打倒バイエルン、バルセロナ…プレミアリーグ勢で世界に最も近いのはリヴァプールだ!
この日のSASの切れ味が凄すぎて、悔しいを通り越して笑ってしまったのですが、本日あらためて録画を立ち上げ、「SASだけ観ながら90分を過ごす」という酔狂なことをやってみました。いや、これはバルセロナやバイエルンにも勝てるでしょう。彼らが素晴らしいのは「DFより有利な態勢で1対1になる局面を簡単に創れる」ことです。
スタリッジは縦へのスピードがあり、オフサイドラインぎりぎりから裏に抜けるプレイが得意。スアレスも裏はみているのですが、どちらかといえば彼のよさは狭いスペースでフリーになるのがうまいところでしょう。SASは、ボールを持つとまず、それが日々の習慣であるかのように相方の居場所を確認します。ラファエウのハンドで最初のPKをゲットしたときは、右サイドにいたスタリッジがファーサイドのスアレスを確認し、背番号7がラファエウからすっと離れた瞬間を狙ってロングパスを出していました。
相方のポジションを確認すると、そこからのコンビネーションはシンプルです。彼らの得意技は「トップスピードで裏に抜ける」「左右に流れて受ける」「ワンツー」のいずれか。そしてまた、これが高い確率で決まってしまうんですね。ボールを受けたほうはその瞬間、DFとイーブンで駆けっこしていたり、先に有利な態勢になってシュートを放ったりするのです。
ではなぜ、SASはいとも簡単にワンツーを成功させるのか。これを語るには、逆に「他クラブのFWたちはなぜSASのようにできないのか」から話したほうが早いでしょう。おそらく理由は単純で、普通のコンビは、どちらかが「こんな狭いスペースは使えない」と判断し、パスを出したりスペースに侵入したりしないから。スアレスとスタリッジは、ふたり同時に「このスペースはボールをもらえる」「このスペースにボールを通せる」と感じる機会が格段に多いのだと思います。昨日のゲームでも、21分にワンツーからスタリッジが切り返しを入れてシュートを打ったシーンや、後半スアレスが左でドリブルを始めたとき、スタリッジがDFが3人密集していたスペースに入ってワンツーを仕掛けようとしたプレイがこれにあたります。
プレミアリーグ1年めから、「香川真司が中央でボールをもらえない」とよく語られていましたが、香川真司もまた空間認識能力の高い選手で、彼には見えるパスコースが、マンチェスター・ユナイテッドの他の選手にはわからず、ここというタイミングでパスをもらえないことがよくあります。唯一わかるのはルーニーだと思われますが、香川とルーニーは同時出場機会が少なく、SASほど近くにポジションを取らないので、そのコンビネーションは回数、威力とも及びません。香川真司がスアレスとコンビを組んだら、ゴールを量産するでしょうね。それはそれで魅力ですが、日本代表MFの去就が微妙な時期ですので、この話をこれ以上引っ張るのはやめておきましょう。
話が若干それましたが、つまりはこういうことです。タイミングと空間の認識力が高く、足元が正確でスピードもあり、人を使うことができるワールドクラスが同じチームにふたりもいて、彼らが本気でコンビネーションを熟成させるとここまで破壊力は高まる、というのがSASなのですね。
ここでやっと、冒頭の「なぜリヴァプールがバイエルンやバルセロナに最も戦えそうなのか」という話になりますが、いちばん簡単にいうと、「SASは、組織の守備をバラして”個人VS個人”に持ち込むのがうまいから」です。メンバーをみていただければわかりますが、レアル・マドリードはともかく、バイエルンとバルセロナのDF陣は、必ずしも全員がワールドクラスというわけではありません。パスカットがうまい選手、バランサー、フィジカルに長けた選手など、それぞれの選手の特徴を活かして組織化することで、強固なラインを構築しているわけです。これを、サイド攻撃からのクロスや全員参加型のパスサッカーで崩そうとすると、うまく対応されてしまう可能性も高いわけですが、スアレスとスタリッジは、「どちらかが一瞬、対峙したDFより有利な態勢になる」ことができればよいのです。彼らがチャンピオンズリーグ決勝で、「ボールポゼッション35%ながら4-2の勝利」という勝ち方をしている姿はイメージできますね。いかがですか?
