2025.10.02 リヴァプールの話題
3つのメディアがリヴァプールの記事を同時配信!「スロットが直面する課題」を読み比べてみました!

10月1日の午後、「テレグラフ」のトム・ギブス記者が配信した記事は「アルネ・スロットを悩ませる問題」。2時間後に出した「スカイスポーツ」のニック・ライト記者とアダム・スミス記者は、「スロットが直面する問題」でした。さらに1時間後、「アスレティック」のジェームズ・ピアース記者は「スロットが解決すべき問題」。ネタは微妙に違えど、趣旨は同じです。
まずは3つの記事を読み比べて、共通の問題を炙り出してみましょう。ひとつめは、開幕から9試合を経てもゴールもアシストもないフロリアン・ヴィルツ。「スカイスポーツ」は、「ヴィルツのボールタッチ数は、レヴァークーゼンでの90分あたり86.9回から63.7回と30%以上減少しており、価値を発揮するのが困難になっている」と指摘しています。
2つめは、イブラヒマ・コナテの不安定な守備。オシムヘンのシュートを止めようとしたアリソンの負傷につながったバックパスミスが話題になっており、「スカイスポーツ」と「テレグラフ」は、「マーク・グエイを獲るべきだったのか?」といっています。CBのカウンターへの対応に加えて、セットピースの守備も改善すべき課題のひとつです。
「スカイスポーツ」によると、昨シーズンのプレミアリーグではセットピースから10ゴールしか決められていなかったのですが、今季は既に4失点。これを上回るのは、ウェストハムとリーズだけです。SBのパフォーマンスも話題になっており、「ケルケズは未だ様子見で、攻撃力を活かされていない」「フリンポンの守備はリスクになっている」といった評価です。
記者たちが挙げる懸念点のなかで、最も気になるのはサラーです。プレミアリーグで6戦2ゴール2アシストのウインガーを、「不振」というのは違和感があるのかもしれません。しかし現状について、「プレミアリーグでは90分以内にゴールを決めていない」「90分あたりのゴール&アシストは0.4で、過去8シーズンの平均の半分にも満たない」と記すと印象は変わるでしょう。
左サイドのガクポも、開幕戦の後は7試合ノーゴール。期待のイサクも、昨シーズンのレベルに戻っていません。8戦4発のエキティケと7連勝によって「彼らはいずれ調子を上げてくる」と楽観視されていたのですが、直近の2試合の空転で注目度が高まってしまいました。記者たちは、前線とヴィルツの連携不足や、マック・アリスターのコンディション不良の影響を問題にしています。
私がリヴァプールに感じる不安は、ゲームをコントロールして勝った試合がないことです。2点差以上の勝利は、ラスト2分までイーブンだったボーンマス戦のみ。9試合しか消化していないのに、2-0から追いつかれた試合が3つもあります。最終盤の決勝ゴールや同点ゴールの顔ぶれを見ると、狙い通りの猛攻ではなく、多分に幸運も手伝った試合が多かったのだなと思います。
フェデリコ・キエーザが2発で、エングモア、ファン・ダイク、エキティケ。アーセナル戦のショボスライは奇跡的なFKで、バーンリー戦のサラーはPKでした。7ゴールのうち3つは、開幕時は放出候補だった選手とアカデミーの若手で、3つはセットピースとPK。ストライカーが決めた唯一のゴールはチャンピオンシップのサウサンプトン戦で、フェデリコ・キエーザのアシストです。
「スカイスポーツ」によると、xG(ゴール期待値)から算出した順位テーブルではリヴァプールは7位で、マンチェスター・ユナイテッドに得失点差で負けているとのこと。ラッキーだっただけと評価を落とす必要はなく、むしろ厳しい状況でも勝負強さを見せてきたとポジティブに捉え、今のうちに改善を図れればOKでしょう。次節のチェルシー戦は快勝か、あるいは3連敗か…?
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