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エンクンク復活、最終ラインは充実!マレスカ率いる新生チェルシーに、さらなる補強は必要なのか?

7月13日にバーゼルのレナト・ヴェイガを獲得と発表した後、しばらく静かだったチェルシーは、24日にアタランタのカレブ・ワイリーとの契約を完了。19歳のレフトバックの移籍金は840万ポンド程度と見られており、延長オプションを含む7年契約の最初の年は、ストラスブールに貸し出されることになります。

これまで獲得した新戦力は、デューズバリー=ホール、マルク・ギウ、アダラビオヨ、ケリーマン、レナト・ヴェイガ、ワイリー、エステヴァン・ウィリアン。1億ポンドを超える投資のうち、即戦力の獲得費用はデューズバリー=ホールの3000万ポンドのみで、補強は終わっていないと見るべきでしょう。

現在、最も獲得に近いターゲットは、ビジャレアルのフィリップ・ヨルゲンセン。デンマークU-21代表としてプレイしていた22歳のGKは、ショットストッパーとして評価を高めたジョルジェ・ペトロヴィッチより、足元の技術が高いという理由で引き入れられるようです。チェルシーの最初のオファーは1680万ポンド。本人は移籍を熱望しており、すぐに決まると伝えられています。

新シーズンのゴールマウスは、ロベルト・サンチェスとヨルゲンセンの争いとなる見通しです。負傷でアメリカツアーのリストから外れたペトロヴィッチは、残留希望と報じられていますが…。ツアー不参加といえば、トレヴォ・チャロバーは放出必至となったようです。ディサシ、アダラビオヨ、フォファナ、アチャンポンを見上げる5番手評価では、やむをえません。

退団リストを見ると、チアゴ・シウヴァ、ゴールディング 、ルイス・ホール、ハッチンソン、マートセン、ツィエク、マラング・サールと、こちらも賑やかです。オプション込みなら売却益も1億ポンドをオーバー。さらにナポリとの獲得交渉が進んでいるルカク、レアル・マドリードからレンタルバックのケパ、複数のクラブに注視されているウゴチェクが加わる可能性があります。

エンツォ・マレスカ率いる新チームは、さらに強化を進めるのでしょうか。以前から報じられていたストライカー問題とサイドの補強は、頓挫しているように見えます。オシムヘンはナポリ、ギョケレスはアーセナル、ジョン・デュランはウェストハムがトップランナー。リールのジョナサン・デイヴィッドは、トッテナムが獲得をめざしているといわれています。

パリとバルサのターゲットと伝えられているニコ・ウィリアムズも、チェルシーは候補といわれなくなっています。レクサム戦で左サイドをまかされたエンクンクがさっそくゴールを決めており、ドリブル成功2回とアシストを記録したマルク・ギウがいけるとなれば、最前線にビッグマネーを投じるプランは封印されるかもしれません。

エンクンクだけでなく、2023-24シーズンに負傷で苦しんだリース・ジェームズ、ラヴィア、チルウェル、フォファナも順調なスタート。3-4-3の中盤センターに入ったリース・ジェームズは、4-3-3の偽SBという役割を担う可能性があります。ノニ・マドゥエケは右サイドで自信を深めており、負傷が多いチルウェルを欠いてもククレジャ、コルウィルが元気なら問題ないでしょう。

ポジティブな話が多いチェルシーですが、コパ・アメリカを制した後の差別的なチャントを非難されたエンソ・フェルナンデスは懸念材料です。動画を見たウェズレイ・フォファナは「人種差別は禁じられていない」と抗議し、ディサシやマロ・グストなど数人がインスタグラムのフォローを解除。謝罪後も、ダトロ・フォファナが「強い言葉で非難されるべき」と主張しています。

火曜日には、キャプテンのリース・ジェームズが「ESPN」のインタビューに応じ、「チームの士気に影響を与える可能性がある」とコメント。「チームメイトと直接対話するしかない。スムーズに解決することを願っている」と付け加えています。長期間の出場停止となる可能性があるMFは、デューズバリー=ホールやラヴィアにポジションを奪われてしまうかもしれません。

あらためてスカッドを見渡すと、戦力は充実しており、2年めのニコラス・ジャクソンがゴール前で余裕を手に入れられれば、ストライカーすら不要なのではないかと思えてきます。ウインガーを獲るとムドリクが居場所を失いそうで、ミケル・メリノに手を出せばコナー・ギャラガーが…!「新生チェルシーの補強は完了。若手の躍進に期待」といい切るのは無謀でしょうか?


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“エンクンク復活、最終ラインは充実!マレスカ率いる新生チェルシーに、さらなる補強は必要なのか?” への3件のフィードバック

  1. 下林 より:

    「人種差別は禁じられていない」ではなく「許されない」でしょうか。センシティブな文脈で真逆の意味になってしまうのでコメントします

    • makoto より:

      フォファナは、「禁じられるべきなのに、禁じられていない現状がある」といいたかったのだと思います。

  2. 下林 より:

    ありがとうございます。もしそうだとしたら、文全体を、誤解が生じない表現に変更した方が良いですね。文脈ないし背景知識をなくして読んだ場合、フォファナがエンソを擁護して、社会からの批判に対して抗議をしているようにも読めます。そんなことは、社会通説的観点からは、もちろんあり得ないのですが。

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