2024.03.18 FAカップ・リーグカップ2023-24FAカップ・リーグカップ
延長後半、残り8分から逆転!ベスト4進出を決めたマン・ユナイテッドの次戦はコヴェントリー!
ハーヴェイ・エリオットのミドルシュートが決まったのは、延長前半の終了間際の105分。ブラッドリーのパスをボックス右手前で受けた20歳のアタッカ―が左足を振り抜くと、エリクセンの足に当たってコースが変わったボールがオナナの指先をすり抜け、左のサイドネットに収まりました。オールド・トラフォードのFAカップ準々決勝は、2-3でリヴァプールがリード。残り時間は15分です。
プレミアリーグで優勝を争うチームを相手に、よくやった…。正直にいいます。ベンチに駆け寄ってクロップ監督と喜びを分かち合う19番を見ながら、負けたと思いました。ホイルンドとワン=ビサカが復帰し、メイソン・マウントがベンチに戻ってきた一戦。マンチェスター・ユナイテッドは、立ち上がりから厳しいプレスをかけ、アグレッシブに攻めていました。
右サイドのガルナチョのグラウンダーが、ファーのラシュフォードに通ったのは4分。右足のシュートは、ケレハーが左に反応してセーブしました。ダルウィン・ヌニェスのクロスを、左にまわっていたサラーがボレーで叩いたのは8分。決定的なシュートが右ポストすれすれを抜けた1分後、チャンスを活かしたのはホームチームでした。
遠藤航のファールからのリスタート。左サイドでキープしたラシュフォードが斜めのパスをボックスに転がすと、フリーだったガルナチョが角度のないところから放った一撃は、ケレハーが左手で弾きました。浮き上がったボールをプッシュしたのはマクトミネイ。先に決めてテンションが上がった赤いシャツは、ゴール前にバスを停めた12月のアンフィールドとは別のチームです。
ブルーノのFKをヴァランが頭で合わせたのは31分。ブルーノが放った右足のコントロールショットをケレハーがキャッチしたのは35分。直後、メイヌーが巧みなドリブルで左サイドを崩し、ラシュフォードの絶妙な折り返しが中央に転がったチャンスは、フリーだったマクトミネイがGKの正面に打ってしまいました。
早々に追加点をゲットして、押し切るんじゃないか…。甘い期待は、サラーのラストパスを左隅に流し込んだ遠藤航にかき消されました。VARが指摘したサラーのオフサイドは、肩だけ出ていたきわどいジャッジです。結局やられるんじゃないかという不安が現実になったのは、44分。きっかけは、ドリブルで2人をかわしたクアンサーです。
右から中央に転がったボールは、ダルウィン・ヌニェスの足元へ。戻りながらダイレクトで打つのは難しいと判断したストライカーは、右にいたマック・アリスターに託しました。右足の強烈なシュートがメイヌーに当たって右隅へ。追いついたレッズは、前半のうちに逆転に成功します。右サイドでブルーノから奪ったのは、ジョー・ゴメスでした。
リンデロフのクリアを拾ったルイス・ディアスが、ボックス左のダルウィン・ヌニェスに預けると、詰めてきたリンデロフをかわした9番のシュートはオナナがセーブ。しかしこぼれ球がサラーの足元に入ってしまい、枠に収めればOKだった右足のフィニッシュが決まりました。1-2とされたマンチェスター・ユナイテッドは、後半に入ると枠に打てなくなってしまいます。
遠藤航の縦パスを受けたマック・アリスターが右にさばき、ダルウィン・ヌニェスがヴァランをかわしてニアを狙った63分の決定機に3点めが入っていたら、プレミアリーグ6位のクラブはギブアップしていたでしょう。ここはオナナのビッグセーブで、1点差をキープ。テン・ハフ監督は、71分にホイルンドとワン=ビサカを下げ、アントニーとマグワイアを投入しました。
この交代策は、何としても勝つためではなく、負傷明けの選手に無理をさせない処置のように見えました。80分にメイヌーが下がってエリクセン、85分にヴァランに代わってアマド・ディアロ。残り時間が5分を切っても、後半のオンターゲットはゼロ。中盤の攻防からアントニーが左に展開した87分のチャンスも、ゴールに迫れるとは思えませんでした。
カットインしたガルナチョのシュートは、エリオットがブロック。中にこぼれたボールを足元に収めたアントニーには、遠藤航とクアンサーが着いています。左足で打とうとしたら、21歳のCBに止められるはずです。右からターンしたブラジル代表に対して、遠藤航が足を出さなかったのは、股間を抜かれると思ったからでしょう。
レフティが放った右足のシュートにケレハーは触れず、右のサイドネットに決まって2-2。勢いに乗ったマンチェスター・ユナイテッドは、後半終了間際に猛攻を仕掛けました。エリクセンの浮き球でラシュフォードがケレハーと1対1になったのは、93分45秒。追加タイムが終わるまで10数秒の絶好のチャンスで、10番は右に外してしまいました。
