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偏愛的プレミアリーグ見聞録

マンチェスター・ユナイテッドファンですが、アーセナル、チェルシー、トッテナム、リヴァプール、エヴァートンなどなど何でも見てしまう雑食系プレミアリーグファンです。プレミアリーグ観戦記、スタジアム、チーム情報からロンドンやリヴァプールのカルチャーまで、幅広く紹介しています。

リーグ1で最下位のポートヴェイル、驚愕のジャイアントキリング!サンダーランドはなぜ負けたのか?

ストーク・オン・トレントのヴェイルパークは、残り5分となっても1-0。リードしているのは、胸にスポンサーのロゴが入っていない白いシャツのチームです。16800人を収容するスタンドは、空席が目立っていたのですが、爆音のチャントが鳴りやむ気配はありません。両手で顔を押さえているサポーターは、夢を見ているような気分だったのでしょう。

FAカップの1回戦はノンリーグのメルドン・ティップツリーに5-1、2回戦はリーグ2(4部相当)のブリストル・ローヴァーズに1-0、3回戦はリーグ2のフリートウッドに1-0。4回戦でチャンピオンシップのブリストルを1-0で下したポートヴェイルは、ベスト8進出を賭けた5回戦でプレミアリーグのサンダーランドをホームに迎えることになりました。

リーグ1(3部相当)のクラブが躍進した理由のひとつは、これまでの抽選でアウェイを引かなかったことでしょう。世界最古のトーナメントは、ジャイアントキリングが続出する大会ですが、サンダーランドが負けると予想したファンはほとんどいなかったのではないでしょうか。ポートヴェイルはリーグ1の最下位で、32試合で26ゴールは24チームのなかで最少です。

先制ゴールを決めた…いや、唯一のオンターゲットを記録したベン・ウェインは、87分にウォードに後を譲り、晴れやかな表情で戦況を見守っています。追加タイムを示すボードには、「6」という数字が映し出されています。右サイドの3対3の攻防で、奪い返したガブリエルがグレイにつないだのは92分。右足のダイレクトショットは、ゴールの左に切れていきました。

昔のプレミアリーグでは、最終盤の強引な放り込みは常套手段でしたが、前線に確度の低いボールを入れ続けるシーンを久々に見た気がします。アーセナルやチェルシーが嫌がるロングスローも、リーグ1のチームには通用せず。プレミアリーグの前半戦でチェルシーを下し、ヴィラ、アーセナル、リヴァプール、マン・シティと互角に渡り合ったチームは、ノーゴールで敗退となりました。

サンダーランドの最初の決定機は、4分のCK。ガウチのパンチミスで左に浮いたボールを、フリーで叩いたマイエンダのヘッドがポストに阻まれなければ、アウェイチームが圧勝だったかもしれません。ポートヴェイルの28分の先制ゴールはショートコーナーからの混戦で、2つのボレーをブロックされた後、浮いたボールをウェインが頭でプッシュしました。

1-0となってから攻め続けたサンダーランドは、3つのビッグチャンスを活かせず、ひたすらクロスを上げる単調なアタックに終始してしまいました。48分のCKから、GKガウチとSBのゴードンが重なってクリアミスとなったのですが、ディアラが左隅に浮かしたボールはゴールライン上でクリアされ、タルビのボレーはガウチがキャッチしています。

78分に右から上げたル・フェ―のクロスをマイエンダが頭で触ると、外から詰めてポストに当てたアングロはオフサイド。運動量が豊富なジャカとサディキが中盤にいれば、攻撃のバリエーションを増やせたのでしょう。サディキは遠征に不参加で、ジャカが登場したのは83分になってから。ジャイアントキリングが成立するときは、強者のほうに負ける理由があるものです。

驚愕のアップセットを許してしまったサンダーランドのレジス・ル・ブリ監督は、「彼らに感謝したい。ハングリー精神と忍耐力、そして激しいプレイを見せてくれた。われわれは同じレベルに達していなかった。自分たちの力を発揮できなかった」と、潔く負けを認めています。ポートヴェイルがベスト8に進出したのは、1954年以来72年ぶりで2回めです。

ストーク・オン・トレントより90分早く開催されたクレイヴン・コテージでは、フラムがサウサンプトンに足をすくわれています。28分にセインツのGKペレツがゴールキックをSBマニングの背中に当て、ムニョスにボレーを決められたコントのようなシーンは、レフェリーが笛を鳴らしていなかったと主張し、ゴール取り消し。唯一のゴールシーンは、91分のPKでした。

ボックスの右に持ち込んだアザズの足を蹴ったのは、ヨアキム・アンデルセン。ロス・スチュワートのキックがルコントの右手を弾いてネットを揺らすと、ウェストロンドンのサポーターは沈黙し、サウスコーストから来たファンの歓喜の声が聞こえてきました。2つの事件の後、ノリッジと戦ったリーズは、ロングスタッフ、グズムンドソン、ピローのゴールで3‐0の完勝です。

5回戦の最後のゲームは、マンデーナイトのウェストハムVSブレントフォード。この試合が始まる前に、ロンドンスタジアムで準々決勝の組み合わせ抽選が行われます。ポートヴェイルをホームに迎えたい7チームは、どこと当たるのでしょうか。ポーツマス、ウィガン、マンスフィールドと強運のアーセナルは4戦連続のラッキーカードか、地獄のエティハドか…?(マルコ・シウヴァ 写真著作者/Timmy96)


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