく功を奏します。ウォルコットの動きをみたエルネニーが最終ラインの裏に浮き球を入れると、ウォルコットがGKホルンと1対1になりかけながらも、左に流れていい位置から打てません。それでも強引に打ったシュートがDFに当たると、リバウンドがコラシナツの足元に落ちてきます。左足一閃、強烈なボレーにホルンはまったく触れず!入団して早々にプレミアリーグになじんだ24歳のSBは、欧州の舞台でも本領を発揮してくれています。54分、ベジェリンの高速グラウンダーは、ウォルコットの手前でカットされてシュートに至らず。63分にワンツー2つを重ねたメートランド=ナイルズは、DF2人の間をすり抜けてGKの前に躍り出るも、シュートをセーブされて勝ち越しはなりません。

優位にゲームを進めていたアーセナルが逆転に成功したのは、67分でした。アレクシス・サンチェスへのパスがずれて、キープしたのは左サイド。ドリブルで仕掛けた7番は、ボックスの外を進みながらフィニッシュのコースをシミュレーションしています。ここというタイミングで放ったコントロールショットが、美しい弧を描いてサイドネットぎりぎりにイン!昨季プレミアリーグで24ゴールの絶対的エースが、ようやく新シーズンの初ゴールを決めてくれました。ここでイオビに代わったのは、ジャック・ウィルシャーです。ジャカ、エルネニー、ラムジー、コクランがいる中盤で居場所を失っていた10番は、このチャンスを活かすことができるでしょうか。

1点ビハインドとなったケルンの反撃は単発です。72分にコルドバが右から持ち込んでシュートを放つと、オスピナがセーブ。77分にはクリュンターに代わって大迫勇也が登場です。ヨイッチの左足ミドルはオスピナの正面。すると82分、アーセナルが勝負を決める3点めを決めました。左サイドでアレクシス・サンチェスが粘り、ルーズボールがコラシナツに渡ると、縦に突破した左SBが最高のタイミングで転がしたグラウンダーを、ウィルシャーがスルー。背後にいたウォルコットのシュートはGKが弾きますが。前にこぼれたボールを快足ベジェリンがきっちりフォローしました。

3-1となると、ヴェンゲル監督は17歳のネルソンを投入。ワンツーからキレのいい動きでボックス手前に進出し、左のアレクシス・サンチェスにパスを通したプレイは素晴らしかったのですが、エースが遊び心たっぷりに放ったループシュートはファーポストの外に消えていきます。ガナーズは、ケルンの攻撃に脅かされることなく悠々と3-1で逃げ切りました。これぞヨーロッパリーグ、両者の実力差は明確だったと思います。プレミアリーグには、中盤でこれだけ楽に持たせてくれるクラブはありません。エルネニーは重要な存在だと再認識させてくれたこと、アレクシス・サンチェスの調子が上がってきたこと、若手が場数を踏めたことが収穫だったのではないでしょうか。週末のチェルシー戦は、課題を解決できていない3バックよりも、サイドが安定する4バックで戦ったほうがいいと思います。ヴェンゲル監督は、FAカップとコミュニティシールドで勝った記憶を大事にしそうですが…。(アレクシス。・サンチェス 写真著作者/joshjdss)

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“実力差は歴然!「木曜日のアーセナル」が後半の3発でケルンに逆転勝利!” への4件のフィードバック

  1. グーナーです より:

    メンバーも落としていますし、チームとしての完成がまだ見えていないなかだったので、とにかく勝利できたことが収穫ではないでしょうか。
    「ザコ専」と言われがちなアーセナルですが、どんな相手でも構わないのでとにかく今は勝ち癖を早くつけてもらいたいです。

    ここでチェルシー戦は苦しいスケジュールです。
    リバプール戦のような負け方をしてしまうと、またチームもファンも気落ちしてしまうのではないでしょうか。

    エジルの去就も危ういというニュースが流れましたし、相変わらずチームの雰囲気がいいとは言い難い。。

    いいゲームを続けていくなかで、ギアを一段ずつあげていってほしいです。

  2. stotina より:

    更新おつかれさまです。

    なによりも実力の違いを見せて勝利したことを寿ぎたいです。
    過酷なELとはいえ、グループステージではローテーションを使って勝てなければ、PLも含めて先はないでしょう。
    ま、けっきょくモンレアルは出ずっぱりで、やっぱり3バックだとCBが足りないことがはっきりしましたね!
    チェンバースにもチャンスをあげてほしかったです。

    チェルシー戦はまぁ頑固に3バックでしょうが、ボーンマス戦で皆さんも話題にされていたような流動的な動きができれば面白そうです。
    あの試合、個人的にはコラシナツが上がった時にはバックス4枚、守備専従のときはコラシナツも下がってバックス5枚になっているように見えました。
    強力なウイングバックと中盤を抱えるチェルシー相手にボーンマス戦のように通用するかは未知数ですが、興味深く見守りたいと思います。

  3. まけれれ より:

    更新お疲れ様です。
    チェンバースは今回は怪我明けだと思いますが、ホールディングとチェンバースを戦力化しないと、どー考えても後ろが足りないですね〜。
    ビエリクとかが突然覚醒しにいかな(笑)

  4. makoto より:

    グーナーです さん>
    迷いが感じられるサッカーでずるずると負けるのが最悪ですね。どんな布陣で戦うのか、注目してます。

    stotinaさん>
    足りないですよね。どこかで4枚に戻すのでは?と思ってます。

    まけれれさん>
    ビエリクにはずっと期待しており、キャリックのようになってほしかったのですが、コシールニー方面に成長しているようですね。出てきたら、応援します。

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