感動した!トッテナムをキャピタルワンカップ決勝に導いた、勝負師エリクセンの2発のゴール!
11月23日のプレミアリーグ12節、ハル・シティ戦の90分には、右足でクロスに放ったサイドネットへの美しい一撃。12月14日、スウォンジー戦の89分は、左サイドからのボールを受けてDFの股間を抜いたクレバーなショット。今季プレミアリーグで8ゴールを挙げ、ハリー・ケインと並んでチームのリーディングスコアラーとなっているエリクセンは、レスター戦とサウサンプトン戦でも勝負を決める一発を放っており、半分の4ゴールが決勝点。試合終了間際に決めた前述の2ゴールは、いずれも苦しんだアウェイ戦でした。今回のシェフィールド・ユナイテッド戦の舞台も、アウェイのプラモール・レーン。初戦をPK一発で競り勝ったトッテナムは、引き分け以上なら決勝進出でしたが、この試合もまた、格下のクラブ相手に予想外の苦しみを味わうことになりました。
ハリー・ケインが絶好調で、前線で再三ドリブル突破を決めていたトッテナムは、守備が脆く、CBフェルトンゲンとSBベン・デイヴィスの間のスペースに穴が開いていました。11分には、GKフォルムのファンブルからシュートをゴールライン上でブロックするピンチもあり、どちらがプレミアリーグ所属かわからない状態。この緊張感からチームを解放したのは、28分の先制点。「エリクセン劇場」第一幕は、体の震えがおさまらなくなるほどの感動的なFKでした。先日のFAカップで、ストークのボージャン・クルキッチが後ろからのヘッドをペナルティエリア外からのボレーで決めたゴールを「今季のベストゴール」と書かせていただきましたが、ゴールやや右から見事なカーブでGKの頭上を抜き、ファーサイドのポストの上部にぶち当てて決めたエリクセンの超絶FKも、間違いなくベストゴール候補です。いや、凄い。涙が出ます。
トータルで2点差としたトッテナムは守備の緩さを改善できず、後半に入っても攻め合いの展開。シェフィールド・ユナイテッドは、74分の選手交代で前線に刺客をしのばせます。77分、右からのアーリークロスにファーサイドからフリーで現れ、インサイドで軽く決めたのはアダムス。その2分後、右からの浮いたクロスをトラップ一発、DFに当てて突き刺したのは、これもアダムス。トータル同点に追いついた3部のクラブは、これも交代出場のリードがスルーパスから抜け出してあわや逆転というシュートを放つなど、ウェンブリーへのチケットを獲りにきています。しかし88分、「エリクセン劇場」の第二幕は、ハーフライン過ぎからのハリー・ケインのスルーパスから始まりました。オフサイドラインを見ながら左を抜け出したエリクセンが、左足で逆のサイドネットに転がしたゴールは、シュートというより、「ゴールへのラストパス」でした。
残り時間がなく、敗退のピンチに追い込まれているなかで、何という落ち着きぶりでしょう。イギリスメディア「BBC」によると、エリクセンはチームメイトに「とにかく自分にボールを集めてくれ」といっていたそうです。プレッシャーのかかる場面で、サイドネットを冷静に狙えるハートの強さ。試合後に残したコメントは、天才ならではのものでした。
「ウェンブリーに行けるのは大きいね。僕らはみんな興奮している。どちらかというと、1点目のFKのほうがよかった。あんなところに決まったのには少し驚いた。僕はそんなにFKを練習しているわけじゃないからね」
決勝の相手は、元日のプレミアリーグで5-3と粉砕したチェルシー。トッテナムとしては、ここで勝って6年ぶりのキャピタルワンカップ制覇を達成し、来季のヨーロッパへのチケットをまずは確保。勢いに乗ってマンチェスター・ユナイテッドやアーセナル、セインツを蹴落としてプレミアリーグ4位以内に入り、2枚持っているチケットのうち不要となったヨーロッパリーグをライバルに譲る、としたいところ。決勝戦が最後までもつれる展開となれば、勝負を決めてくれるのは…。
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エリクセン、ヤバいですよね
もとから上手い選手ではあったんですけど
今シーズンで覚醒しつつある感じがします
年齢に不相応と言えるほどの落ち着きぶりが逆に怖いくらい
順調に行けば、あと2、3シーズン後にはスパーズという入れ物には収まらないかもしれませんね
去年移籍してきたばかりですが、こうも活躍してくれると
嬉しい一方、先に見える寂しさも感じてしまう次第です……
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スパーズ推しさん>
チームを引っ張ろうとする意識が高まったのか、運動量も増えてよくなりましたね。リーグカップ決勝、楽しみです。