ラッキーパンチでいいから、何とか先に決められないかと息を詰めて見ていた延長の前半。エリオットに勝ち越しゴールを喰らってしまいました。強いリヴァプールを見すぎたからか、2度も追いつかれる彼らを想像することはできませんでした。延長後半の頭から、リンデロフに代わってメイソン・マウント。アントニーが左SBに入るスクランブルは、失点覚悟の布陣です。
112分、左サイドのダルウィン・ヌニェスが致命的なミスパス。中央でカットしたマクトミネイがシンプルに前に送ると、チャンスを逃し続けてきたラシュフォードが右隅に決めました。諦めていた3-3、残り時間は8分。116分にエリクセンのロングフィードが左のラシュフォードに届き、絶妙なラストパスに走り込んだマクトミネイは、スライディングシュートを左に外しました。
リヴァプールの最後のCKは、119分52秒。クリアされたボールに反応したエリオットがサイドチェンジのボールを蹴る瞬間、アマド・ディアロにチャージされ、2対1のカウンターが発動しました。中央から上がったガルナチョが、左を並走するアマド・ディアロにラストパス。縦に持った21歳のアタッカーが冷静に右隅に決めました。
4-3となったとき、思わず叫んだ言葉は「脱ぐなー!」。イエローを1枚もらっていた殊勲のアタッカーは、ゴールセレブレーションからトンネルに直行となりました。今季のベストパフォーマンスを披露したマンチェスター・ユナイテッドが、ラストイヤーを宣言した指揮官の4冠チャレンジをストップ。シュート53本、オンターゲット22本の激戦は、忘れえぬ一戦となりそうです。
3ゴールに絡んだガルナチョ、1ゴール1アシストのマクトミネイ、唯一のコースを射抜いたアントニー、ようやく決めたラシュフォード、ラストチャンスで完璧なプレイを見せたアマド・ディアロ…。最後まで攻める姿勢を失わなかった選手たちを称えたい一戦。残り8分までリードしていたリヴァプールは、自らのミスによって勝利を手離してしまいました。
セミファイナルは、アウェイながらコヴェントリー。チャンピオンシップで8位のチームとの対戦は、レッズを倒したごほうびか、ハイテンションのチームを絶望の淵に突き落とす毒リンゴか。もう一方のドローは、エティハドでマン・シティVSチェルシー。ウェンブリーのファイナルは、2年連続でマンチェスターダービーとなるのではないでしょうか。
プレミアリーグでは0-3、3-1でダブルを喰らいましたが、昨夜のような戦い方を貫いてリベンジを果たしていただければ…いや、すみません。コヴェントリーVSチェルシーとなるかもしれないファイナルの話は、次のラウンドを見てからにしましょう。最後に…レッズの指揮官として戦うFAカップを終えたクロップ監督にも、拍手を捧げたいと思います。
プレミアリーグで優勝を争うチームを相手に、よくやった…。正直にいいます。ベンチに駆け寄ってクロップ監督と喜びを分かち合う19番を見ながら、負けたと思いました。ホイルンドとワン=ビサカが復帰し、メイソン・マウントがベンチに戻ってきた一戦。マンチェスター・ユナイテッドは、立ち上がりから厳しいプレスをかけ、アグレッシブに攻めていました。
右サイドのガルナチョのグラウンダーが、ファーのラシュフォードに通ったのは4分。右足のシュートは、ケレハーが左に反応してセーブしました。ダルウィン・ヌニェスのクロスを、左にまわっていたサラーがボレーで叩いたのは8分。決定的なシュートが右ポストすれすれを抜けた1分後、チャンスを活かしたのはホームチームでした。
遠藤航のファールからのリスタート。左サイドでキープしたラシュフォードが斜めのパスをボックスに転がすと、フリーだったガルナチョが角度のないところから放った一撃は、ケレハーが左手で弾きました。浮き上がったボールをプッシュしたのはマクトミネイ。先に決めてテンションが上がった赤いシャツは、ゴール前にバスを停めた12月のアンフィールドとは別のチームです。
ブルーノのFKをヴァランが頭で合わせたのは31分。ブルーノが放った右足のコントロールショットをケレハーがキャッチしたのは35分。直後、メイヌーが巧みなドリブルで左サイドを崩し、ラシュフォードの絶妙な折り返しが中央に転がったチャンスは、フリーだったマクトミネイがGKの正面に打ってしまいました。
早々に追加点をゲットして、押し切るんじゃないか…。甘い期待は、サラーのラストパスを左隅に流し込んだ遠藤航にかき消されました。VARが指摘したサラーのオフサイドは、肩だけ出ていたきわどいジャッジです。結局やられるんじゃないかという不安が現実になったのは、44分。きっかけは、ドリブルで2人をかわしたクアンサーです。
右から中央に転がったボールは、ダルウィン・ヌニェスの足元へ。戻りながらダイレクトで打つのは難しいと判断したストライカーは、右にいたマック・アリスターに託しました。右足の強烈なシュートがメイヌーに当たって右隅へ。追いついたレッズは、前半のうちに逆転に成功します。右サイドでブルーノから奪ったのは、ジョー・ゴメスでした。
