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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

まさかプリマス、驚愕のジャイアントキリングが勃発!ビッグ6が続々敗退のFAカップ4回戦レポート!

2024‐25シーズンのFAカップは、4回戦までにビッグ6が4つ消えるという波乱の展開になっています。3回戦でマンチェスター・ユナイテッドを引いてしまったアーセナルは、60分以上を11人対10人で戦いながら攻めきれず、PK戦でカイ・ハヴェルツが止められて敗退。週末の4回戦では、チェルシー、リヴァプール、トッテナムが続々と去っていきました

ブライトンの本拠地アメックスで、土曜日のナイトゲームに臨んだチェルシーは2‐1でアウト。太腿に違和感が生じたニコラス・ジャクソンの代役として先発したエンクンクは、シュートを打てずに終わっています。61分の三笘薫の決勝ゴールは、直前のランプティのハンドを取るべきでしたが、ペドロ・ネトとサンチョが空回りのチームにゴールの気配はありませんでした。

唯一のゴールはGKフェルブルッヘンのセーブミスで、オンターゲットが4分のコール・パルマーのミドルのみでは、敗戦を受け入れるしかありません。74分に投入されたノニ・マドゥエケはゲームに入れず、タイリック・ジョージは苦しい態勢での勝負が目立ちました。配球も魅力のエンクンクが前線に入る際は、ウインガーのカットインを意識的に増やしたほうがよさそうです。

そして日曜日には、このラウンドで最大のジャイアントキリングが勃発しました。2023‐24シーズンにチャンピオンシップに昇格したプリマス・アーガイルは現在、リーグで最下位。プレミアリーグで首位のリヴァプールが敗れるという結末は、想像できませんでした。52分のソリノラのロングスローは、チャンスにもならないと思われたのですが…。

ボックス左で競り勝ったのは、ナイオニ。2024年2月のセインツ戦で、リヴァプール史上最年少デビューを果たした17歳の逸材です。頭で逸らしたボールが中央のギャビに渡り、ゴールに背を向けていた18番は、胸トラップから右足で真上に浮かしました。オーバーヘッドを狙ってくるのは明らかだったのに、着いていたエリオットはなぜ、両手を挙げてしまったのか

ボールは跳ね上がり、すかさずホイッスル。ハービーのPKは、左と読んだケレハーの逆に決まりました。フェデリコ・キエーザ、ジョッタ、ルイス・ディアスのフロントスリーは、58分にダルウィン・ヌニェスが加わり、分厚くなっています。ジョッタとエリオットが下がりめの布陣は4‐1‐2‐3で、マイボールになると3‐2‐5という攻撃的な並びに変化します。

アンカーで先発した遠藤航は、11分のジョー・ゴメスのリタイアでCBに下がっていたのですが、61分のFKから決められていたら、敗因のひとつにカウントされていたかもしれません。左からのロングフィードが逆サイドのカティッチに届くと、頭で折り返したボールをツィミカスとともに空振り。背後で受けたハーディーのシュートは、右ポストを叩いて外に逸れていきました。

70%を超えるポゼッションを得ていたリヴァプールは、後半の45分はオンターゲットゼロ。9分の追加タイムの猛攻は見応えがあったのですが…。93分のジョッタのボレーと、99分のFKからマコーネルの折り返しを叩いたダルウィン・ヌニェスのヘッドは、GKハザードが信じられないビッグセーブ連発。最後のCKは、ケレハーのヘッドがGKの正面でした。

敗因を挙げるなら、「メンバーを落としすぎた」「アクセルを踏むのが遅すぎた」でしょうか。結果論ですが、マック・アリスター、フラーフェンベルフ、ショボスライを全員、完全休養としたのはやりすぎだったということでしょう。両チーム最多のパス98本、ファイナルサードへ12本、ロングフィード3本を供給した遠藤航の奮闘は、実を結びませんでした。

まさかのアップセットの後、アストン・ヴィラに敗れたのはトッテナム。開始1分のヴィラのゴールは、上がっていたペドロ・ポロの裏を突いたきれいな速攻でした。モーガン・ロジャースのパスから、ボックス左でフリーになったジェイコブ・ラムジーは、迷わず左足を振り抜きました。守備範囲に飛んできたボールを後ろに逸らしたキンスキーも、失点の理由のひとつです。

早く追いつきたいスパーズの決定機は24分。クルゼフスキの縦のスルーパスで、右サイドをスプリントしたマイキー・ムーアがアーリークロスを入れると、フリーだったソン・フンミンがダイレクトでシュート。決まりかと思った瞬間、コースを読んだ守護神エミ・マルティネスが右手で弾くビッグセーブでリードを守りました。

29分のレイン・ベイリーの一撃をキンスキーが右に弾くと、こぼれ球に先着したジェイコブ・ラムジーのシュートは左ポストにヒット。前半を1‐0で終えたエメリのチームは、64分に追加点をゲットします。ティーレマンスの縦パスを受けたドニエル・マレンがレオン・ベイリーに預け、ボックス右にまわり込んでリターンをもらうと、グラウンダーは中央に抜けていきました。

必死にクリアしようとしたペドロ・ポロは、左足に当てただけで転倒。詰めたモーガン・ロジャースが思い切りネットに突き刺しました。スパーズが1点を返したのは91分。クルゼフスキが左足でゴールに向かうクロスを入れると、ファーから入ってきたマティス・テルが右足アウトのボレーを右隅に収めました。1週間前に加わった19歳のアタッカーは、移籍後初ゴールです。

ロンドンとマージーサイドの3クラブは、すべて1点差で及ばず。5回戦に進出したマンチェスター勢は、いずれも1‐2の逆転勝利でした。マンチェスター・ユナイテッドはレスターに全力勝負で大苦戦。リーグ1(3部相当)のレイトン・オリエントに追いつかれそうになったマンチェスター・シティは、メンバーを落としたからという説明は通らないでしょう。

勝ち抜いたプレミアリーグ勢を見ると、ボーンマス、フラム、ヴィラ、ニューカッスル、ブライトンとリーグのTOP10が名を連ねています。今夜、エクセターと戦うノッティンガム・フォレストも含め、積極的に強化を進めてきたクラブがファイナルに進出するかもしれません。秘かに期待しているのは、ボーンマスVSブライトンの初優勝対決。実現したら、激アツです。


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