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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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右サイド偏重だったチェルシー、負けたことがなかったバレンシアにまさかのホーム敗戦!

フランク・ランパードは、監督として初めてのチャンピオンズリーグに若手主体のメンバーで臨みます。2-5で圧勝したプレミアリーグのウルヴス戦から変わったのは、負傷したリュディガーのみ。クリーンシートがひとつもないチームは、ラ・リーガで13位と不振のバレンシアを抑えることができるでしょうか。スタンフォード・ブリッジのピッチに揃った11人を紹介しましょう。GKケパ、3バックにフィカヨ・トモリ、クリステンセン、ズマ。WBはマルコス・アロンソとアスピリクエタ、セントラルMFにジョルジーニョとコヴァチッチが並んでいます。ウィリアン、メイソン・マウント、タミー・アブラハムの前線も、直近のプレミアリーグと同じ布陣です。

6分、ウィリアンとのパス交換から縦に抜けたのはアスピリクエタ。ニアに入ったクロスにタミー・アブラハムが飛び込みますが、GKシレッセンがセーブしました。9分にコクランのタックルで傷ついたメイソン・マウントは痛みが癒えず、悔しそうに顔をゆがめながら16分にリタイアしました。代わって入ったのはペドロ・ロドリゲス。今季プレミアリーグ3ゴールの若きアタッカーを失ってから、タミー・アブラハムの孤立が目立つようになりました。

ウィリアンの精力的な仕掛けばかりが目立つチェルシーの攻撃。左サイドがまったく使えておらず、アスピリクエタからのクロスを叩いた27分のタミー・アブラハムのヘッドは、うまく当たらず逆サイドに流れます。30分、左からの折り返しがニアのロドリゴに届くと、左足の一撃はガメイロにヒット。35分に中央でスラロームを披露したウィリアンは、右足のミドルを左のポスト際に外しました。1分後、果敢にオーバーラップしたフィカヨ・トモリは、ボックスに侵入してファーにクロスを上げるも、アスピリクエタがボレーをミートできません。

チェルシーはペドロのポジションが低く、時間がかかる左サイドは優先順位が下がりがち。41分、前線に走ったウィリアンにピタリと合わせたコヴァチッチのロングフィードは見事でしたが、胸トラップからのシュートは枠にいきません。両者とも決定機がないまま後半に突入。チェルシーは、相変わらず右サイド偏重のアタックを続けています。56分、バレンシアがCKでサインプレーを使い、グラウンダーに走りこんだガメイロがフリーで右足を振り抜きますが、力んだ一撃は左に外れ、スタンフォード・ブリッジには安堵のため息が充満しています。

62分、マルコス・アロンソが壁の足元を抜いたFKは、ースを読んだシレッセンが左手を伸ばしてビッグセーブ。70分にガメイロが下がり、マキシ・ゴメスが前線に入ります。ランパード監督の2枚めは、ズマをジルー。ゴールを狙った交代策の直後に、バレンシアに先制点を奪われてしまいました。左からパレホが縦に浮かしたFKに、タミー・アブラハムとジョルジーニョが虚を突かれ、中央から左に流れてきたロドリゴのボレーがニアに突き刺さります。0-1となり、攻めるしかないチェルシー。若き指揮官は80分のコヴァチッチを諦め、ロス・バークリーで勝負です。

83分、CKで競り勝ったフィカヨ・トモリのヘッドがヴァスに当たってシレッセンがキャッチ。チェルシーの選手たちがハンドを主張するも笛は吹かれず、試合は続けられましたが、1分ほど経過してからレフェリーがVARを宣言しました。86分に下されたジャッジはPK。タミー・アブラハムは、キッカーのロス・バークリーにどんなアドバイスをしていたのでしょうか。かつてはPKが苦手といわれたシレッセンは、クロスバーをかすめてスタンドに飛び込んだボールを見てガッツポーズを繰り返しました。

過去6試合は3勝3分。バレンシアに負けたことがなかったチェルシーが、要塞スタンフォード・ブリッジでまさかの敗戦を喫しました。右からのクロスと中央突破に寄っていたホームチームのアタックは、バルサに5発喰らったばかりのバレンシアでも守りやすかったのではないでしょうか。ズマを代えたときは、ジルーではなくプリシッチでラストパスの出どころとバリエーションを増やしたほうがいいのではないかと思ったのですが…。厳しい結果となりましたが、リールとアヤックスのアウェイ連戦を負けずに切り抜ければグループステージ突破が見えてきます。週末のプレミアリーグはリヴァプールとのホームゲーム。指揮官と選手たちに、立ち止まっている時間はありません。(ロス・バークリー 写真著作者/@cfcunofficial (Chelsea Debs) London)

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“右サイド偏重だったチェルシー、負けたことがなかったバレンシアにまさかのホーム敗戦!” への4件のフィードバック

  1. プレミアリーグ大好き! より:

    終盤まで走り回って色々な所から顔を出し、積極的にゴールを狙うマウントの早期離脱は激痛でした。
    ゴールを狙える中盤がいなくなり、ジョルジーニョがサイドに捌いてそこから望みの薄いクロスを上げる残りの展開は、まるで去年のサッリズモを見ているようでした。
    癖の強いFW陣相手にしっかり締めてた3バックは良かったですが、相変わらずセットプレーに弱いのと、ケパのセービング率が今期になってとても低いのが気になります。
    兎にも角にも、今のチェルシーのキーパーソンはマウント。重症でないことを祈ります。

  2. プレミアリーグ大好き! より:

    今の状態だとリールはともかく、昨シーズンからそこまで力が落ちてないアヤックス相手にはちょっと引き分けに持ち込める様子も想像できませんね…スパーズがジョレンテでやったみたいにジルーを使ってのパワープレーなら少し希望を見出せるかもですが
    負けたとはいえバレンシアも混乱の中にあるのでアウェイで勝てれば2位通過行けると思います

  3. シン より:

    バカオーナーの監督電撃解任でチームがバラバラの今のバレンシアにホームで負けるのはさすがにまずいでしょう。
    PKのときの騒動といいセットプレーの守備といいランパードはチームをまとめきれてないような気がします。

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    取りあえずケガ人の復帰次第ですね
    マウントの代わりにオドイやチークならもっと違った展開になった気もします

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