リンデロフのクリアを拾ったルイス・ディアスが、ボックス左のダルウィン・ヌニェスに預けると、詰めてきたリンデロフをかわした9番のシュートはオナナがセーブ。しかしこぼれ球がサラーの足元に入ってしまい、枠に収めればOKだった右足のフィニッシュが決まりました。1-2とされたマンチェスター・ユナイテッドは、後半に入ると枠に打てなくなってしまいます。
遠藤航の縦パスを受けたマック・アリスターが右にさばき、ダルウィン・ヌニェスがヴァランをかわしてニアを狙った63分の決定機に3点めが入っていたら、プレミアリーグ6位のクラブはギブアップしていたでしょう。ここはオナナのビッグセーブで、1点差をキープ。テン・ハフ監督は、71分にホイルンドとワン=ビサカを下げ、アントニーとマグワイアを投入しました。
この交代策は、何としても勝つためではなく、負傷明けの選手に無理をさせない処置のように見えました。80分にメイヌーが下がってエリクセン、85分にヴァランに代わってアマド・ディアロ。残り時間が5分を切っても、後半のオンターゲットはゼロ。中盤の攻防からアントニーが左に展開した87分のチャンスも、ゴールに迫れるとは思えませんでした。
カットインしたガルナチョのシュートは、エリオットがブロック。中にこぼれたボールを足元に収めたアントニーには、遠藤航とクアンサーが着いています。左足で打とうとしたら、21歳のCBに止められるはずです。右からターンしたブラジル代表に対して、遠藤航が足を出さなかったのは、股間を抜かれると思ったからでしょう。
レフティが放った右足のシュートにケレハーは触れず、右のサイドネットに決まって2-2。勢いに乗ったマンチェスター・ユナイテッドは、後半終了間際に猛攻を仕掛けました。エリクセンの浮き球でラシュフォードがケレハーと1対1になったのは、93分45秒。追加タイムが終わるまで10数秒の絶好のチャンスで、10番は右に外してしまいました。
ラッキーパンチでいいから、何とか先に決められないかと息を詰めて見ていた延長の前半。エリオットに勝ち越しゴールを喰らってしまいました。強いリヴァプールを見すぎたからか、2度も追いつかれる彼らを想像することはできませんでした。延長後半の頭から、リンデロフに代わってメイソン・マウント。アントニーが左SBに入るスクランブルは、失点覚悟の布陣です。
112分、左サイドのダルウィン・ヌニェスが致命的なミスパス。中央でカットしたマクトミネイがシンプルに前に送ると、チャンスを逃し続けてきたラシュフォードが右隅に決めました。諦めていた3-3、残り時間は8分。116分にエリクセンのロングフィードが左のラシュフォードに届き、絶妙なラストパスに走り込んだマクトミネイは、スライディングシュートを左に外しました。
リヴァプールの最後のCKは、119分52秒。クリアされたボールに反応したエリオットがサイドチェンジのボールを蹴る瞬間、アマド・ディアロにチャージされ、2対1のカウンターが発動しました。中央から上がったガルナチョが、左を並走するアマド・ディアロにラストパス。縦に持った21歳のアタッカーが冷静に右隅に決めました。
4-3となったとき、思わず叫んだ言葉は「脱ぐなー!」。イエローを1枚もらっていた殊勲のアタッカーは、ゴールセレブレーションからトンネルに直行となりました。今季のベストパフォーマンスを披露したマンチェスター・ユナイテッドが、ラストイヤーを宣言した指揮官の4冠チャレンジをストップ。シュート53本、オンターゲット22本の激戦は、忘れえぬ一戦となりそうです。
3ゴールに絡んだガルナチョ、1ゴール1アシストのマクトミネイ、唯一のコースを射抜いたアントニー、ようやく決めたラシュフォード、ラストチャンスで完璧なプレイを見せたアマド・ディアロ…。最後まで攻める姿勢を失わなかった選手たちを称えたい一戦。残り8分までリードしていたリヴァプールは、自らのミスによって勝利を手離してしまいました。
セミファイナルは、アウェイながらコヴェントリー。チャンピオンシップで8位のチームとの対戦は、レッズを倒したごほうびか、ハイテンションのチームを絶望の淵に突き落とす毒リンゴか。もう一方のドローは、エティハドでマン・シティVSチェルシー。ウェンブリーのファイナルは、2年連続でマンチェスターダービーとなるのではないでしょうか。
プレミアリーグでは0-3、3-1でダブルを喰らいましたが、昨夜のような戦い方を貫いてリベンジを果たしていただければ…いや、すみません。コヴェントリーVSチェルシーとなるかもしれないファイナルの話は、次のラウンドを見てからにしましょう。最後に…レッズの指揮官として戦うFAカップを終えたクロップ監督にも、拍手を捧げたいと思います。
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