6月30日の発表は、実は既定路線?岡崎慎司入団のレスターがピアソン監督解任!
あくまでも推測ではありますが、レスター首脳陣は来季のプレミアリーグを別な監督で戦うことを以前から検討しており、岡崎慎司獲得もピアソン監督が熱望したからではなく、クラブとしての評価と判断による既定路線だったのではないでしょうか。根拠は、解任日が、通常契約が切れるタイミングである「6月30日」だということ。そしてもうひとつ、レスターが公式発表のなかで、「クラブと彼の根本的な視点の違い」に触れていることも、トラブルの責任問題やもめごとによる突発的な解任ではないことを裏付けていると捉えています。
とはいえ、ニュースを見て「なぜだ!」とびっくりした方は多いでしょう。昨季のレスターは、年が明けても最下位から抜け出せず、しばらくはプレミアリーグ降格最有力候補だったのですが、ラスト10戦を7勝1分け2敗と巻き返して14位フィニッシュ。最後に見せた堅守速攻のサッカーを突き詰めていけば、2015-16シーズンも充分戦えると考えるのが普通です。しかし私は、今回の報道から、同じナイジェルの解任劇を真っ先に思い出し、これはおもしろくなるかもしれないとポジティブに受け止めました。2013年1月18日にサウサンプトンを追われた、ナイジェル・アドキンス。前シーズンにセインツをプレミアリーグ昇格に導いた監督が、チームの苦しい時期を抜け出したとたんに解任となったあたりは、今回のピアソン監督と酷似しています。
「昇格の功労者をクビにするのは正気の沙汰ではない」とセインツサポーターから大ブーイングを受けた当時のコルテーゼ会長は、こんな声明を残しました。「この決定は、サウサンプトンが抱く長期的な野心に基づいている。ナイジェルの2年の貢献に感謝している。われわれの長期的な目標達成のためには、変化が必要だった」。後にわかったのは、チャンピオンズリーグに出られるレベルにクラブを引き上げたかったコルテーゼ会長が、プレミアリーグ残留という現実的な目標でしかチーム強化を考えないアドキンス監督を適任ではないと判断したという事情でした。今回のレスターのジャッジも、これに近いものなのではないかとみています。招聘された新監督が、それなりのビッグネームか、もしくはピアソン氏よりもプレミアリーグで指揮を執った経験が豊富な人物であれば、私の仮説があながち遠くないことが証明されるのではないかと思います。
岡崎慎司にとっては、自分のことを評価してくれていたことがわかっている監督の交代は、リスクではあります。しかし、今回の解任は実際にプレイする前というタイミングで、ピアソン前監督が彼をトップに据えるかどうかは不透明な状況だったわけです。この件は、ファーガソンさんに大事に使われていたところにタイプの違うボスがやってきた香川真司のケースとは切り分け、始まる前からネガティブに考えなくてもいいのではないかと思います。彼がプレミアリーグに来たのは、ピアソンさんに呼ばれたからではなく、「イングランドでプレイするのが夢だったから」です。監督交代は、今までいた選手と横一線でスタートを切れるチャンスでもあると捉えればいいでしょう。
こういうときは、長友佑都を思い出しましょう。レオナルド、ガスペリーニ、ラニエリ、ストラマッチョーニ、マッツァーリ、マンチーニとインテル入団後の4年半の間に指揮官がコロコロ変わっても、その都度プレイをアピールして左サイドのポジションを獲得してきた熱血サイドバックを。次に誰が来ようが、岡崎慎司のやるべきことは、マインツで求められたように1本でも多くゴールを決めることです。あらためて、プレミアリーグでのさらなるステップアップを期待しています。がんばってください!
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岡崎はポジショニングいいし地味なとこも絶対にサボらないから誰が監督でもFWで起用されれば普通に結果残すと思う
ホント頑張ってほしい!
実はグーナーさん>
賛成です。次の監督とスタイルが見えてないのに、ことさらに心配ばかりあげつらうのは、2年連続で10ゴール以上を挙げた、ドイツ有数のストライカーに失礼ですよね!