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新天地は初めての海外!デヴィッド・モイーズ氏がレアル・ソシエダの監督に就任!

ついに、この方の新しい職場が決まりました。昨季、サー・アレックス・ファーガソンの後を受けてマンチェスター・ユナイテッドを指揮したデヴィッド・モイーズ氏が、スペインのレアル・ソシエダードの監督に就任。2012-13シーズンには4位にまで躍進したものの、今季は2勝3分け6敗と不振で、15位に逆戻りしたクラブの立て直しを図ることになります。モイーズ氏は、マンチェスター・ユナイテッドの難しい時期を仕切る監督としては役不足だったものの、エヴァートン時代の采配が素晴らしかったのは間違いなく、私にとっては今でも好きな監督のひとりです。ゼニトをロシア・プレミアリーグで首位独走に導き、チャンピオンズリーグではグループステージ突破がめざせる位置につけているアンドレ・ヴィラス・ボアス監督ともども、プレミアリーグでキャラ立ちしていた名物監督には、ぜひ新天地でがんばってほしいと思います。とりいそぎ、おめでとうございます!

モイーズ新監督に懸念があるとすれば、彼が操る速攻とロングボールを駆使したオーソドックスなイングランドサッカーがスペインの水に合うのかという問題と、1年7ヵ月という契約期間でしょう。この契約からうかがえるのは、あからさまなショートリリーフではないものの、「まずは結果を出してほしい。じっくりまかせるかどうかは、それから判断する」というクラブの姿勢です。モイーズ監督のミッションは、まずは降格回避ということになるのでしょうが、さほど順位を上げられずにぎりぎりセーフという結果では、来季、引き続き指揮を執れないかもしれません。

私は、スペインの中堅クラブについては、レアル・マドリードやバルサとのゲームをたまに観る程度の予備知識しかありませんが、レアル・ソシエダは昨季のチャンピオンズリーグでマンチェスター・ユナイテッドとぶつかっているので、強い印象が残っています。過去、バルサを筆頭に、スペインにはやられ続けてきたマンチェスター・ユナイテッドですので、「以前にヨーロッパリーグで子ども扱いされたアスレティック・ビルバオみたいに強いんじゃないか?」と身構えていたのですが、グループリーグで2試合戦って1-0、0-0。双方、いいサッカーができず、ゴールはオウンゴール一発のみ。このときのレアル・ソシエダは、スペインのクラブ特有のねちっこさや1対1のずるさがそれほどなく、思ったよりも淡白なチームでした。モイーズ監督にとっては、プレミアリーグ以外で欧州の5大リーグのクラブを率いるのは初めてですので、今季の彼らが昨季よりも弱体化しているとすれば、スタイルが確立されているクラブに途中合流するよりも却っていいかもしれません。

これで、あっさりモイーズ氏が成功すれば、権限は大きいもののプレッシャーがきついプレミアリーグのトップクラブの監督はどれだけ難しいのか、と思います(他の国よりも、とはいいませんが)。スペインの2強やバイエルンなど、他国のトップクラブには、組織が複雑で外野がうるさいなどなど、イングランドとは別な難しさがありそうですが、多くの強豪クラブがひしめきあい、下位相手にも楽勝できないプレミアリーグは、慣れるまでが大変という印象があります。あのアンチェロッティ監督ですらチェルシーを追われ、アブラモヴィッチさんの眼鏡にかなったのはモウリーニョ監督ただひとり。百戦錬磨のファン・ハールさんも大苦戦し、チェルシーとトッテナムで解任の憂き目にあったヴィラス・ボアスさんは、ゼニトでうまくやっているわけですから。そんな環境で18年もクラブを上位に導き続けてきたヴェンゲル監督の足跡を、われわれはもっともっとリスペクトするべきなのかもしれません。

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“新天地は初めての海外!デヴィッド・モイーズ氏がレアル・ソシエダの監督に就任!” への2件のフィードバック

  1. Uボマー より:

    昨シーズンのモイーズ采配はネタみたいになっちゃってますが、サイドを大きく開いて中央のスペースを使うっていうのは現代サッカーでは定石です。ただサイド攻撃に適した選手を配置できなかったことと中央のスペースをどう使うかが練られていなかったことが問題でした。ユナイテッドのサポーターが香川選手を中央で使えば良いのに、と思ったのはその点ですよね。ファーガソンと違ってスター選手に言うことを聞かせられないのは大きなマイナスでした。ソシエダはどんなチームかよくわからないのですが、選手に言うことを聞かせられれば、オーソドックスなイングランドサッカーでもそれなりの結果を残せそうな気はします。

  2. makoto より:

    Uボマーさん>
    Uボマーさんのご意見に加えていえば、下がりめの中盤の2人と前線とが離れすぎており、中と外との連携も弱いため、とにかく選手間の距離が開いていて複数の選手の絡みがなかった、というのが昨季のモイーズサッカーに対する私の感想です。プレスのスタートをハーフライン付近にするなどでもう少し前と後ろのラインをコンパクトにして、カウンターを交えて戦えれば、おもしろいと思います。

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