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リヴァプールが得意の移籍金ゼロ円獲得!期待のCBマティプはヒットですが、もうひとりいきます⁉

ゼンデン、マキシ・ロドリゲスといったヒットの後、今季プレミアリーグ開幕前にはジェームズ・ミルナー。過去のいくつかの成功でお家芸となりつつあるリヴァプールの「フリートランスファー狙い」は、クロップ監督にとって最初の勝負のシーズンとなる来季に向けて、既に作動し始めています。プレミアリーグ2016-17シーズンの補強第1号となったのは、シャルケ04のCBジョエル・マティプ。195センチの長身で空中戦に強く、味方のセットプレーではゴール前が定位置。トップクラブに合流した2009年から、ブンデスリーガ通算で16ゴールを決めています。

ドイツ生まれのマティプは、代表においては父の国籍であるカメルーンを選択。2014年のワールドカップブラジル大会では、優勝候補の開催国との対戦で26分に同点ゴールを決めており、これはカメルーンにとって大会唯一のゴールでもありました。8歳からシャルケひと筋でここまできた選手が、クラブに移籍金を残さずドイツを離れる決断をしたのは、プレミアリーグでの新しいチャレンジという魅力が愛着を上回ったからでしょう。今季ブンデスリーガでフル出場、ヨーロッパリーグでの活躍も高く評価されており、市場価値は20億を下らないといわれる24歳のCBをゼロ円で獲得できたのは、リヴァプールのファインプレーだと思います。「彼ほどの選手がフリートランスファーになるのは珍しい」と語ったクロップ監督は、マティプに相当期待しているようです。

「マティプはクオリティーの高いCBだ。そうでなければ、シャルケのようなクラブでスタメンに名を連ねながら6年間もプレイできない。彼はこの数年で大きく成長し、経験豊富なCBになった。上背がありながら、柔軟性もスピードもある。ヘディングはパーフェクトで、毎年4~5点は決めることができる選手だ」(ユルゲン・クロップ)

ジョー・ゴメスの負傷が癒え、デヤン・ロブレンがクロップスタイルに慣れたところにマティプが合流すれば、リヴァプールのCBはより安定感を増すのではないかと思われます。功労者シュクルテルには後ろ髪を引かれるものの、来季はよりアグレッシブで前線へのフィードがうまいマティプのほうが重宝されるでしょう。

こういった話があると、多少悪ノリ気味に「リヴァプールはさらにゼロ円選手を獲るのではないか?」と報じるのがマスコミです。地元紙「リヴァプール・エコー」が、ドイツからもうひとり、プレミアリーグの門を叩くのではないかといっています。ボルシアMGの25歳MFホーヴァル・ノルトヴェイト。アーセナルとマンチェスター・シティのサポーターは、「ああ、あの選手か」と思い当たるのではないでしょうか。2007年からの4年間、アーセナルに所属していた選手で、母国ノルウェーでは才能を嘱望されながらもプレミアリーグ出場はないままドイツへ渡った選手です。

今季のチャンピオンズリーグでは、12月にエティハドで行われたマンチェスター・シティ戦に出ており、DFに入ってボニー相手に奮闘したのですが、ラスト10分で3発喰らったチームは4-2で敗れました。彼については、エムレ・ジャン、ヘンダーソン、ミルナー、ルーカス、ジョー・アレンに加えてグルイッチまでいるセントラルのポジションにまだほしいのかという疑問があり、「そろそろ将来について発表できそうと本人がいっただけでは⁉」とツッコミを入れたくなります。果たして二匹めのドジョウとなるのでしょうか。人数が多いポジションにまあまあな選手が加わるノルトヴェイト移籍が決まったと聞いたら、戦力が厚くなったことを喜ぶよりも、今までのやり口を続ける移籍委員会が元気そうなことのほうを心配してしまいます。リヴァプールの経営陣のみなさん、マティプはOKですが、次はGKやサイドアタッカーですよね!?ゼロ円かどうかはさておき。(ジョエル・マティプ 写真著作者/Daniel Kraski)

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“リヴァプールが得意の移籍金ゼロ円獲得!期待のCBマティプはヒットですが、もうひとりいきます⁉” への5件のフィードバック

  1. あああ より:

    今いるCBは誰一人信頼できないのでもう一人CBは補強すべきですね。
    軸となるCBとGKを補強すればリバプールはかなり良くなるのは間違いありません。なぜリバプールがミニョレやボグダンなどの二流三流を使っているのか全くわかりません。
    バロテッリ、ベンテケ、アレン、コロ、イロリ、サコー、エンリケは放出すべきですが、買い手がいるかどうかでしょうね。

  2. nyonsuke より:

    更新お疲れさまです。

    マティプ獲得はとても大きいですね。
    昨季は、ミルナーとイングスをフリーで獲得し、ほんとにお家芸になりつつあります 笑
    ですが、ノルトヴェイトはどうでしょう。
    もしCMFを獲るならばギュンドアンのようなタイプではないでしょうか。
    あと、他の稿でもありましたが、来季躍進するためには、主力を残せるかも重要かと思います。
    特に、コウチーニョが来季も残ってくれるかが、チーム作りに大きく影響すると思います。
    スアレス、スターリングと2年続けてベストプレイヤーを引き抜かれたため、チーム作りを難しくしてしまいました。
    今のチームは、コウチーニョのチームといっても過言ではないと思いますので、コウチーニョが残り、的確な補強ができれば来季は期待できそうです。