欧州で勝つことを考えたとき、リヴァプールに足りないのは、「選手層」「センターMFの能力のバリエーション」「統率力の高いCB」でしょう。SASに大きなケガがない前提で、アーセナルぐらいのセンターMFの組み合わせバリエーションがあり、コンパニのような強いCBがひとりいれば、プレミアリーグ勢久しぶりの欧州制覇も夢ではありません。…もしプレミアリーグ4位に入ったら、夏の補強はがんばってほしいですね!
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こんにちは。
嘘か真か、ブレンダン・ロジャースをバルサが狙っているとの報道。
ベンゲルはマドリーやPSGのオファーを蹴ったように、彼にはプレミアに残ってほしいです。
全く同感です。レッズは夏の補強に成功すれば、CLを狙えますね。
londres nordさん>
バルサですか。ロジャース監督は、監督にとって最高に居心地がいいプレミアリーグからは動かないんじゃないですかね。自分の好きなようにチームづくりできるし、スアレスも残留する雰囲気ですし。
更新お疲れ様です。
サポーターとしてこれ以上嬉しい記事はないです。
年明けから無敗ということで、やっとリバプールは強いと自信を持って言えるようになりました。私個人としては夏の補強も楽しみですが、若い選手がclに出れることがさらに彼らの成長を促すのではないかと期待しています。
リバプールファンとしては高評価していただくのは非常に嬉しく思います!
しかしバルサ、バイエルンにプレミアで1番勝てるだろうとは思いませんねー
バルサ、バイエルンから1番得点出来そうなら大賛成ですが(^^;;
バルサ、バイエルンのようにバイタル等のスペースをつくのが上手いチームには今のDF陣だとあっけなくやられそうです苦笑
個人的にはやはりチェルシーが打倒バルサ、バイエルンのポールポジションだと思います。
守備からしっかり構築されているチームはやりにくいでしょうし、監督がモウリーニョですからね。
まあ今はヨーロッパでの活躍よりもリーグ戦です!
なんとしてもジェラードがいるうちに優勝したいんです!
出来れば今年…
リバサポさん>
確かに、活きのいい若手が出てきていて、まだまだのびしろがあるので楽しみですね。
いっぱさん>
チェルシーは、攻めあぐむとミドルシュートすら打てなくなるのが不安です。今のチャンピオンズリーグは「アウェイゴール獲得合戦」なので…。長いプレミアリーグであれば、守備が安定しているチェルシーは強いので、私も開幕前に優勝候補に挙げたぐらいですが、ここいちばんはリヴァプールも強そうですよ。ロジャースは、モウリーニョに負けず劣らずいい監督だと思いますし。
こんにちは。
リヴァプールは確かに来季CLで活躍しそうですね
FWに関してはスアレスが残留すれば問題ないかな
でもバルサやバイエルンを倒すにはDF陣が心配になりますね
とくにCBは要改善だと思います
ダービーを見てSASはすごいコンビだけどルーニーRVPはコンビじゃないと感じましたね
4人ともワールドクラスのFWであることはまちがいないのですが
スタリッジ+スアレスは1+1=3
ルーニー+Rvpは1+1=2.1
こんなイメージでした
コンビとしての連携チームとしての完成度に歴然とした差がありました
ユナイテッドもすぐに改善できるとは思えませんが目の前の1試合1試合を大切に戦っていってほしいです
なによりCLオリンピアコス戦逆転突破を応援しています!!!
更新お疲れさまです。
「SASだけ観ながら90分を過ごす」という酔狂なことをやってみました。
この文章を読んでmakotoさんのサッカー愛には勝てないな、と思ってしまいました笑
いやいやいやリヴァプールファンですがあの守備と集中力の無さでCL勝ち抜けると思えるほどお気楽ではないっすよ
ルーカスが万全になってジェラードも絶好調とかじゃないと無理すよ