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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

前半は最高、終盤は疲労困憊…パリに圧勝のニューカッスルは、ミランにホーム敗戦で最下位に転落!

バイエルンに勝つしかなかったマンチェスター・ユナイテッドは、オールド・トラフォードで敗れてグループ最下位。セント・ジェームズ・パークにミランを迎えたニューカッスルも、ミランを倒してパリのポイントロストを祈る状況です。死のグループで1勝2分2敗。決戦に臨むエディ・ハウのチームは、テン・ハフと同じ三重苦を抱えています。

ひとつめは、大量の負傷者。9人を欠いていたマンチェスター・ユナイテッドに対して、こちらは8人です。ジェイコブ・マーフィー、ハーヴィー・バーンズ、ウィロック、エリオット・アンダーソン、マンキージョ、マット・ターゲット、ボトマン、ポープ。違法賭博で出場停止処分を受けたトナーリを入れれば、マン・ユナイテッドと同数です。

2つめは、直前のプレミアリーグでの惨敗。テン・ハフはボーンマスにホームで0-3、エディ・ハウはトッテナムに4-1で敗れています。ニューカッスルは、15節のエヴァートン戦も3-0で落としており、2試合で7失点。昨季プレミアリーグで最少の33失点の堅守は、主軸のボトマンとポープを失って綻びを見せています。

3つめは、前節の痛恨の失点で他力本願となってしまったこと。ガラタサライとのアウェイゲームで1-3からドローのマン・ユナイテッドより、0-1で勝っていたパリ戦で97分に追いつかれたニューカッスルのほうが、ショックは大きかったのではないでしょうか。最終節でミランに勝てば3位に浮上しますが、もうひとつ上にいくためにはドルトムントのサポートが必要です。

セント・ジェームズ・パークのキックオフは20時。エディ・ハウ監督の11人は、最前線以外はスパーズ戦と同じ顔ぶれです。ドゥブラフカ、トリッピアー、ラッセルズ、シェア、リヴラメント、ブルーノ・ギマランイス、ジョエリントン、マイリー、アルミロン、アンソニー・ゴードン。イサクはベンチスタートで、CFは復帰したばかりのカラム・ウィルソンです。

熱きサポーターの後押しを受けたゼブラのストライプは、アグレッシブなプレイを続け、ミランを圧倒しています。決定機を迎えたのは20分。トリッピアーがボックス右に転がした絶妙なボールで、縦に抜けたジョエリントンがゴール前にラストパス。アルミロンが押し込んで決まりかと思った瞬間、トモリがぎりぎりで触ってCKに逃れました。

なおも攻めるニューカッスルは、33分に待望の先制ゴールをゲットします。中央からドリブルで上がったのはアンソニー・ゴードン。ボックスの右脇でパスをもらった17歳のマイリーが中に転がすと、ジョエリントンがワントラップで右足を振り抜き、左のサイドネットに突き刺しました。セント・ジェームズ・パークは爆音のチャントでヒーローを称えています。

前半は1-0で終了。ポゼッション58%対42%、シュートは8対2、オンターゲット3対0と上々のハーフタイムです。注目のジグナル・イドゥナ・パルクはゴールレス。このまま終われば、プレミアリーグ7位のクラブがフランス王者を逆転します。後半が始まって間もなく、ドルトムントのアディエミがゴールを決めたという情報が入ってきました。

激しいクロスとシンプルなサイドアタックでミランを追い込んでいたホームチームは、59分に痛恨の失点を喫してしまいました。右からCKを蹴ったのはフロレンツィ。クリアを拾った二次攻撃で、ムサの縦パスを受けてボックス左に出たラファエル・レオンが中央に折り返します。トモリのボレーはミスキック、ジルーが拾って右に送ると、プッシュしたのはプリシッチでした。

62分にアンソニー・ゴードンとトリッピアーが下がり、イサクとダン・バーン。リードされたパリは、56分にエメリの一撃で追いついたようです。何としてもゴールがほしいニューカッスル。62分のイサクのミドルは浮いてしまい、69分にブルーノ・ギマランイスが放った強烈な一撃は、GKメニャンが弾いたボールがクロスバーを叩きました。

79分にラインの裏に飛び出したラファエル・レオンは、ドゥブラフカとの1対1から左を狙うもポストを直撃。シェアが前線に攻め上がったのは84分です。ボールを失った瞬間、CBを欠いていたホームチームの最終ラインは4対3のカウンターを喰らいました。オカフォーに簡単に抜かれたブルーノ・ギマランイスは、明らかに疲れています。

ヨヴィッチ、オカフォー、チュクウェゼと右につながり、左足のダイレクトショットがドゥブラフカの指先を抜けてネットへ。1-2とされたニューカッスルは、このまま終われば最下位です。追加タイムの猛攻はカウンターからのピンチを招いただけで、94分の3対2からトモリが放ったシュートは左のポストにヒット。命拾いしたチームは、追いつけずにタイムアップを迎えました。

ニューカッスルも最下位で敗退。最初の45分は素晴らしいパフォーマンスだったのですが、最後まで続けられるものではなかったのでしょう。インターナショナルブレイク明けから、週2回のゲームで主力が出ずっぱりだったチームは、6試合めとなって走力も判断力も落ちているように感じられました。

最初の失点は、トモリのミスキックを棒立ちで見ていたジョエリントンとマイリーが、プリシッチに裏に入られたのが直接的なエラーです。逆転ゴールの直前のシェアは、強引なワンツーという低確率のギャンブルに出ず、右にいたロングスタッフに預けて下がるべきでした。5分前に、ラファエル・レオンがポストに当てて鳴らしたアラームを活かせれば…。

ドルトムントとパリがドローだったため、3ポイントを得ていれば勝ち抜けでした。3週間前、チェルシーを4-1で屠ったチームは、元チェルシーのトリオにやられて欧州の舞台を失いました。19日のカラバオカップ準々決勝はスタンフォード・ブリッジ。リベンジか返り討ちか、大いに気になる一戦です。


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