  3. K より:

    世界で上位のgreatな選手とはいえませんがまだ若いので今後に期待してます。前線と中盤には世界的スター選手こそ居ませんがgreatな選手が3人いてgoodな選手が飽和状態なのにDF陣はgoodな選手すら片手で数えられるレベルですからgoodな選手をフリーで取れて良かったです。

    マティプは瞬発力が心配ですが、レギュラー候補筆頭でしょうね。ロヴレンは左足が致命的に下手でミスは大概左足から生まれてる中、ゴメスと同様に左足で蹴る映像が殆ど確認出来ないのは怖いですけど、誰と何処で組ませるかクロップ監督の手腕に期待です。選手が多すぎるという監督の発言を聞くと彼の加入で対人に強いだけでDF能力に問題があるサコ、足元が致命的なトゥレ、全般的に物足りないイロリとウィズダムにはサヨナラ告げたいです。

    あと絶対に必要なのはGKですね。平凡なレベルの選手にレッズ選手のGKは任せられません。ウィングはマルコヴィッチのローンバックにオジョ、ケントら若手は沢山いますからこれからはトップ下以外のgreatな選手の獲得とスタリッジ、コウチーニョ、フィルミーノの慰留に集中して欲しいです。

    ギュンドアンやジャカのようなgreat〜excellentな選手はシティが優位との報道を見ると今年のプレミア4枚目のCL権は夏の補強において大事になりそうですね! 今年の成績と補強が強いチームになるかの分岐点に思えます。チケットを値上げ出来る布陣に期待するためにも、プレミアのポイント的にも何よりEL優勝を勝ち取りたいところです!

  4. プレミアリーグ大好き! より:

    移籍金なしならノルトヴェイトはありだと思います。安定感のあるディフェンシブミッドフィールダーはリバプールに一人としていませんし、グルイッチもBox to Boxの選手だと言われてますから、ライバルはヘンダーソンやミルナー、ジャンになるでしょう。怪我がちなアレンは戦力として数えられないですし、アンカー起用が考えられるルーカスやジャンの波の激しさはクロップの頭痛の種になっているでしょう。新たなる希望スチュワートも靭帯損傷です。一方、今夏の人気銘柄のブンデスのゲームメイカー2人組はそれぞれ他強豪が早くも確保しようとしています。高身長で最終ラインを任されるほどの守備に加え、一定のパスセンスもあるとされるノルトヴェイトは取れるなら狙うべきだと思います。

    正直、サイドアタッカーこそリバプールの求める選手が取れるかどうか。ライバルはブラジルコンビに運動量なら最高峰のミルナーやララーナ。行き詰まりが見えるもののポテンシャルはあるアイブやトルコで輝くマルコビッチ、下にはケント、オジョ、ウィルソンが控えています。ここに一人加わるなら、リバプールで最も激しい争いが繰り広げられるでしょう。ブラジルコンビに勝るとも劣らないクオリティが求められますが、そのレベルの選手がとれるかは疑問です。噂の選手である程度若く、実力があるのはルーカス・モウラがヘセ・ロドリゲスでしょうかね?彼らが取れれば御の字でしょうが、実力に見合わない高い移籍金の支払いも考えられますし、コウチーニョらのレベルには達していないと思います…

    長々書きましたが、僕としてはGK、CB、そしてアンカー。最もクラブの求める水準に達していないポジションを補強してほしいです。

  5. makoto より:

    リヴァの記事に投稿されている方々の意見は大体納得できますねー
    特にGKの補強は必須ですね
    個人的は候補としては第1目標テアシュテーゲン 第2目標マインツのロリスカリウス 第3目標ケルンのティモホルン
    かな。みんな若いし今後10年は正GKを任せられる逸材です。
    ベテランではミランのディエゴロペスが安価で手に入るなら一考の余地はありかな
    DFではマティプは最高の補強となりそう!
    サコはまだ若いし潜在能力がすごいので放出は大反対

    あとリヴァの弱点はセントラルMFの展開力不足が大きいですね
    そこでここは必須としてボルシアMGのグラニトジャカこれは本物中の本物ですわ
    旧ユーゴ系のスイス人(シャキリみたいなもん)なので足元の技術は抜群だしなにせフィジカルも優れているしパスセンスもある。
    ただ天才タイプにありがちなムラッ気があるのがたまにきずだけどww
    反対にギュンドガンはいらないかな、彼のスピード不足がプレミアではどうかもあるし
    クロップもドルトムントや教え子から獲れるならギュンドガンやゲッツェよりはテクニックとスピードとパスセンスとシュート力の4拍子そろったムヒタリアンが欲しいんじゃないかな?

    —–
    あああさん>
    ミニョレは入団当初は期待されていたんですけどね…。売るべきをうまく売って、要所に一流を連れてこられるといいですね。

    nyonsukeさん>
    ギュンドアン、同感です。マティプはフンメルスのような選手に成長してくれるといいですね。コウチーニョは死守です。

    Kさん>
    まずはGK、中途半端な選手を連れてこないことですね。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    レッズファンのみなさんからは、アンカーにいい選手を、という声が多いですね。私はエムレ・ジャンは化ける可能性があるとみてまして、さらにヘンダーソンがシーズンを通じて活躍できればいけるのではないかと思います。人数的に心もとないので、ノルトヴェイトはありなのかもしれませんが。

    プレミアリーグ大好き!さん>
    ジャカとムヒタリアンはおもしろいと思いますが、獲得難易度高そうですね。

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