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偏愛的プレミアリーグ見聞録

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現地メディアが調査!チェルシーサポーターの80%が「オーナーシップへの信頼度が減少」って…?

昨日、アーセナルのチーム強化に関する「アスレティック」の調査結果を紹介しました。7つの問いに対するグーナーたちの回答の集計を見ると、「75%が補強に満足」「83%が強くなったと評価」「94%が余剰戦力の売却に納得」「83%がプレミアリーグで優勝できると期待」と、ポジティブな結果ばかりでした。

「アスレティック」は、同様の調査をチェルシーサポーターに対しても実施しています。こちらは衝撃的な結果で、「夏のチーム作りを通じてクラブのオーナーシップに対する信頼度が増したか」と問うと、79.8%が「減った」と答えています。「売買が多すぎる?」という質問には、81.5%がイエス。補強全体に「Very happy」「Happy」と感じているのは20.1%だけです。

彼らがクラブに対して懐疑的なのは、経営ボードに成功体験がなく、この夏の新戦力も直近の実績を評価できないからでしょう。今回の調査から、象徴的な数字を2つ挙げましょう。この夏、最もよかった補強について聞くと、1位はペドロ・ネトで51.6%。2位がジョアン・フェリックスの12.6%で、全体の2/3が移籍金の額がワンツーの2人に集中しています。

2つめの「さらなる強化が必要なポジション」は、経営に対する信頼の欠如が浮き彫りになっています。ロベルト・サンチェス、ジョルジェ・ペトロヴィッチ、フィリップ・ヨルゲンセン、マイク・ペンダースと過去2年で4人も獲得したGKが38%で1位。多くのサポーターが、現在のメンバーはアリソン、エデルソン、ラヤに及ばず、納得できないと考えているようです。

あらためて、アブラモヴィッチ退任以降のチェルシーの補強を振り返ってみましょう。2022-23シーズンの2回のマーケットで獲得した新戦力は、ローン移籍だったジョアン・フェリックスを除くと20人。現在、レギュラーといえるのはフォファナ、ククレジャ、エンソ・フェルナンデス、ノニ・マドゥエケの4人で、オーバメヤン、クリバリ、ハッチンソンは既にチームを去っています。

ダトロ・フォファナとスターリングはマレスカ監督の構想外で、チュクエメカとバディアシルは期待通りとはいえません。2年めの昨シーズンは12人。コール・パルマー&ニコラス・ジャクソンと、前年の冬に契約したマロ・グストは当たりでしたが、エンクンクとラヴィアは長期離脱となってしまい、ディサシとカイセドはまずまずという評価でしょう。

個別に見れば悪くない補強はあるものの、過去2年のプレミアリーグ8位と6位という戦績は、監督と選手の入れ変わりが激しすぎるとチームは進化しないと証明しているように見えます。夏に獲得した10人のうち、即戦力は6人。デューズバリー=ホール、アダラビオヨ、ペドロ・ネト、ヨルゲンセン、ジョアン・フェリックス、サンチョは早期に結果を出さなければなりません。

アダラビオヨとデューズバリー=ホールが機能しなければ、アカデミー時代から応援してきたコナー・ギャラガ―とトレヴォ・チャロバーの放出にストレスを溜めていたサポーターから、ブーイングを浴びせられるでしょう。「アスレティック」のリアム・トゥーミー記者は、生え抜きが利益を生む材料にされているのも、サポーターの不信感につながっていると見ているようです。

「テレグラフ」が、チェルシーのオーナーたちの確執を報じています。クリアレイク・キャピタルのベハダ・エグバリ&ホセ・E・フェリシアーノと、トッド・ベーリーの関係が悪化しており、クリアレイク・キャピタルは相手が持つ株式の購入を目論んでいるとのこと。買収当初にSDを兼任していたトッド・ベイリーが退けば、クラブは変わるのでしょうか。

いずれにしても、エンツォ・マレスカ率いる今季のチームがTOP4争いに加わらなければ、指揮官が解任されてすべてがリセットされる悪しきサイクルは終わらないでしょう。サポーターたちが抱く不信感を払拭し、スタンフォード・ブリッジをポジティブなチャントが鳴り響く場にするのも、オーナーたちの大事な仕事です。


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