戦力充実、ターンオーバー自在、欧州の強豪を撃破…絶好調のチェルシーVSアーセナルは盛り上がり必至!
指揮官が選手たちに奮起を促したのは2024年4月で、アーセナルとのロンドンダービーを控えたプレスカンファレンスでした。この話のオチは鮮やかです。エースの不在をチャンスに変えてほしいという願いは叶わず、カイ・ハヴェルツ、ベン・ホワイト、トロサールに次々と決められて5-0完敗。エミレーツでの残酷な90分は、コール・パルマーFCであることを証明しただけでした。
あれから1年7ヵ月が過ぎ、エンツォ・マレスカ監督の下でチェルシーは生まれ変わりました。今なら全員で声を揃えて、「コール・パーマーFCではない」といえるでしょう。何なら「世界王者と呼んでくれても構わない」と付け加えてもよさそうです。10番がいた4試合は2分2敗と勝利がなく、不在の15試合は12勝1分2敗です。
日曜日のプレミアリーグは、アーセナル。ただし今回はスタンフォード・ブリッジです。あちらも、「ウーデゴーアがいないと…は過去の話」と笑っていえるチームになっています。キャプテンがいなくても9勝2分で、1試合あたりの平均ゴール数は2.18。出場した試合の2.25とさほど変わらず、45分以上ピッチにいた試合に限ると1.5ゴールです。
今回のダービーは首位攻防戦で、否応なく盛り上がります。両者ともに、最近の5試合は4勝1分と好調をキープ。しかも今週のCLでは、「バルサを3-0で撃破したブルーズ」と「バイエルンを3-1で下したガナーズ」です。さらにいえば、マレスカもアルテタも本職のストライカーを先発させておらず、途中出場の選手の活躍で追加点を重ねています。
絶好調のペドロ・ネトを最前線に配したチェルシーは、オウンゴールで先制した後、10人になったバルサを制圧。ボックス右を突破したエステヴァンが追加点を決めると、3点めはガルナチョと代わったリアム・デラップでした。残り15分からバイノー=ギッテンス、アチャンポン、タイリーク・ジョージを投入したのは、主力の目線を週末のダービーに向けたかったからでしょう。
アーセナルのワントップは、中盤に下がって仕事する姿が目立つミケル・メリノ。得意のセットピースで先制した後、速攻からレナート・カールに同点ゴールを許しました。後半の途中までは1-1のイーブン。モンスターと化していたデクラン・ライスの近くにマルティネッリとカラフィオーリを配してから、1分後に決勝ゴールをゲットしています。
左からクロスを入れたカラフィオーリも、逆サイドからゴール前に走り込んできたノニ・マドゥエケも途中出場。77分のカウンターでノイアーを抜き去って決めたのも、負傷したトロサールのポジションに入ったマルティネッリです。サブの選手といえば、サリバとともにハリー・ケインを封じたモスケラも忘れてはいけません。
チェルシーはウイングが充実しており、エンソ・フェルナンデスはトップ下、8番、6番の役割を自在にこなしています。リース・ジェームズとマロ・グストの中盤起用というオプションも機能しており、最終ラインの負傷者も続々と復帰しています。一方、新戦力が全員フィットしているアーセナルは、ベン・ホワイトやカイ・ハヴェルツが出番を約束されない豪華なスカッドです。
戦力充実、オプションも多彩で、ターンオーバーも機能し始めた両チームについて、現地のベテラン記者でも最終ラインの先発すら当てられないのではないでしょうか。アーセナルが勝てば独走態勢。チェルシーが勝てば、FCハーラン…いや、マン・シティを交えた混戦になるでしょう。欧州の強豪を撃破したチームの直接対決が、今から楽しみです。まずはスタメン予想ですね。
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