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2021.06.19 ユーロ2020

スコットランド大健闘、イングランドは消化不良…世界最古のライバル対決は、ウェンブリーで初の0-0!

初対決は1872年、世界初の国際試合。124回の戦績は、イングランドが48勝、スコットランドは41勝、ドローが25となっています。ウェンブリーのピッチに登場した22人のうち、プレミアリーグでプレイする選手が18人。ユーロ予選8試合で37ゴールを挙げたイングランドが圧倒的に有利といわれています。16ゴールのうち7ゴールをジョン・マッギンが決めているスコットランドは、ティアニーとロバートソンが左から繰り出す絶品クロスを活かせるかどうかが最大のポイントです。

キックオフは、6月18日20時。クロアチアに1-0で勝ったイングランドが連勝なら予選突破決定。チェコに2-0で敗れたスコットランドは、負けるわけにはいきません。サウスゲイト監督の11人は、ピックフォード、リース・ジェームズ、ジョン・ストーンズ、タイロン・ミングス、ルーク・ショー、カルヴァン・フィリップス、デクラン・ライス、メイソン・マウント、スターリング、ハリー・ケイン、ラシュフォード。両サイドのSB以外は、初戦と同じメンバーです。

スコットランドの3バックにはティアニーとマクトミネイが入っており、本職がハンリーだけと一見イレギュラーな布陣ですが、彼らにとっては戦い慣れた形です。ビリー・ギルモア、マクレガー、マッギンで中盤の中央を厚くしており、アウトサイドは鉄板のロバートソン&オドネル。前線のチェ・アダムズとリンドン・ダイクスには、チーム初ゴールの期待がかかっています。

開始4分、ワンツーで右サイドを突破したオドネルの折り返しがフリーのチェ・アダムスに届くと、右足のボレーはジョン・ストーンズがブロック。不利といわれたスコットランドが積極的にアタックしています。10分にスターリングがドリブルで中央に上がり、右サイドに展開すると、カットインしたフォーデンの落としを受けたメイソン・マウントのシュートは、オドネルが左足に当ててコースを逸らしました。このCKをフリーで叩いたジョン・ストーンズのヘッドは、右のポストにヒット。イングランドは最初の決定機をものにできませんでした。

13分、敵陣左でボールを奪取したスターリングがニアに折り返すと、走り込んだメイソン・マウントは右足のボレーをミス。リース・ジェームズのロングフィードで裏に飛び出したフォーデンには、オフサイドを告げるフラッグが示されています。22分、ビリー・ギルモアが左から蹴ったFKのクリアがボックスの外に出ると、胸トラップから右足で狙ったティアニーのミドルは右に逸れていきました。29分に、リース・ジェームズのアーリークロスに飛び込んだのはハリー・ケイン。プレミアリーグ得点王のダイビングヘッドは、コントロールが効かずに左に流れていきました。

30分、スコットランドに決定機が到来します。左サイドをスプリントしたティアニーが切り返しを入れ、右足でファーにクロスを浮かすと、ルーク・ショーの股間を抜いたオドネルのボレーは、ピックフォードが右に飛んで外に弾くビッグセーブ。44分にオドネルからパスをもらったチェ・アダムズのミドルは、タイロン・ミングスが落ち着いてブロックしました。前半のイングランドはオンターゲットゼロ。後半が始まって間もない48分、左のポスト際を狙ったメイソン・マウントの鋭い一撃は、GKマーシャルが外に弾き出しました

55分、左に流れたハリー・ケインがボックスの入り口に速いグラウンダーを通しますが、リース・ジェームズのフィニッシュは惜しくもバーの上。57分に右からカットインしたリンドン・ダイクスのシュートが前にいたチェ・アダムスに渡り、10番が強引に左足でシュートを放つも、ジョン・ストーンズにストップされてしまいました。62分、CKのこぼれ球をリンドン・ダイクスが左足ボレー。決まったかと腰が浮いた瞬間、来ると読んでファーポスト際に走ったリース・ジェームズがヘッドでクリアしてチームを救いました。

63分、フォーデンに代わってグリーリッシュ。74分には、見せ場が少なかったハリー・ケインが下がってラシュフォード。78分にロバートソンのクロスのクリアが右に流れますが、チェ・アダムズのハーフボレーは明らかにミスキックです。90分、敵陣で奪ったイングランドがショートカウンター。右に展開したデクラン・ライスがリース・ジェームズのリターンを受けてゴールに迫るも、混戦からのラストパスがグリーリッシュに通らず、ゴールレスでタイムアップとなりました。

スコットランドは大健闘、イングランドは消化不良。サウスゲートのチームは、直近の18試合で14回めとなるクリーンシートを達成し、クラークのほうは12試合のうち8試合をノーゴールで過ごしています。「BBC」のマン・オブ・ザ・マッチは、的確な判断でイングランドを自由にさせなかったビリー・ギルモア。ティアニーとロバートソンも得意のクロスでイングランドの守備を揺さぶり、リンドン・ダイクスの決定的なシュートはリース・ジェームズの機転がなければ決まっていたでしょう。

ハリー・ケインの動きが鈍く、スターリングが空回りした「ホームチーム」は、戦い方を見直す必要があるのではないでしょうか。プレミアリーグの被ファール数No.1のグリーリッシュは、この日も4つのFKを奪っています。ラストパスの精度が高いジェイドン・サンチョとグリーリッシュを両サイドに配し、フォーデンとメイソン・マウントをインサイドから上がらせる4-3-3がおもしろいのではないかと思います。プレミアリーグのスターたちを預かるサウスゲート監督は、攻撃を活性化することができるでしょうか。最終節のチェコ戦の11人に注目しましょう。


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“スコットランド大健闘、イングランドは消化不良…世界最古のライバル対決は、ウェンブリーで初の0-0!” への1件のコメント

  1. ゆう より:

    こちらの記事読んだだけでも試合の臨場感が伝わってきました。決定機を決め見れなかったシーンが多かったようですが今日の試合を活かして次の試合で予選突破決めてほしいですね!

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