2022.02.13 チェルシーの話題
アブラモヴィッチが来てから18年7ヵ月…チェルシーが初の世界制覇!おめでとう!
インターコンチネンタルカップ時代は、イングランド勢の優勝はゼロ。1980年よりトヨタ・ヨーロッパ・サウスアメリカカップが始まり、ノッティンガム・フォレスト、リヴァプール、アストン・ヴィラが東京で戦いましたが、南米のクラブに個人技で翻弄され、いずれもノーゴールで敗れています。
1992年にプレミアリーグ創設。フットボールの母国が初めて世界の頂点に立ったのは、1999年でした。トレブルを達成したマンチェスター・ユナイテッドが、パルメイラスに1-0で勝利。決勝ゴールを決めたのは、ロイ・キーンです。クラブワールドカップが毎年開催となったのは2005年。以来、2008年のマンチェスター・ユナイテッドと、2018-19シーズンのリヴァプールがトロフィーを持ち帰っています。
キトに勝ったマン・ユナイテッドは、ルーニーの1発のみ。フラメンゴと0-0で延長戦に突入したリヴァプールは、フィルミーノのゴールを守り切っています。この大会に出場したプレミアリーグのクラブは、未だ決勝で複数ゴールをゲットしたことがありません。トヨタカップから通算すると、ファイナルは3勝6敗。90分以内にゴールを決めたのはマンチェスター・ユナイテッドだけで、敗戦はすべてノーゴールです。2021-22シーズンのCLを制したチェルシーも、2012年の大会でコリンチャンスに1-0で敗れています。
さて、そろそろ本題に入りましょう。クラブワールドカップ2021は、年をまたいで2月3日に開幕。準決勝から登場のチェルシーは、アル・ヒラルとの緒戦を1-0でクリアしました。ハイテンションだったサウジアラビアのクラブに、シュート12本を打たれましたが、ケパが再三のビッグセーブでゴールを許さず。32分に相手のトラップミスをプッシュしたルカクの1発を守り切りました。
決勝の相手は、ブラジルの名門パルメイラス。1999年に東京でマンチェスター・ユナイテッドに敗れて以来、22年ぶりのファイナルです。トゥヘル監督は、この試合でエドゥアール・メンディを復帰させました。3バックはクリステンセン、チアゴ・シウヴァ、リュディガー、中盤の真ん中はカンテとコヴァチッチ、アウトサイドはアスピリクエタとハドソン=オドイ。メイソン・マウントのカイ・ハヴェルツの前にルカクという並びも、現在のベストなのでしょう。
ハドソン・オドイのクロスのこぼれ球が、倒れていたアスピリクエタの前に落ちた2分のチャンスは、中央に出したラストパスが通らず。16分のメイソン・マウントのFKは右に外れました。24分に左から仕掛け、アスピリクエタを振り回したドゥドゥのコントロールショットはクロスバー越え。前半終了間際にチアゴ・シウヴァが放ったきわどいロングシュートは、GKウェヴェリントンがぎりぎりで触って外に切れていきました。
チェルシーが先制したのは54分。左サイドから絶妙なクロスを上げたのは、前半も質の高いフィードが目立っていたハドソン=オドイでした。打点の高いルカクのヘッドに、Gkはノーチャンス。ようやくリードした欧州王者は、たった6分でイーブンに戻されてしまいます。
ホシャのロングスローをグスタヴォ・ゴメスとチアゴ・シウヴァが競り合い、シュートをメンディが懐に収めると、パルメイラスの選手とベンチがハンドをアピール。オンフィールドレビューーの後、レフェリーはPKを宣告し、ヴェイガが右隅に突き刺して1-1となりました。
73分、ドリブルで上がったカンテがルカクに当て、落としをもらったプリシッチが左隅を狙いますが、惜しくも左ポストの外。30分過ぎにメイソン・マウントをプリシッチに代えるというトラブル対応を余儀なくされていたトゥヘル監督は、ルカク&ハドソン=オドイの先制コンビを77分に見切り、ヴェルナーとサウールを投入しました。
90分にはクリステンセンとコヴァチッチを下げ、サールとツィエク。延長戦に突入したゲームは、先に決めたほうが押し切るのではないかと思われます。執拗に左サイドを崩そうとするチェルシー。プリシッチとワンツーをかわして左から上がったヴェルナーのダイレクトショットは、GKの頭上を越えていきました。
