来季は遺恨カード!? 第1ラウンドはレアル・マドリードがチェルシーに3発快勝!
この試合、レアル・マドリードのモチベーションが異常に高く、先制点を挙げた左SBのマルセロは、わざわざチェルシーベンチに向って、自分たちの力を誇示するかのように何か叫んでいました。元々、昨季から多くの選手がモウリーニョとの確執があったことに加え、元上司の挑発的な発言を受けて、さらに「モウリーニョ憎し」で団結したのでしょう。「バルセロナにいたときは、ロナウドも指導した。そっち(クリスティアーノ)ではなく、ブラジル人の“本物”のほう」…何度読み返しても、わざわざいわなくてもいい余計なひとことですね。この挑発に対し、クリスティアーノ・ロナウドは無視を決め込み、昨日、FKとヘッドで2発決めた後も「外部からの雑音はどうでもいい」と平然とコメント。第1ラウンドは、レアル・マドリードとクリスティアーノ・ロナウドの完勝です。
ゲームはまさに殴り合い。カシージャスは何度、きわどいヘッドやフリーで打たれたシュートを止めたでしょうか。中央からDF2人を簡単に抜き去り、チップキックで上を越されたラミレスの同点ゴールだけはさすがにノーチャンス。これ以外のシュートに対する対応は完璧で、昨季、半年に渡って控えにまわされたのは不当だったことを証明しました。一方、3点を獲られたチェフが悪かったかといえば、さにあらず。クリスティアーノ・ロナウドのFKは、たいていのGKはさわることすらできない弾道。ダメ押しヘッドは、彼の侵入を捉えきれなかったDFのエラー。あれだけシュートのゲリラ豪雨を浴びせられたら、何もできないのが普通でしょう。最終スコアは3-1でしたが、6-3で終わっていても何の不思議もない試合。ここはDFの緩さをとがめるより、攻撃陣をはじめ、その動きのよさをポジティブに評価するということでいいのではないでしょうか。
試合後のモウリーニョ監督は、まだゲームは続いているかのような防戦一方ぶりでした。「私はイングランドのチームの監督である」と、大嫌いだったスペインのマスコミ対策なのか、わざわざスペイン語での会見を拒否。「本物のロナウドはブラジル人」という発言の真意については、「ブラジル人のロナウドについて語ったのは、彼のほうが先に出てきた選手で、(成長途上の現役選手と比べると)より経験があるから。ゲルト・ミュラーとトーマス・ミュラーでも同じこと」と、ドイツの偉大なストライカーまで引き合いにだし、火を消すのに必死でした。もし、このゲームに勝っていたら何をいっていたのか、大変興味深いところではありますが、負ければ賊軍、口は災いの元。今後はもう少し、発言の影響範囲に留意したほうがいいのではないでしょうか。
かくして、前哨戦はスペインの勝利となりましたが、次回は本番。年明け以降、どこかでこの2チームが当たることは避けられないでしょう。そのときは、プレミアリーグの意地にかけて、アンチェロッティ監督に釈明会見を開かせるようなゲームにしていただければと思います。(写真著作者/Илья Хохлов/Ilya Khokhlov/Ilja Chochłow)
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