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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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メイソン・マウント、アントニー、カゼミーロ…アモリムの大胆な采配でテンション爆上がり!

Bem-vindo a casa Ruben(ようこそ、ルーベン)」。ヨーロッパリーグのリーグフェイズ5節、オールド・トラフォードのボデ/グリムト戦は、新指揮官の最初のホームゲームです。イプスウィッチ戦をドローで終えた後、「選手たちは考えすぎていた。流動性をもたらすためには時間が必要」と振り返ったルーベン・アモリム監督は、チームを一歩前に進めることができるでしょうか。

ノルウェーのトップリーグであるエリートセリエンで首位を走るボデ/グリムトは、ヨーロッパリーグでも好調で、ポルトとブラガに勝って2勝1分1敗。マン・ユナイテッドより上位のチームです。アモリムの3-4-2-1は、いきなりターンオーバー。マズラウィ、デ・リフト、リサンドロ・マルティネスの最終ラインはいいとしても、WBのアントニーとマラシアには胸騒ぎを覚えます。

中盤センターはブルーノ・フェルナンデスとウガルテ、2列めはガルナチョとメイソン・マウント、最前線にホイルンド。イプスウィッチ戦のキックオフから81秒で先制したチームは、開始48秒でゴールを陥れました。CBグンデルセンのバックパスを受けたハイキンが、トラップすると見せかけてボールを右に流すと、チャンスと見たホイルンドがスライディングでカットしました。

こぼれ球に詰めたガルナチョは、無人のゴールにプッシュするのみ。追加点を狙って攻め立てたホームチームは、19分に追いつかれてしまいました。ハウゲの鋭い縦パスを前線でヘルメルセンが収め、ボックス左に出たフェアットにつなぐと、中央に転がしたボールに走り込んだエヴイェンのダイレクトショットがゴール左上に突き刺さりました。

センターを空けてフェアットを追ったウガルテは、パスコースを切らなければなりません。さらに23分、ベルグのロングフィードが右に出ると、ツィンカーナーゲルと競ったマラシアは振り切られてしまいました。デ・リフトはカバーしきれず、オナナの股間を抜いたシュートがネットを揺らして1-2。昨シーズンのチャンピオンズリーグでも、何度も見た展開です。

逆転されてからチャンスがなかったマン・ユナイテッドは、前半終了間際の波状攻撃でイーブンに戻しました。敵陣ボックス内で奪ったウガルテのラストパスがカットされた後、縦パスを出足よく奪い返したのはマズラウィ。2人をかわしながら右に出たCBが、中央のホイルンドにクロスを入れると、左足でトラップしたストライカーの巧みなボレーが右隅に決まりました。

後半最初の決定機は48分、リサンドロ・マルティネスの絶妙なフィードでボックス左に出たガルナチョは、中央に入ってきたメイソン・マウントにグラウンダーを通します。2人のマークを外して右隅を狙うと、クロスバーにヒット。決勝ゴールは、その2分後です。マズラウィの縦パスがメイソン・マウントへ。決め手となったのは、7番がボックス右に流したヒールパスでした。

抜け出したウガルテがダイレクトでゴール前に送ると、ビョルトゥフトを体で押さえたホイルンドが倒れ込みながら左隅に流し込みました。主導権を手離さなかったホームチームは、終盤の逆襲をしのぎ切り、92分のベルゲのFKはオナナが右に飛んでセーブしました。3-2で勝ったマンチェスター・ユナイテッドは2勝3分。プレーオフを回避できる8位に1ポイント差に迫っています。

ボデ/グリムトを支える熱狂的なサポーターにたじろいだ一戦。スタンドに集結した6714人は、欧州の大会におけるオールド・トラフォードのアウェイチームのレコードだそうです。ハーフタイムにマラシアをダロトに代え、リサンドロ・マルティネスにコーチングを強化させたアモリム監督は、残り20分の手前でカゼミーロとルーク・ショーをCBに配する大胆な策を講じています。

「試しながら勝つ」を実現できたのが、何よりも収穫でしょう。2発ゲットのホイルンドは、ゴール前でもらえれば決められることを証明。テン・ハフの下でくすぶっていたメイソン・マウントは、最適なポジションで決勝ゴールをお膳立てしました。最大のサプライズは、アントニーのドリブル成功4回!彼が縦に抜けるのを見た瞬間、「マジか!」と叫んでしまいました。

個々の強みを複数の役割で活かそうとしている指揮官の、次なる打ち手が楽しみになってきました。近年の最高の補強となりそうなマズラウィと、決勝アシストのウガルテを称えつつ、この稿を締めましょう。週末のエヴァートン戦に勝って、いいムードでエミレーツに乗り込んでいただければと思います。


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