113分、チェルシーのCK。こぼれ球をボレーで叩いたアスピリクエタが、すぐさまルアン・ガルシアのハンドをアピールしています。プレイは続行。ツィエクのクロスはファーのヴェルナーに届かず、プリシッチのクロスをGkと競ったサウールが浮いたボールを見て頭を抱えると、ここでレフェリーのホイッスルが鳴り響きました。
ボールにタッチした瞬間、慌てて腕を引いた13番は、今でもあの刹那の自らを悔いているでしょう。PKキッカーは、マンチェスター・シティとのCLファイナルで決勝ゴールをゲットしたカイ・ハヴェルツ。GKの逆を突いたボールがゴール左に収まったのを見た29番は、シャツを脱ぎながらサポーターが待つスタンドに走り出しました。
失意のルアン・ガルシアは、追加タイムにカイ・ハヴェルツの足を後ろから引っかけ、レッドカードで大会を去っています。チェルシーが初のクラブワールドカップ制覇。CLとクラブワールドカップのファイナル連発を記録したカイ・ハヴェルツは、2011年のメッシ以来2人めの快挙です。
セサル・アスピリクエタは、プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、UEFAスーパーカップ、クラブワールドカップ、FAカップ、キャピタルアワンカップと、クラブレベルで獲得できるすべてのタイトルをコンプリートした最初の選手となりました。世界一をめざしたロマン・アブラモヴィッチの情熱は、18年7ヵ月という長い年月を経て結実しました。
おめでとうチェルシー。トゥヘル招聘が、世界につながる最初の扉でした。パルメイラスにチャンスを与えなかった堅守は、ランパードの後を継いだ名将の戦術がインストールされた結果です。コロナウイルスに感染し、ぎりぎりでファイナルに間に合った指揮官は感無量でしょう。世界一のクラブを決める大会のファイナルで、イングランドのクラブとして初めて2ゴールを決めて難敵を振り切ったチームに、心からの拍手を送りたいと思います。素晴らしい!
1992年にプレミアリーグ創設。フットボールの母国が初めて世界の頂点に立ったのは、1999年でした。トレブルを達成したマンチェスター・ユナイテッドが、パルメイラスに1-0で勝利。決勝ゴールを決めたのは、ロイ・キーンです。クラブワールドカップが毎年開催となったのは2005年。以来、2008年のマンチェスター・ユナイテッドと、2018-19シーズンのリヴァプールがトロフィーを持ち帰っています。
キトに勝ったマン・ユナイテッドは、ルーニーの1発のみ。フラメンゴと0-0で延長戦に突入したリヴァプールは、フィルミーノのゴールを守り切っています。この大会に出場したプレミアリーグのクラブは、未だ決勝で複数ゴールをゲットしたことがありません。トヨタカップから通算すると、ファイナルは3勝6敗。90分以内にゴールを決めたのはマンチェスター・ユナイテッドだけで、敗戦はすべてノーゴールです。2021-22シーズンのCLを制したチェルシーも、2012年の大会でコリンチャンスに1-0で敗れています。
さて、そろそろ本題に入りましょう。クラブワールドカップ2021は、年をまたいで2月3日に開幕。準決勝から登場のチェルシーは、アル・ヒラルとの緒戦を1-0でクリアしました。ハイテンションだったサウジアラビアのクラブに、シュート12本を打たれましたが、ケパが再三のビッグセーブでゴールを許さず。32分に相手のトラップミスをプッシュしたルカクの1発を守り切りました。
決勝の相手は、ブラジルの名門パルメイラス。1999年に東京でマンチェスター・ユナイテッドに敗れて以来、22年ぶりのファイナルです。トゥヘル監督は、この試合でエドゥアール・メンディを復帰させました。3バックはクリステンセン、チアゴ・シウヴァ、リュディガー、中盤の真ん中はカンテとコヴァチッチ、アウトサイドはアスピリクエタとハドソン=オドイ。メイソン・マウントのカイ・ハヴェルツの前にルカクという並びも、現在のベストなのでしょう。
