キャピタルワンカップ速報(1)ジャイアントキリング発生!ホームで沈黙したマン・ユナイテッド
スタメンにはジェームズ・ウィルソン、リンガード、アンドレアス・ペレイラ。ルーニー、マルシアル、マタはベンチで、CBはスモーリングとブリントという久しぶりのコンビ。いいじゃないですか、若手起用、ターンオーバー。キャリック、フェライニ、ロホ、ダルミアンが出ていますが、もっと若い選手にチャンスをあげてほしいぐらいです。と、余裕で観ていたのは最初の45分まで。マンチェスター・ユナイテッドは、プレミアリーグ開幕当初にタイムスリップしたかと思うような、退屈なサッカーに終始します。
攻撃面の問題は、選手間の距離が遠くてサイドを崩す動きが少ないことと、ラストパスの精度。守備の問題は、中盤が相手の2列め以降をチェックしきれておらず、こぼれ球がピンチにつながりやすいことでしょうか。ファン・ハール監督は、ジェームズ・ウィルソンをハーフタイムで下げてルーニーを投入しますが、状況は変わりません。
GKロメロはいいセービングもあったものの、チームを落ち着かせてくれる存在ではなく、不安定さを助長するプレイが目立ちました。65分に、バックパスを受けたプロのGKが、トラップミスどころかまったく触れず後逸したのを見たときはびっくりしました。ボールがポストの脇に逸れていってくれたのは、幸運でしかありません。この後も、GKと1対1に持ち込まれるピンチがあり、後半終了間際にはダウニングに決定的なシュートを喰らってロメロがビッグセーブで逃げており、どちらがプレミアリーグのクラブなのかわかりません。マン・ユナイテッドでいいプレイを見せていたのは、積極的にシュートを狙っていたジェシー・リンガードと、豊富な運動量で最前線にまで顔を出していたフェライニぐらい。デパイはこれといったいいプレイがないまま、71分にマルシアルにチェンジされています。フルタイムは0-0。チャンスが多いのは、間違いなくミドルスブラです。
延長前半、フェライニが左にはたいたボールをアンドレアス・ペレイラが中に入れ、詰めたフェライニがヘッドで狙ったシーンは、シュートが右に流れてしまいます。後半に入ると、ホームチームは最後の猛攻。アンドレアス・ペレイラが左から持ち込んだ素晴らしいシュート、左からのクロスをダルミアンが中に落としてマルシアルが狙ったヘッド、最後の最後に右クロスをフェライニが頭で合わせたシーンは、いずれも枠を押さえられません。マルシアルが入ってからは中盤の底に下がったルーニーはゴールを狙う姿勢に欠け、若手の世話役でしかなく、最初のキッカーだったPK戦でも外してしまいました。キャリックが打ち上げ、アシュリー・ヤングが委縮したかのようなキックに終わったマン・ユナイテッドは、ホームでボロにジャイアントキリングを許すという新聞の大見出しを提供し、キャピタルワンカップから去りました。
おお、クロップ監督は、リヴァプールに来て初勝利ですね。サウサンプトンは、シャーウッド監督が解任になったばかりのアストン・ヴィラに2-1で快勝です。右からワンツーで上がって、見事な左足シュートを右隅に決めた吉田麻也の先制点は、ファン・マタかと思いました。縦パスを受けたタディッチがクロスを入れ、グラツィアーノ・ペッレが文句なしのボレーを叩き込んだ2点めは、これぞセインツというようなきれいな攻撃でした。マンチェスター・シティは、期待の若手コンビ、イヘアナチョとパトリック・ロバーツが活躍して5-1圧勝。こうして並べると、マンチェスター・ユナイテッドはこの2日間で唯一のホーム敗戦。しかも相手がチャンピオンシップのチームだったとなると、カッコ悪さ2倍です。ここは「よし!これでプレミアリーグとチャンピオンズリーグに集中できるな…」と虚勢を張って、涙を飲み込みましょう。この稿、長くなりました。キャピタルワンカップ速報、リヴァプールとマンチェスター・シティのレポートは「キャピタルワンカップ速報(2)絶品フィルミーノのクロップ監督初勝利!準々決勝はセインツと激突」で続けさせていただきます。
【キャピタルワンカップ4回戦日程・結果】
■10月27日
エヴァートン 1-1(PK4-3) ノリッジ
ハル・シティ 1-1(PK5-4) レスター
シェフィールド・ウェンズデイ 3-0 アーセナル
ストーク 1-1(PK5-4) チェルシー
■10月28日
リヴァプール 1-0 ボーンマス
マンチェスター・シティ 5-1 クリスタル・パレス
マンチェスター・ユナイテッド 0-0(PK1-3) ミドルスブラ
サウサンプトン 2-1 アストン・ヴィラ
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更新お疲れ様です。
先日のダービーに引き続き、またいちゃもん失礼します笑
ブリントのバックパスを受けたロメロのミスであわや失点という場面ですが、よく見るとロメロはボールにすこーーーーーーしだけ触っているように見え、トラップミスであるように思います。ブリントのパスの軌道だと、ポストに当たらずにゴールに入っていたように思えるのです。
お時間が許すのでしたら、ご確認お願い致します。
ご指摘ありがとうございます。いやー、これは、いずれにしてもロメロさん、そりゃないでしょう、というプレイですね。見ていたDFは凍ったのではないかと思います。
aさん>
すみません、念のため補足です。触ったとしても触らなかったとしても、トラップしようとしてできなかった「トラップミス」であることは同じなのですが、文意としては、「普通のトラップミスではない、ひどい後逸」ということを伝えたかったのです。
な、なるほど。自分、サッカー経験はほぼゼロで、見る専門なので勉強になりました。
aさん>
いいえ。ご指摘いただけるのはありがたおことだと思ってます。私は、好奇心ゆえ、ときどきTVとPCで2試合同時に見たり、ハ―フタイムは文章書くのが精一杯でハイライトをスルーしていたりするので、リアルタイムの観戦レポートでは微妙なところが危ないときもあります。いつも細かく見ていらして、感心してます。これからもよろしくお願いいたします。