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マンチェスター・ユナイテッドの新監督はモイーズ!どうする、ルーニー?

昨日、マンチェスター・ユナイテッドは、サー・アレックス・ファーガソン監督の後継者に現エヴァートン監督のデヴィッド・モイーズ監督を選んだことを発表しました。噂やゴシップを徹底的に嫌うマンチェスター・ユナイテッドとファーガソン監督らしい早業です。スコティッシュ・コネクションとでもいいましょうか、ファーガソンが同郷であるモイーズ監督の手腕を高く評価していたことが決め手となったようです。6年契約という長期契約は、「腰を据えてやってほしい」というメッセージなのでしょう。トップレベルのベテラン選手をマネジメントしたことがないのが気になりますが、限られた予算をうまく使ってチームを強くしてきたやりくり力と、シーズン終盤になってもコンディションを落とさず、追い上げできる状態を毎年作り出す管理能力の高さは疑う余地がありません。今はただ、その手腕でマンチェスター・ユナイテッドの黄金時代を築いてほしいと期待するのみです。

ひとつ大きく気になっているのは、これによってエースのウエイン・ルーニーがチームを離れたがるのではないか、ということです。モイーズ監督がやってきたサッカーは、イエラヴィッチやフェライニ、アニチェベなど前線の強い選手にロングボールを送り込むオーソドックスなイングランドスタイル。これが「やりくりせざるをえないエヴァートン式」ならいいのですが、「モイーズのポリシー」となるとルーニーと香川真司は一気にきつくなります。さらにルーニーは、5年前に自伝を出版した際にモイーズと裁判沙汰になっており、ファン・ペルシにトップのポジションを追われ、最近センターMF起用をされている状況にもストレスをためていると思われる(楽しそうにやっていたのは最初の試合だけ)ので、このタイミングで「出て行く」と言い出しても何の不思議もありません。

背番号10を背負うルーニーの存在価値は、エースであるという以上で、まさに「チームの顔」。この特別な存在だけは「何としてもマンチェスター・ユナイテッドで引退させる」ぐらいの気合いで引き留めないといけませんね。3年前、移籍すると言い出したときは、ファーガソン監督が説得しきりましたが、今季の起用法に不満があるとすれば、今回はファーガソン流ラブレターだけでは止まらないかもしれません。繰り返しますが、これは代わりの選手が獲れればいい、という問題ではありません。ぜひ来季も、ルーニーと香川真司、ファン・ペルシ、チチャリートで、前線のコンビネーションを進化させていただいて、めざしていた「ヨーロッパで勝てるサッカー」を形にしてほしいと願っています。

生まれたときからずっと近くにいたような、父親のような存在を失う寂しさはまだ消えませんが、こうして、新しい時代の始まりを告げる鐘の音のようなニュースを聞くのは楽しいものです。あと2試合をしっかり見届け、来季に向けての次のいい便りを待ちたいと思います。ルーニー様、来季もよろしくお願いします。(写真著作者/Jason Gulledge)




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