偏愛的プレミアリーグ見聞録

プレミアリーグ3試合とEFLカップを、すべてアウェイで耐え忍んだごほうびがいよいよお目見えです。リヴァプールは、敵地での4戦を2勝1分1敗とまずまずの数字で過ごし、スタンド増設となった聖地アンフィールドで開催する最初のゲームを迎えました。3層構造となり、8500席も増えた54000人収容の新スタジアムでサポーターが歌う「You’ll Never Walk Alone」は、どんな響きになるのでしょうか。初めてのゲームが、昨季プレミアリーグ王者との対戦というのも、粋な計らいです。

8月28日、リヴァプール・レディースの公開練習で初めてサポーターを迎え入れ、今週はトップチームが新しいスタジアムの感触を確かめました。ホーム初戦のメンバーには、「新しいアンフィールドで早くプレイしたい」と語っていたスタリッジや、古株のルーカス・レイヴァなど、スタジアムに思い入れが強そうな選手を要所に配してもいいかもしれません。何しろこけら落としです。彼らのモチベーションは、最近加わった選手たちにも増して高いのではないでしょうか。とはいえ、それぞれのスターティングメンバーをコンサバに読むと、こんな顔ぶれになりそうです。

【リヴァプ―ル　1勝1分1敗　得点5失点6　プレミアリーグ11位】
GKミニョレ、DFナサニエル・クライン、マティブ、デヤン・ロブレン、ミルナー、MFヘンダーソン、ワイナルドゥム、ララナ、FWサディオ・マネ、フィルミーノ、コウチーニョ
【レスター　　　1勝1分1敗　得点3失点3　プレミアリーグ9位】
GKシュマイケル、DFシンプソン、ウェズ・モーガン、フート、フクス、MFマフレズ、ドリンクウォーター、アマーティ、オルブライトン、FW岡崎、ジェイミー・ヴァーディ

「クラブレコードの移籍金で加入したイスラム・スリマニは準備OK」と語っていたラニエリ監督も、アウェイ感が最も強いアンフィールドで、キックオフから新戦力を起用する冒険はしないはずです。ワールドカップ最終予選のタイ戦で使われなかった岡崎慎司を走らせてレッズの攻勢に釘を刺し、日本代表のエースが疲れた後半に期待のストライカー投入でしょう。迎え撃つレッズは、クラヴァンが負傷し、エムレ・ジャンの足首も完治せず。守護神ロリス・カリウスのプレミアリーグデビューは、もう1～2週間先の話になりそうです。クロップ監督は、勝ち試合だったトッテナム戦と同じメンバーで戦うのではないでしょうか。キーマンは、マフレズに自由を許したくないミルナーとヘンダーソン、プレミアリーグ開幕戦以来のゴールを挙げて決定機で落ち着きを取り戻したいフェリペ・コウチーニョです。

マンチェスターダービーについて、マンチェスター・ユナイテッドが勝つと予想した「スカイスポーツ」のポール・マーソンさんは、こちらのゲームについては2-1でリヴァプールの勝利と予想しています。

「リヴァプールのパフォーマンスは安定しない。前節のトッテナム戦では、彼らは勝たなければならなかったが、チャンスを逃した。開幕戦のアーセナル戦は素晴らしかったが、バーンリー戦では勝ち点3を落としている。彼らには一貫性が必要だ。エミレーツで披露したパフォーマンスが、本来のリヴァプールだと思う。レスターは、慎重に戦わなければならない」（ポール・マーソン）

スコアまで当てるのは難しいですが、思い切って4-2でレッズの勝ちとします。フクスとフートは昨季の彼らではなく、サディオ・マネは止まらないとみます。ゴールを決めるのは、コウチーニョ、マネ、マネ、後半から登場のスタリッジでいかがでしょうか。MVPは、今まで以上にエキサイティングにチャントを歌い上げるアンフィールドのサポーターです。マフレズとミルナーのマッチアップは、アウェイチームのアタッカーの勝ちと読んであちらにも2ゴール。…ああ、レスターの試合を乱打戦とする大胆な予想をしてしまいました。ラニエリ監督のチームがクリーンシートで勝ったら、3日間ビールを断ったうえで、誰かにピザをおごることとしましょう。2015-16シーズン、レスターに唯一戦術で完勝したクロップ監督を信じて、アンフィールドの初戦はレッズの圧勝と宣言させていただきます。