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2021.06.11 ユーロ2020

EURO2020、いよいよ開幕!「BBC」の専門家優勝予想は断然フランス、しかしホンネは…!?

「フランスが勝つよ。ピッチの全体にタレントがいる」(アラン・シアラー)
「フランス以外に目を向けるのは難しい。彼らは5年前にファイナリストになり、3年前にはワールドカップを制覇し、今もなおカリム・ベンゼマがいる.。改善されているし、素晴らしいヤングプレーヤーもいるからね」(ガリー・リネカー)
「イングランドといいたいけど、イタリアに張るよ。何回か見たけど、前線で戦うためのロベルト・マンチーニのセットアップがとても好きだ。店を閉めてカウンターでゴールを狙う典型的なイタリアとは違う」(クリス・ワドル)
「フランスが好きな理由は、最も奥深く才能に満ち溢れているからだ」(リオ・ファーディナンド)
「ベルギーがユーロで優勝するのは、世界最高のMFであるケヴィン・デブライネが盛り上げてくれるからだ」(マイカ・リチャーズ)
「特に目立ったところはないね。フランスを選ぶけど、ダークホースはデンマーク。センターフォワードが足りないかもしれないけど」(ロブ・グリーン)
「今大会で注目しているのはトルコだ。いいチームだし、うまくいっている。だけどフランスは強力だね」(アシュリー・ウィリアムズ)

イングランド推しはいないんかい!とツッコミを入れたくなりますが、かくいう私も「自腹で100万円張るとしたら?」といわれれば、フランスと即答してしまいそうです。1年遅れのEURO2020が、いよいよ明日開幕。「BBC」がプレミアリーグでおなじみの評論家たちの予想をまとめているのですが、ベンゼマ、ジルー、グリーズマン、ムバッペ、カンテ、ポグバといったワールドクラスを揃えるフランスが圧倒的な一番人気です。

クリス・ベヴェン記者のレポートを読みながら、4年前にU-20ワールドカップとU-19ユーロをダブルで制したイングランド代表を見て、「2020年のユーロと2022年のワールドカップが楽しみ」と盛り上がったのを思い出しました。韓国でトロフィーを高々と掲げたU-20のチームから、現在のフル代表に入っているのは、ファイナルで決勝ゴールをゲットしたカルヴァート=ルーウィンとGKのディーン・ヘンダーソンのみ。ポルトガルに競り勝って栄冠に辿り着いたU-19は、メイソン・マウントとリース・ジェームズのブルーズコンビだけです。

若い才能をまっすぐ開花させるのは、いかに難しいことかと痛感しますが、サウスゲート監督率いる今回のメンバーには、2017年は原石だったヤングスターが多数選出されています。ドルトムントのキーマンとなったジェイドン・サンチョと、ぎりぎり間に合った17歳のベリンガム。ハマーズの中盤を仕切るデクラン・ライス。昨季のプレミアリーグでの素晴らしいパフォーマンスが評価され、PFAの年間最優秀若手選手に輝いたフィル・フォーデン、クラブMVPに輝いたブカヨ・サカ。順調に成長を遂げたメイソン・マウント、リース・ジェームズ、ラシュフォード、カルヴァート=ルーウィンも活躍が期待されています。


【EURO2020 イングランド代表チームメンバー】
■GK
サム・ジョンストン(WBA)、ジョーダン・ピックフォード(エヴァートン)、ディーン・ヘンダーソン(マンチェスター・ユナイテッド)

■DF
カイル・ウォーカー(マンチェスター・シティ) 、キーラン・トリッピアー(アトレティコ・マドリード)、コナー・コーディー(ウォルバーハンプトン)、ハリー・マグワイア(マンチェスター・ユナイテッド)、タイロン・ミングス(アストン・ヴィラ)、ジョン・ストーンズ(マンチェスター・シティ)、ルーク・ショー(マンチェスター・ユナイテッド)、ベン・チルウェル(チェルシー)、ベン・ホワイト(ブライトン) 、リース・ジェームズ(チェルシー)

