ケパの謝罪で一件落着、しかし…⁉ スパーズ戦は、マウリツィオ・サッリを応援します!
ケパのジェスチャーを見てメモを取っていたサッリ監督は、GKが本気で交代を拒否しているのがわかると、ベンチの前で激高。チームのスタッフに何かを叫んだ後、シートに叩きつけたのはメモ帳でしょうか。スタンフォード・ブリッジのトンネルから出ていこうとした指揮官は、試合中であることをようやく思い出したのか、ベンチに戻ってジャン・フランコ・ゾラと言葉をかわしました。現地メディアは「前代未聞の交代拒否」と一斉に報じ、評論家やOBはGKの振る舞いを非難しました。
「2度とプレイすべきではない。チェルシーのシャツを着た最後のパフォーマンスであるべきだ。こんなシーンは見たことがない。私がサッリだったら、帰っていただろう。名誉を傷つけられたままではいられない。 解雇されるべきはケパであり、サッリではない」(クリス・サットン)
「今後のプレミアリーグで、他の選手たちはどうするのか。選手にとってタフなことでも、監督の決定には従わなければならない。ケパが次の試合に出場するか、興味深い。私が選手なら、監督にロッカールームで対処するよう求める」(ジョン・テリー)
「あのGKは自信を誇示し、パーソナリティを見せたがった。そこは好きだけど、好きではないのは、監督やスタッフを複雑な状況に追い込んだことだ。カバジェロも難しい立場に置かれた。悲しいし、複雑だった」(ジョゼ・モウリーニョ)
「ケパのことを理解しないと。彼は素晴らしい人。監督との間に誤解があったんだろう。自宅で見ていたけど、辛かったよ」(ワトフォードFWジェラール・デウロフェウ)
チェルシーの元主将であるテリーがいうように、この手のトラブルの際は迅速な対応が必要です。試合直後の指揮官が「私が彼の状態を把握できていなかった」と選手をかばうと、ケパは「監督の決定に抗う気はなかった」と釈明。翌日、カバジェロと他のチームメイト、クラブに謝罪したGKは、「どんな処分でも受けるつもり」と語りました。サッリ監督は、「彼とはいい話し合いができた。すべては過去のこと」とコメント。チェルシーの公式サイトはふたりのメッセージを掲載し、「週給分(19万2000ポンド=約2820万円)の罰金を科し、チェルシーの財団に寄付する」と発表しています。
ひととおりの手打ちは済んだのですが、選手たちやサポーターのなかに残るものはあるでしょう。私は、ジョン・テリーとジョゼ・モウリーニョの言葉に深くうなずきました。あのとき、サッリ監督は絶対にケパを下げなければならなかった。試合後も、かばうべきではなかった。そう思うのは、サー・アレックス・ファーガソンという厳格な監督の容赦ない対応を見てきたからでしょう。
本日の夜に開催されるスパーズとのロンドンダービーで、サッリ監督はケパを起用するのでしょうか。プレミアリーグにおける不振で立場が危うくなっていた指揮官は、激怒という自身の振る舞いの意味するところを貫き、指揮官の指示に従わない選手に用意される場所を示すべきなのではないかと思います。一連の騒動で最もやっかいな状況を抱えたのは、サッリ監督でしょう。カバジェロを起用して、勝ってほしい。スパーズとブルーズにどちらが好きという感情はなく、補強ゼロで健闘しているポチェッティーノ監督を大いにリスペクトしているのですが、事件直後のこの刹那はチェルシーの指揮官に耐え抜いてほしいと祈っています。現在のプレミアリーグは、さまざまな面で選手の力が強大であり、ひとたび苦境に陥った監督の存在感は脆弱です。
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更新有難うございます。
Makotoさんの意見に賛成です。
ケパのコンディションがどうであろうとPKに強いカバジェロを投入するのはサッリのゲームプランに当然あったことでしょう。
その監督の指示に従わなかったケパと交代を促さなかったアスプリケイタ他のフィールドプレーヤーの態度にも疑問を持ちます。
せっかく自らの戦術を変更してまで接戦に持ち込むことに成功したサッリが可哀想です。
PK戦が濃厚となり、カバジェロがタッチラインに立った時は「負けかな」と嫌な予感を持ったペップサポとしては、勝ちはしたものの素直に喜べない、後味の悪い試合でした。
アスピリクエタのリーダーシップの無さには少々がっかりしてしまいました… ジョンテリー、ランパード、ドログバと強烈なリーダーシップとプロフェッショナリズムの後継者がルイズ以外いないのがモウリーニョ、コンテ、サッリチェルシーの辛いところです。
そういった面ではアンパドゥに期待しているのですが、サッリ監督、いかがでしょうか?