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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

3試合連続の大苦戦!オウンゴールで先制&終了間際に失点のアーセナルは、PK戦で準決勝進出!

キックオフから3分、右サイドで奪ったノニ・マドゥエケがジェズスに預け、中に絞っていたマルティネッリにボールが渡ると、最前線に走り込んだウインガーに素晴らしいパスが届きました。脇にいたジェズスに出さず、自ら打ったシュートはGKの正面。カラバオカップ準々決勝、クリスタル・パレスとのホームゲームに臨んだアーセナルは、3トップを全員入れ替えています。

中盤はミケル・メリノ、ノアゴーア、エゼ、最終ラインはティンバー、サリバ、カラフィオーリ、ルイス=スケリー。GKのケパは、4回戦のブライトン戦以来の出場です。7分のタイリーク・ミッチェルのミドルは、クロスバーの上。前線にマテタ、ピノ、エンケティアを配したクリスタル・パレスは、GKベニテスと右のWBのカンヴォ以外はベストといえる布陣です。

14分、左からのCKはエゼ。ニアにいたノアゴーアのバックヘッドはジェズスに届かず、クリアを叩いたマルティネッリのシュートは右足のアウトにかかってしまいました。アウェイチームの守備陣形は4-5-1。デクラン・ライス、ズビメンディ、ウーデゴーアが揃うと頻繁にポジションを変えますが、ノアゴーアは中盤の底でボールを散らし続けています。

右サイドでスローインをカットしたミケル・メリノから、エゼ、ジェズス、マルティネッリとダイレクトでつながったのは22分。11番がボックス右に浮かすと、ノニ・マドゥエケはベニテスと1対1です。右足でプッシュしたボールをGKが弾き、9番と競ったカンヴォがクリア。25分にマルティネッリのクロスを頭で合わせたジェズスは、左に反応したGKのビッグセーブに阻まれました。

28分のCKのこぼれ球に先着したのは、カラフィオーリ。ノーステップのシュートは、右のポストの外を抜けていきました。イーグルスは少人数のカウンターに持ち込めず、狙いなきクロスはことごとくクリアされています。打てるエリアでボールをもらえているジェズスと、プレミアリーグでシュートチャンスを得られないギョケレスの違いは、ポジショニングでしょうか。

40分のルイス=スケリーのクロスは、ファーでフリーのノニ・マドゥエケへ。右足のワントラップボレーはコースが甘く、ベニテスが冷静にセーブしました。マルティネッリはカンヴォを制圧しており、42分に縦にかわしてクロスを入れると、ティンバーのヘッドはクロスバー越え。0-0で終わった前半はシュート12対2、オンターゲット4対0と、ホームチームが圧倒しています。

後半最初のシュートは48分、右サイドでルイス=スケリーと競ったデヴェニーが奪取し、後ろにいたナサニエル・クラインが中央に上げると、マテタのヘッドは左に逸れていきました。51分にマーク・グエイにシュートチャンスを創られたのも、ティンバーのサイドでのロストが原因です。敵陣で持てるようになったイーグルスは、プレスの強度を高めています。

57分、サリバの楔のパスをジェズスが右に流し、ノニ・マドゥエケが縦に突破。右足のクロスがファーのエゼに入ると、ワントラップボレーはナサニエル・クラインの腕に当たりました。58分にウォートンが放ったミドルは、ケパの指先を抜けて左のポストの外。マルティネッリに代わってトロサールが入ったのは59分です。

66分にはエゼとノニ・マドゥエケが下がり、サカとウーデゴーア。ここまでのオンターゲット3本は、すべてノニ・マドゥエケです。左にまわっていたウーデゴーアが69分にクロスを入れると、ジェズスのヘッドは左にアウト。70分にピッチに座り込んだクリス・リチャーズの応急処置は5分を要し、7人のメディカル・スタッフに見守られて担架で運ばれていきました。

ハーフラインの手前にいたサカが、ゴールキックを頭でクリアしたのは75分。このボールを拾ったジェズスは、右からのシュートを打ち上げてしまいました。トロサールがカウンターを仕掛けたのは79分。ボックスの手前でパスを受けたミケル・メリノが左に流すと、ジェズスのダイレクトショットはベニテスが上に弾き出しました。

ここからのCKをサカがファーに浮かすと、カラフィオーリがヘッド、ティンバーが右足のシュート、混戦から最後はサリバが触ったように見えました。しかしゴールセレブレーションは、誰が決めたかわからない謎のパフォーマンス。どうやら枠に流し込んだのは、ラクロワのようです。リードしたアルテタ監督は、86分にジェズスを下げてデクラン・ライスを送り出しています。

1-0のまま90分が過ぎ、追加タイムは9分。92分のトロサールのパスで、ボックス左に入ってきたのは何とティンバーです。マーク・グエイと競り合ってつぶし、ベニテスと1対1になるも、強引なシュートは触られてCK。イーグルスがようやくチャンスをつかんだのは95分、左からのFKのキッカーはアダム・ウォートンです。

競り合いに勝ったレルマが頭でゴール前に落とすと、マーク・グエイが右足でプッシュして同点!猛攻を続けていたアーセナルの最後のチャンスは102分、サカのクロスから混戦となり、デクラン・ライスがプッシュしたボールはベニテスが体を張ってストップしました。PK戦の最初のキッカーは、ウーデゴーア。左隅に蹴ったボールに、ベニテスはノーチャンスでした。

マテタはど真ん中、デクラン・ライスは思い切り左に蹴って、デヴェニーも左で2-2。サカは丁寧に右のサイドネットに転がしました。ウィル・ヒューズはケパの読みを外して左隅に収め、3-3。4人めのトロサールは、GKが絶対触れない右上に決めています。ソサが左隅に決めて追いつくと、5人めはミケル・メリノ。ベニテスの動き出しが早く、悠々と逆を取って右に蹴りました。

レルマが決めて5-5となり、カラフィオーリは右に決めてリード。ウォートンが右隅に蹴ると、またしてもケパは逆に飛んでいます。ティンバーの強烈なキックも、ウチェのインサイドも文句なし。同点のきっかけとなったFKを与えたサリバが左隅に収めて8-7とすると、オウンゴールを献上したラクロワのキックをケパが右に飛んでセーブしました。

シュートは25対8、オンターゲットは7対1。PK戦にしてはいけないスタッツです。ウルヴス戦以降の4ゴールは、オウンゴール、オウンゴール、PK、オウンゴール。今日はベニテスが素晴らしかったとはいえ、ホームでオープンプレーからノーゴールって!とツッコミを入れたくなります。とはいえ、アーセナルの得点力に2日連続で触れるのはやめましょう。

まずは「ケパ、ナイスセーブ!」。さらに「ジェズスとノニ・マドゥエケはセミファイナルに期待」でいいでしょう。次の相手はチェルシー。1月中旬のファーストレグまでに、「オープンプレーから決められない症候群」は完治していると信じましょう。それにしても、10日間で「オウンゴールで先制した後、終了間際に失点」が2回とは…!アーセナルは、なぜか公式戦4連勝です。


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