■MF
ジョーダン・ヘンダーソン(リヴァプール)、ジャック・グリーリッシュ(アストン・ヴィラ)、カルヴァン・フィリップス(リーズ)、メイソン・マウント(チェルシー)、デクラン・ライス(ウェストハム)、ジェイドン・サンチョ(ドルトムント)、フィル・フォーデン(マンチェスター・シティ)、ブカヨ・サカ(アーセナル)、ジュード・ベリンガム(ドルトムント)

■FW
ハリー・ケイン(トッテナム)、ラヒム・スターリング(マンチェスター・シティ)、ドミニク・カルヴァート=ルーウィン(エヴァートン)、マーカス・ラシュフォード(マンチェスター・ユナイテッド)


こうして並べてみると、「プレミアリーグ選抜+α」は、若手とベテランバランスが取れた充実のスカッドです。2018FIFAワールドカップロシア大会でベスト4に進出したイングランドは、どこまでいけるでしょうか。ブックメーカー大手の「ウィリアムヒル」の直前予想は、フランスに次ぐ2番人気。グループステージの3試合と、ノックアウトラウンドの最大3試合をロンドンで戦えるというアドバンテージも加味されているのでしょう。英国系の専門家15人の予想は、フランス12人、ベルギー2人、イタリア1人。彼らがイングランドについて、どう見ているのかをいくつか拾ってみましょう。

「イングランドは、メジャートーナメントでいつも興奮をもたらす。エキサイティングなヤングプレーヤーが至るところにいるからね。うまくいけば、そのうちの1人がトーナメントのブレイクアウトスターになるだろう。フィル・フォーデンかメイソン・マウント、あるいはチャンスをもらえればジェイドン・サンチョかもね」(ガリー・リネカー)
「攻撃的なタレントが多いので、うまくいくと思う。フォーデン、マウント、サンチョ、グリーリッシュ、ラシュフォード、ハリー・ケイン…リストはどんどん増えている。グリーリッシュは私の秘密兵器で、トーナメントのブレイクアウトスターになるはずだ。彼は、イングランドを次のレベルに引き上げることができる」(マイカ・リチャーズ)
「今回直面している課題がどれほど難しいかを理解する必要がある」(マーティン・キーオン)
「決勝までの道筋を見ると、厳しいチームばかりだ。持てる選手を結集してクォーターあるいはセミに到達できたら、まともな結果といえるだろう」(リオ・ファーディナンド)

なるほど。「期待はしているが、優勝できるとは思えない」といったところですね。しかし、みなさんのホンネは胸の奥に隠されているような気がしてなりません。アレックス・スコット氏のこの言葉に、秘かにうなずいている代表OBが実は多いのではないでしょうか。

「私は今、その瞬間を思い浮かべることができる…よく晴れた7月の夜、満員のウェンブリーで、イングランドがヨーロピアンチャンピオンシップのファイナルに向かって走り出すと、観客は全員立ち上がって大声で叫んでいる。…私は楽観的なファンなのだろう。わかっている。でも、みんなが過ごしてきた1年を思えば、少しだけ夢を見ることは許されるのではないだろうか」

私も、そう思います。プレミアリーグで素晴らしいプレイを披露し続けてくれた選手たちが、フットボールの母国に55年ぶりの歓喜をもたらすことができますように。1966年7月30日、当時の西ドイツを相手にジョフ・ハーストがハットトリックを達成したあの試合も、決戦の地はウェンブリーでした。


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“EURO2020、いよいよ開幕!「BBC」の専門家優勝予想は断然フランス、しかしホンネは…!?” への1件のコメント

  1. アイク より:

    シーズンオフも変わらず更新ありがとうございます。
    仰る通りと思います。
    お隣フランスの芝は青いですが、日本代表戦を観た後なので言わせて下さい。ワンビサカもアーノルドも外せてしまうイングランドの贅沢さ!優勝候補じゃないなんて、またまた御謙遜を!

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