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コール・パルマーは高騰、カイセドはダウン…現地記者がチェルシーの選手の最新評価額をレポート!

「アスレティック」のリアム・トゥーミー記者が、チェルシーに関する興味深いデータを紹介しています。「How much is Chelsea’s squad really worth?(チェルシーのスカッドは、どれほどの価値があるのか?)と題された記事は、トッド・ベイリーとクリアレイク・キャピタル・グループのクラブ買収以来、3億ポンドを超える大型補強を敢行したチームの現状の評価額を紹介しています。

さっそくレポートに目を通すと、チェルシーに所属する28人について、実際に支払った移籍金と最新の査定額が一覧化されています。選手の価値を算出したのは、スポーツ研究国際センター(CIES)。1995年にFIFAとスイスのヌーシャテル州、ヌーシャテル大学が共同で設立したサッカーの統計を専門とするリサーチグループです。

リアム・トゥーミー記者は、CIESの査定項目について以下のように明示しています。「移籍前24ヵ月のプレー時間」「移籍前後12ヵ月の比較」「過去 24 ヵ月のゴール数、12ヵ月のアシスト・正確なパス・ドリブル成功数」「キャリアスタート以来の国際経験」。これらは対戦相手によって重み付けされ、過去4回のマ―ケットにおけるインフレ率なども考慮されています。

まずは、スカッドの総額から紹介しましょう。チェルシーが現在の所属選手に費やした総額は9億780万ポンド(約1786億円)。これに対して、最新の評価額は9億6530万ポンド(約1900億円)で、5750万ポンドほどプラスになっています。これを見て、「昨季プレミアリーグで12位のスカッドの値段が、なぜ上がっているのか?」と疑問を抱いた人もいるでしょう。

その理由はシンプルで、今回はチェルシーの全選手を査定対象としており、移籍金ゼロのユース出身の選手が含まれているからです。コナー・ギャラガー(CIESの査定額4630万ポンド)、レヴィ・コルウィル(4580万ポンド)、リース・ジェームズ(2570万ポンド)、トレヴォ・チャロバー(1390万ポンド)ら6人を除くと、マイナスは7720万ポンド(約152億円)となります。

評価額のTOP5は、エンソ・フェルナンデス(1億560万ポンド)、コール・パルマー(9990万ポンド)、ニコラス・ジャクソン(8330万ポンド)、ディサシ(7000万ポンド)、カイセド(6350万ポンド)。プレミアリーグレコードを叩き出したエンソ・フェルナンデスとカイセドの2センターは、アルゼンチン代表が買い値をキープし、エクアドル代表は大幅に下落しています。

ここからは、獲得時より価値が高まった選手、微増・キープ、お値段が下落した選手をグループ別に紹介しましょう。次の移籍金は高騰すると査定されたのは、4000万から1億ポンド寸前まで上がったコール・パルマー、5000万ポンドUPのニコラス・ジャクソン、3800万から7000万のディサシ、2830万が4160万に伸びたノニ・マドゥエケの4人です。

500万ポンド以内の微増は、バディアシル(3760万)、マロ・グスト(3040万)、ロベルト・サンチェス(2870万)、ペトロヴィッチ(1690万)、カサデイ(1640万)、ディエゴ・モレイラ(430万)。買い値からほぼ変わらないのは、エンソ・フェルナンデスとムドリク(6000万)、スターリング(4630万)です。ムドリクを獲る際にオプション比率を上げたのは正解でした。

ダウン査定は9人で、カイセド、エンクンク(3450万)、フォファナ(2600万)、ククレジャ(1580万)、ウゴチェク(1400万)、チルウェル(1340万)、ラヴィア(1040万)、チュクエメカ(720万)、デイヴィッド・ワシントン(480万)。大幅ダウンの2トップは、マイナス4400万ポンドのフォファナ&ククレジャです。ブライトンにやられている感がありますね…!

CIESの査定は、「ゴール&アシストを見ているので前線の評価が高くなりやすい」「負傷離脱した選手の下落が大きい」という傾向があります。リース・ジェームズの2570万ポンドや、エンクンクの3450万ポンドを見て、「もっと取れる!」と思った方もいるでしょう。2年連続で大苦戦なのに、評価額がさほど落ちていないのは、若手との長期契約が多いからでしょう。

チェルシーが大変なのは、これからです。TOP4に復帰するためには、苦しいシーズンを過ごしたエンクンク、ラヴィア、フォファナ、ムドリクらを機能させるか、即戦力を獲得するための予算を捻出しなければなりません。売却額がそのまま利益になるユース出身のコナー・ギャラガ―、トレヴォ・チャロバー、コルウィルは、放出されてしまうのでしょうか。

今夜開催されるトッテナムとのロンドンダービーを落とせば、欧州の出場権獲得は難しくなります。直近のプレミアリーグ10試合は4勝5分1敗で、敗れたのはアーセナル戦のみ。巻き返しを図るチームは、来季につながる成果を得ることができるでしょうか。コール・パルマー、ニコラス・ジャクソン、ノニ・マドゥエケに、自らの評価額をさらに高める活躍を期待しましょう。


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