スーパーベジェリン!FAカップ3連覇をめざすアーセナルは、3発快勝で順調スタート!
司令塔のエジル、運動量のラムジー、後ろを締めるフラミニを欠いたディフェンディングチャンピオンは、いつもと比べると正攻法のサイド攻撃が多かったものの、チェンバレン、ジルーとつないで走り込んできたギブスに打たせたシーンは見事。可能性を感じるのは、ウォルコットとベジェリンの縦への突破と、崩しのアイデアが豊富なジョエル・キャンベルです。しかし先制したのは、プレミアリーグ19位と不振にあえぐサンダーランドのほうでした。17分、縦パスを拾ったギブスがコシールニーに戻したパスが厳しく、これを奪ったイェレマイン・レンスが強烈なシュートをゴール正面に叩き込みます。
サンダーランドがリードしておもしろくなったゲームは、10分もせずにイーブンに戻ります。25分、中を進んだイオビが左を走るウォルコットにつなぐと、左足のクロスにジョエル・キャンベルがフリー。GKとDFの位置を見据えて右のサイドネットに打ち込んだ左足ボレーは完璧でした。これで勢いがついたプレミアリーグ首位クラブは、ウォルコットやチェンバレンが次々とミドルを放ち、サンダーランドを圧倒。問題は、どこにラストパスを通すかです。39分、サンダーランドのカウンターは、右サイドを上がったワトモアが逆サイドからダニー・グレアムが走り込んだことに気づいていれば、ノーマークの19番に決めさせていたでしょう。前半終了直前、左からのクロスから始まった混戦は、チェンバレンがドリブルにこだわらず、周囲を使えば勝ち越せていたかもしれません。前半は1-1ながら、攻撃に迫力を欠くサンダーランドが事件を起こす予感はありません。
48分、ジョエル・キャンベルのFKはGKピックフォードがパンチ。セカンドハーフは圧倒的なアーセナルの攻勢です。ジョエル・キャンベルが右から縦に抜けてゴール前に流したシーンは味方の走り込みがなく、56分にはひとりかわして右足で巻いたチェンバレンの一撃がポストを叩きます。このリバウンドをウォルコットがきちんと枠に収めていれば、無人のゴールに転がったボールにサポーターが歓喜していたでしょう。58分、サンダーランドが逆襲です。右からイェドリンが上げた素晴らしいクロスに、スティーブン・フレッチャーのヘッドはぴったりでしたが、チェフを破ったボールはバーを直撃。直後にウォルコットとのワンツーから抜け出したジョエル・キャンベルは、GKにコースを狭められてシュートをブロックされてしまいます。
66分、イオビとチャンバースが下がり、ラムジーとアルテタがピッチへ。70分、ギブスのクロスにノーマークだったウォルコットは、ボレーをGKの正面に打ってはいけません。お手本は、入ったばかりのラムジーが2分後に見せてくれました。ベジェリンが右サイドを完全に崩したシーンは、ワンツーの相棒ジョエル・キャンベルのパスが完璧。ニアに入ったラムジーが軽いタッチでグラウンダーのコースを変え、ガナーズがようやく勝ち越しました。とどめはその3分後、またもベジェリン。チェンバレンがアウトにかけたパスを右サイドで受けた24番は、DF3人の間を抜けてファーのジルーに届くスーパーパス!これは凄いプレイでした。エースは左足に当てるだけです。3-1、勝負あり。プレミアリーグNo.1クラスの右SBとのレギュラー争いでは、ドビュッシーに出番がないのも仕方ありません。
イオビに加えて、最後にジェフ・レーヌ・アデレードが期待できるのを確認したのも、よかったのではないでしょうか。終了間際、サンダーランドの直接FKが壁に当たってコースが代わったのを、事もなげにキャッチしたチェフの冷静さも見逃せません。ダニー・グレアムとの1対1をしっかりブロックした守護神は、今日も文句なし。GKがシュートやハイクロスに対する判断を間違えていれば、リヴァプール同様、余計なゲームを1試合増やすところでした。主力を数人休ませ、ジョエル・キャンベルとベジェリンの活躍で3発決めて勝ったアーセナルは、3連覇に向けて順調なスタートです。(エクトル・ベジェリン 写真著作者/Chensiyuan)
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後半のベジェリンのプレイ、スーパーでした!あの快速にクロスやパスの精度、とても二十歳には思えません!怖いのは怪我だけですね。
今日は他にもチェンボ、チェンバースの新鮮ボランチ、イオビの将来性豊かなトップ下、最後に逸材アデレードと、まだまだ課題は有るもののヤンガナの躍動が見れて最高でした!これだからカップ戦は楽しいです。
レッズ戦からの3連戦は温存エジル、ナチョ、メルティーに期待します。
イオビは今後出番を増やしそうな出来でした。長い手足をしなやかに動かす姿はディアビを彷彿とさせました。
やや持ち過ぎな場面もありましたが、チェンバレンも良かったと思います。サイドでは閉塞感に満ちたパフォーマンスを見せていただけに、セントラルで活き活きする姿は嬉しかったです。サイドでは引き出しが少なくDFを剥がせないものの、セントラルではスペースがあるせいか、走力が際立っていました。
ようやくローテして結果が出たので、ビエリクら逸材をどんどん起用していってもらいたいですね。
ヤンガナ大好きさん>
今日のプレイを見ると、プレミアリーグでナンバーワンの右SBは、カイル・ウォーカーでもナサニエル・クラインでもシェイマス・コールマンでもないなと思います。見事でした。
新参さん>
チェンバレンは中をやりたいんですよね。冷静かつ視野の広いプレイで、よかったと思います。ビエリク、期待しているんですが、まだまだ先ですかね。