2025.03.05 チャンピオンズリーグ2024-25チャンピオンズリーグ
前半の主役はトロサール、後半はウーデゴーア!ボックスの左右を突いたアーセナル、7発圧勝!

GKラヤ、DFティンバー、サリバ、ガブリエウ、ルイス=スケリー、MFトーマス、デクラン・ライス、ウーデゴーア、FWヌワネリ、ミケル・メリノ、トロサール。ハマーズ戦からの唯一の変化は左のフルバックで、カラフィオーリをルイス=スケリーです。プレミアリーグで183分の長きに渡ってノーゴールのチームは、いつもと同じように前線からプレスを続けています。
5分も経たないうちに、主導権はアーセナルでPSVは速攻狙いという構図になりました。6分に右のヌワネリがファーポスト際にクロスを入れると、走り込んだガブリエウの折り返しは、ミケル・メリノの頭をこすって逆サイドへ。9分のトーマスの高速パスを受け、ボスカリをかわして中央から打とうとしたウーデゴーアは、後ろから迫ったサイバリの足に接触して転倒しました。
キャプテンとデクラン・ライスがアピールするも、笛は鳴らず。ガブリエウの積極的な攻め上がりは、アルテタ監督のアイデアでしょうか。12分にCBのスルーパスをもらったミケル・メリノは、左足のシュートをブロックされています。PSVが決定機をつかんだのは16分。ペリシッチのグラウンダーをラヤが弾くと、こぼれ球に詰めたサイバリの一撃はクロスバーに阻まれました。
打たれる瞬間に、スライディングでコースを半分消したガブリエウのファインプレーともいえるでしょう。ピンチを切り抜けたアーセナルが先制したのは、2分後でした。左サイドでキープしたトロサールは無理にクロスを狙わず、ボックス左のデクラン・ライスにパス。縦に持ったセントラルMFの素晴らしいクロスが、ファーポストの脇に入ったティンバーに届きました。
ヘディングがニアぎりぎりに決まり、0‐1。ホームチームはゴール前に人数を揃え、追加点を阻止しようとしますが、21分にはカットインしたトロサールが斜めのボールをボックス左に通しました。ルイス=スケリーがニアに入れた高速グラウンダーを、左足で蹴り込んだのはヌワネリ!ティーンエイジャーのホットラインを見たアウェイサポーターは、テンションが上がっています。
25分のノア・ラングのFKは、壁の外を巻いて右にアウト。イエローの3分後にレデスマにスライディングを仕掛け、転倒させたルイス=スケリーは幸運でした。31分に敵陣でヌワネリが奪い、ドリブルで仕掛けたティンバーが自らのミスパスのこぼれ球に詰めると混戦勃発。フラミンゴのタッチミスを突いたミケル・メリノがボスカリの股間を抜いて、左に収めました。
0-3になった直後、アルテタ監督はルイス=スケリーを下げてカラフィオーリを投入。43分の右からのCKで、ニアに走り込んだルーク・デ・ヨングの首に手をかけたトーマスは、PKを取られたようです。ノア・ラングが左に決めて1-3。44分に敵陣左サイドの奥でトロサールが奪い返し、ボックス左から打ったデクラン・ライスの一撃は、ファーポストすれすれを抜けていきました。

さらに1分後、トロサールのヒールパスで左サイドから上がったカラフィオーリが、ボックスに走り込んだトロサールにラストパスを通します。左からゴールに迫った19番が、GKの前からチップキックを決めて1-5。勝負が決したゲームは、オープンな展開になっています。55分にドリブルで左にまわり込んだヌワネリのシュートは、ベニテスが上に弾いて事なきを得ました。
デクラン・ライスのCKがファーに上がったのは61分。フリーだったガブリエウが叩きつけたヘッドは珍しくミスタッチで、右に逸れていきました。71分、ヌワネリとトーマスに代えてジンチェンコとスターリング。2人のベテランの投入は、今後を見据えた交代策でしょう。6点めは73分、右からカットインしたウーデゴーアの強烈なシュートがGKの手を弾いてネットを揺らしました。
77分、ティンバーとミケル・メリノが下がってベン・ホワイトとティアニー。PSVのサポーターは、続々とスタジアムを後にしています。アルテタ監督の最大の工夫は、ボックスの左脇の活用でした。サイドでキープした際にインに入ったデクラン・ライス、ルイス=スケリー、トロサールが続々とゴールに絡んでいます。
81分に左サイドでパスをもらったティアニーも、ボックス左に侵入したジンチェンコに浮き球を入れ、左足のきわどいボレーをお膳立てしました。最後のゴールは85分、ウーデゴーアが縦に出したスルーパスに走り込んだのは、9番のポジションに入っていたカラフィオーリです。ボックス右でGKと1対1になったFWは、右足のワンタッチでファーポストに当てて決めています。
1-7、アーセナル圧勝。現地メディアの見出しと画像は、2ゴール1アシストのウーデゴーアになりそうですが、私のMVPはトロサールです。デクラン・ライス、ルイス=スケリー、カラフィオーリを活かした左サイドのプレーメイカーがいなければ、エミレーツのセカンドレグは勝利が必要となっていたかもしれません。
右から積極的に仕掛けたティンバーも、素晴らしいのひとことです。中央に入るシーンが多かったウーデゴーアと、ゴールを狙えるエリアでのプレイが多かったデクラン・ライスは、今日のパフォーマンスをマドリードでも…いや、この結果なら次のラウンドの話をしてもいいですよね?どっちがいいでしょう。飛び道具がないシメオネのチームのほうが戦いやすそうですが…。
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