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MVPはアーセナル仕様のブカヨ・サカ!スイスに大苦戦のイングランド、PK戦はパーフェクト!

セルビアにベリンガムの1発で辛勝した後、デンマークとスロヴェニアにドロー。ラウンド16では、スロバキアに敗戦寸前に追い込まれながらも、ベリンガムの劇的なオーバーヘッドで何とかイーブンに戻して競り勝ちました。欧州の中堅国との4試合で4ゴール。今や誰も、イングランドを優勝候補とはいわないでしょう。

ガレス・サウスゲート監督は頑なにトップと2列めを変えず、戦い方を改善できないまま、ここまで来てしまいました。アンソニー・ゴードンやジョー・ゴメス、ウォートン、コンサを試したり、アーノルドの復調を促すなら、スロバキア戦はラストチャンスでした。スイスやオランダのような曲者を相手に、大胆なモデルチェンジを図れるとは思えません。

苦しい戦いを続けているイングランドは、どこまでいけるのでしょうか。準々決勝の相手はスイス。イタリア戦で内転筋を痛めたグラニト・ジャカは、中6日という最高のスケジュールを活かして復帰しています。サウスゲート監督は、3-4-2-1で戦うようです。サカとフォーデンを右サイドで活かしたかったのでしょう。

GKピックフォード、DFカイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、コンサ。2センターはデクラン・ライスとメイヌー、アウトサイドにサカとトリッピアー、フォーデンとベリンガムの前にハリー・ケインという布陣です。キックオフから両者ともに、ビルドアップのパスコースを切るべくアグレッシブにプレスをかけています。

イングランドのプレスは、縦に蹴らせるまではいいのですが、競り合ったボールを拾われ、サイドに展開されるシーンが続いています。10分にボックス右手前で足元に収めたエンボロの突破は、デクラン・ライスが体を当てて自由を奪い、希望のないシュートを打たせました。14分にサカがクロスを上げると、クリアに先着したデクラン・ライスのミドルはブロックされています。

16分、左から上がったのはデクラン・ライス。ベリンガムとワンツーをかわし、ニアのハリー・ケインにグラウンダーを通すと、中央でパスを受けたメイヌーの強烈なショットはDFにヒットしました。イングランドはここから、いつものようにシュートチャンスを創れなくなります。27分にボックス右でアエビシェールをかわしたサカは、グラウンダーを味方に通せませんでした。

最終ラインが低く、前線もずるずると自陣に下がってしまうため、奪った後にカウンターを仕掛けられず、マイボールにするのが精一杯です。サカは好調で、44分にもゴールラインまでえぐってニアにラストパスを通しますが、メイヌーのシュートはジャカが足に当てました。前半のイングランドのシュート4本は、すべてブロックされており、オンターゲットは1本もありません。

後半も攻めてはいるものの、単独突破以外に崩す形を見出せず。サカとフォーデンが近い位置にいると囲まれてしまい、フォーデンは強引なドリブルをつぶされています。51分に左でスルーパスを受けたアンブロにはコンサが着いており、シュートはGKの正面。58分にアカンジのフィードで右からスプリントしたエンドイエはパスが緩く、白いシャツのDFが間に合ってしまいました。

60分過ぎから何もできなくなっていたのに、なぜ指揮官は動かなかったのか。スイスが先制したのは、75分でした。シェアの縦パスがボックス右のエンドイエに入ると、グラウンダーのコースにいたジョン・ストーンズはクリアできず、カイル・ウォーカーの裏に入ったアンブロにプッシュされてしまいました。

きついビンタをもらって目覚めたかのように、指揮官は78分に3枚代えを敢行。トリッピアー、メイヌー、コンサが下がり、エゼ、コール・パルマー、ルーク・ショーです。攻勢に転じたイングランドが追いついたのは、80分でした。デクラン・ライスのパスをボックス右脇で受けたサカが、カットインから左足一閃。ファーポストを叩くスーパーショットは、今大会初ゴールです。

88分、コール・パルマーのサイドチェンジがエゼに通ると、ニアを狙ったシュートは枠にいかず。4試合連続で90分までイーブン、2試合連続の延長戦となったイングランドは、サカのゴール以外に枠に飛んだシュートはゼロでした。延長前半の立ち上がりは、スイスのポゼッション。95分のデクラン・ライスのミドルは、左に飛んだGKゾマーのビッグセーブに阻まれました。

102分、サカのクロスのクリアがベリンガムへ。右足のシュートはブロックされ、左足の2発めはゾマーがキャッチしました。彼とフォーデンが振るわなかったのが、苦戦の最大の要因でしょう。109分にハリー・ケインをイヴァン・トニー。115分のフォーデンをアーノルドは、遅かったといわざるをえません。延長後半はシュートを打てず、勝負はPK戦に委ねられました。

コール・パルマーが悠々と決めた後、アカンジのフェイントに乗らなかったピックフォードが、明らかに失敗のキックを左に反応してセーブ。ベリンガムはゾマの動きを見て右に蹴り、サカは右のサイドネットに収めました。ゾマーがぎりぎりまで動かないと見たイヴァン・トニーは、左に強いキック。最後のアーノルドも冷静で、左隅への完璧なフィニッシュで勝負が決しました。

凡庸な試合を繰り返したイングランドですが、ベスト4進出は素直に喜ぶべき結果です。最大の収穫は、ブカヨ・サカの復活とルーク・ショーの復帰でしょう。決勝ゴールをゲットした右のWBは、チャンスクリエイト2回、クロス成功3本、ドリブル成功4回、デュエル10勝5敗。「アーセナルのサカ」といっていいパフォーマンスでした。

パス成功率99%&タックル成功率100%のデクラン・ライスは、きわどいミドルとアシストも光っています。メイヌーとのコンビは、さらによくなる可能性ありといえるでしょう。5試合で5ゴール4失点は、優勝をめざすチームの数字ではありませんが、PKとオウンゴール2発で3ゴールのフランスを見下ろすと、少し前向きな気分になれます。

次戦のオランダは9ゴールを決めているチームですが、ファン・ダイクを横に振り回すとマークが外れやすく、フォーデンとベリンガムの強みを活かせるはずです。スタメンを予想してみましょう。3-4-3で、ピックフォード、カイル・ウォーカー、ジョン・ストーンズ、コンサ、デクラン・ライス、メイヌー、トリッピアー、サカ、フォーデン、ベリンガム、ハリー・ケイン…!

すなわち、スイス戦と同じです。アンソニー・ゴードンとルーク・ショーの抜擢で左サイドを活性化、ハリー・ケインとオリー・ワトキンスを前線に並べる3-4-1-2、アーノルドかコナー・ギャラガーの復帰…どれもないでしょうね。ここまで来たらいっそ、セミファイナルは2試合とも0-0のPKで、決勝はフランスとの塩対決というシナリオを期待したいと思います。


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