2025.12.08 リヴァプールの話題
「BBC」が衝撃の会見の全コメントを掲載!「モー・サラーが記者たちに伝えたかったこと」
「夏に多くの約束があったのに、3試合もベンチに置かれている。これは約束を守ったとはいえない。今まで何度も、監督とは良好な関係といってきたけど、突然、すべての関係が絶たれた。理由はわからないけど、誰かが私にクラブにいてほしくないと思っているように見える。私も子どもたちも、常にこのクラブをサポートしている。深く愛している。これからもずっと」
リーズ戦を終えた後、プレスのインタビューに応じたモー・サラーは、先発から外れると告げられたのは前日だったと明かしました。アルネ・スロット監督から理由について説明はなく、「受け入れて、家に帰ってほしい」といわれたように感じたそうです。「彼との関係は破綻したのか」という問いには、「Yeah, there’s no relationship between us」と返しています。
「昨日、母に電話した。みなさんは、先発するかどうかわからなかったと思う。私は知っていた。だから、ブライトン戦に来てくれといったんだ。プレイできるかわからないけど、楽しむつもりだ。この試合で、何が起きるかはわからないからね。アンフィールドでファンに別れを告げ、アフリカネーションズカップに向かう」
「自分に問題はないと思う。このクラブのために、本当に多くのことをしてきた。ほしいのはリスペクトだ。毎日、ポジションを争う必要などない。だって、それを勝ち取ってきたんだから。誰よりも偉いわけではないけど、自分のポジションは自分で築いてきた。フットボールは何が起こるかわからないけど、この状況は受け入れられない」
2024-25シーズンは公式戦53試合34ゴール23アシスト。サラーなくして、リヴァプールのプレミアリーグ制覇はなかったでしょう。4月に延長した契約は40万ポンドと高額ですが、経営ボードは2年なら問題なしとジャッジしたのだと思われます。あれほどのパフォーマンスを見せてくれたエースが、19試合5ゴール3アシストまでペースダウンするとは、誰も想像できなかったでしょう。
今回のサラーとのやりとりについて、全文を掲載した「BBC」のニール・ジョンストン記者は「エラントロードのミックスゾーンで、サラーのほうから記者に声をかけてきた」といっています。すべてに目を通すと、彼がどうしても伝えたかったことは3つに分かれます。ひとつは、3試合連続のベンチスタートという処遇についての不満です。
プレミアリーグで歴代4位の188ゴールを積み上げてきたレジェンドは「絶対先発させろ」といっているのではありません。「毎試合、出られるかどうかわからないフリンジプレーヤーのように扱われる理由はない」と主張しています。2つめは、今季のチームと自身への評価に対する違和感。「チームの不振を、自分だけの責任にされるのは納得がいかない」というわけです。
自身については、こうもいっています。「昨シーズンの得点王でベストプレーヤーでもあり、リーグのタイトルを勝ち取ったのに、なぜ自己弁護をさせられなければならないのか?」。記者たちに対しても、「ハリー・ケインが10試合連続でノーゴールだったとき、『ハリーなら絶対決める』といっていたのに、モーにはなぜ『ベンチにいるべき』というのか」と抗議しています。
そして3つめは、クラブの「誰か」に対する不信感です。「あなたを追い出そうとしているのは?」という問いには「わからない」と答えたものの、ピュアでまっすぐなキャラゆえ、ツッコミには弱いようです。「スポーツディレクター?」と畳み込まれると「いわせようとしないでくれ」と逃げようとしたのですが、「状況から判断するとそうなる」といわされてしまいました。
「これまでクラブのために尽くしてきたのに、とても胸が痛む。想像できるだろう? 家を出てクラブに着くまで、自分がスタメンかどうかわからないんだ。クラブのことは、よくわかっている。あそこで何年も過ごしてきたからね。明日も(ジェイミー・)キャラガーが、何度も批判してくるだろう。それは構わない」
今季に入ってから、エースに関する注文が増えたクラブOBの言葉も刺さっているようです。「サラーが毎週先発する時代は終わらせないと」「彼が口を開くのは、マン・オブ・ザ・マッチに選ばれたときか、新しい契約を結ぶときだけだ。リーダー、レジェンドとしてチームのために発言してほしい」。外圧によるストレスも、不振が続く理由のひとつなのかもしれません。
現地メディアのコメント欄を見ると、エースの言葉に触れたサポーターたちの見方は分かれているようです。「年齢による衰えを受け入れられないようだ」「以前の自分とは違うという事実を認識するべきだ」「メディアを通じて発言するべきではない」が多数派で、指揮官のマネジメントを咎める声は少数です。「それは別件」と考えているサポーターもいるからでしょう。
インタビュー映像を見ながら感じたのは、「とてつもない驚き」です。「リヴァプールに入団してから9年めになるのに、大きなケガも不振による批判も1度もなかったのか…!」。アンフィールドを熱狂させるゴールを積み上げ、マージーサイドにプレミアリーグのトロフィーとビッグイヤーをもたらした真のレジェンドには、それなりの終わり方があってほしいと願っています。
クラブや監督と和解し、アフリカでゴールを連発して、帰ってきたら昨シーズンまでの通常運転に戻ってほしい。今思うのは、それだけです。賢明な経営ボードは、「選手と監督の二択」といった不毛な議論はしないと信じています。週末のブライトン戦が先発でもスーパーサブでも、フットボールの世界で唯一信じられるゴール&勝利という答えを出してください。
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