ハドソン・オドイのクロスのこぼれ球が、倒れていたアスピリクエタの前に落ちた2分のチャンスは、中央に出したラストパスが通らず。16分のメイソン・マウントのFKは右に外れました。24分に左から仕掛け、アスピリクエタを振り回したドゥドゥのコントロールショットはクロスバー越え。前半終了間際にチアゴ・シウヴァが放ったきわどいロングシュートは、GKウェヴェリントンがぎりぎりで触って外に切れていきました。
チェルシーが先制したのは54分。左サイドから絶妙なクロスを上げたのは、前半も質の高いフィードが目立っていたハドソン=オドイでした。打点の高いルカクのヘッドに、Gkはノーチャンス。ようやくリードした欧州王者は、たった6分でイーブンに戻されてしまいます。
ホシャのロングスローをグスタヴォ・ゴメスとチアゴ・シウヴァが競り合い、シュートをメンディが懐に収めると、パルメイラスの選手とベンチがハンドをアピール。オンフィールドレビューーの後、レフェリーはPKを宣告し、ヴェイガが右隅に突き刺して1-1となりました。
73分、ドリブルで上がったカンテがルカクに当て、落としをもらったプリシッチが左隅を狙いますが、惜しくも左ポストの外。30分過ぎにメイソン・マウントをプリシッチに代えるというトラブル対応を余儀なくされていたトゥヘル監督は、ルカク&ハドソン=オドイの先制コンビを77分に見切り、ヴェルナーとサウールを投入しました。
90分にはクリステンセンとコヴァチッチを下げ、サールとツィエク。延長戦に突入したゲームは、先に決めたほうが押し切るのではないかと思われます。執拗に左サイドを崩そうとするチェルシー。プリシッチとワンツーをかわして左から上がったヴェルナーのダイレクトショットは、GKの頭上を越えていきました。
113分、チェルシーのCK。こぼれ球をボレーで叩いたアスピリクエタが、すぐさまルアン・ガルシアのハンドをアピールしています。プレイは続行。ツィエクのクロスはファーのヴェルナーに届かず、プリシッチのクロスをGkと競ったサウールが浮いたボールを見て頭を抱えると、ここでレフェリーのホイッスルが鳴り響きました。
ボールにタッチした瞬間、慌てて腕を引いた13番は、今でもあの刹那の自らを悔いているでしょう。PKキッカーは、マンチェスター・シティとのCLファイナルで決勝ゴールをゲットしたカイ・ハヴェルツ。GKの逆を突いたボールがゴール左に収まったのを見た29番は、シャツを脱ぎながらサポーターが待つスタンドに走り出しました。
失意のルアン・ガルシアは、追加タイムにカイ・ハヴェルツの足を後ろから引っかけ、レッドカードで大会を去っています。チェルシーが初のクラブワールドカップ制覇。CLとクラブワールドカップのファイナル連発を記録したカイ・ハヴェルツは、2011年のメッシ以来2人めの快挙です。
セサル・アスピリクエタは、プレミアリーグ、チャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、UEFAスーパーカップ、クラブワールドカップ、FAカップ、キャピタルアワンカップと、クラブレベルで獲得できるすべてのタイトルをコンプリートした最初の選手となりました。世界一をめざしたロマン・アブラモヴィッチの情熱は、18年7ヵ月という長い年月を経て結実しました。
おめでとうチェルシー。トゥヘル招聘が、世界につながる最初の扉でした。パルメイラスにチャンスを与えなかった堅守は、ランパードの後を継いだ名将の戦術がインストールされた結果です。コロナウイルスに感染し、ぎりぎりでファイナルに間に合った指揮官は感無量でしょう。世界一のクラブを決める大会のファイナルで、イングランドのクラブとして初めて2ゴールを決めて難敵を振り切ったチームに、心からの拍手を送りたいと思います。素晴らしい!
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横浜で取り逃がしたCWC。残念ながらリベンジ戴冠の瞬間はスタジアムではなくTV画面になってしまいましたが、とにかく嬉しいものですね。
ハードなPLとCLに加えて、FA、リーグ杯もあるので、5冠目指して1つでも多くの勝利を期待します。